BLOGAzureブログ

Azure上でクライアントOSを実行し、
VDI環境を提供できますか?
~Azureブログ~

2015.10.23

クラウドサーバーご検討中の方必見 お役立ち資料一覧

Q:Azure上でクライアントOSを実行し、VDI環境を提供できますか?

A:クライアントOSでVDIの本番環境を提供することは、今のところできません。Azure仮想マシンでクライアントOSを実行させることは可能ですが、MSDNサブスクリプション契約者が開発・テスト目的で利用する場合に限定されています。


【解説】
Azure仮想マシンは、さまざまなサービスをクラウド上から提供する「サーバー」としての利用を想定しています。したがって、用意されているOSイメージも基本的にサーバーOSに限られており、例えば、Windowsにしても、「Windows Server 2008 R2/2012/2012 R2」の利用が前提になっています。

ただし、Azure仮想マシンに用意されているOSイメージをよく見てみると、「Windows 7/8.1」などクライアントOSが選択できるようになっています(下図参照)。

Azure仮想マシンでも、Windows 7/8.1のイメージが利用できる

図1:Azure仮想マシンでも、Windows 7/8.1のイメージが利用できる

また、Azure仮想マシンはHyper-Vとの互換性が確保されているので、仮想マシン上でクライアントOSを動作させること自体には支障がありません。

とはいえ、Azure仮想マシンでクライアントOSのOSイメージを利用できるのは、「MSDNサブスクリプション契約者が、開発・テストの目的で利用する場合」のみに限定されています。言い換えれば、Azure仮想マシンをVDI(仮想デスクトップ基盤)として通常の業務に活用することはできないというわけです。

もちろん、Azureは「VDI未対応」というわけではなく、いくつかの方法を用いれば、VDI環境として機能させることは可能です。

方法の一つは、Windows Serverインスタンスを導入し、Windows Serverのリモートデスクトップサービスを構成してデスクトップやアプリケーションを提供する方法です。これは、オンプレミスでWindows Serverを利用したサーバーVDIを構築するのとまったく同じ手法であり、Windows Serverのホスト先がAzure仮想マシンという違いがあるだけです。

リモートデスクトップサービスのRemoteAppを利用すれば、リモートデスクトップサービス経由で配信されるアプリケーションをエンドユーザーのデスクトップに統合し、あたかもクライアントPCで実行されているかのように操作できるようになります。

ただしこの方法の場合、Azure仮想マシン上のWindows Serverインスタンスにリモートアクセスできるのは、SA(ソフトウェアアシュアランス)付きのRDS CAL(クライアントアクセスライセンス)を持っている場合に限られます。

また、もう一つの方法は、「Azure RemoteApp」サービスを利用する方法です(下図参照)。
※2016年8月にAzure RemoteAppの提供は終了しました。※ 

Azure RemoteAppを利用すれば、クライアント環境を選ばずにWindowsの業務アプリケーションの配信が可能

図2:Azure RemoteAppsを利用すれば、クライアント環境を選ばずにWindowsの業務アプリケーションの配信が可能

Azure RemoteAppはWindows ServerのRemoteAppと同等の機能を提供するもので、リモートから配信したい業務アプリケーションをAzure上に用意されている「RemoteAppコレクション」にホストするだけで利用できます。

RemoteAppコレクションとは、Windows Serverのリモートデスクトップセッションホストのプールであり、Windows Serverで動作するアプリケーションであればほとんど利用できます。

このサービスの最大の特徴は、アクセス可能なクライアント環境を選ばないことです。Windowsの各クライアントOSはもちろん、MacOS、iOS、Androidからもアクセスできるので、たとえばiPadを使ってWindows Serverの業務アプリケーションを操作することも可能になります。

Azure上でVDI環境を提供したいというのなら、Azure RemoteAppの利用を第一に検討すると良いでしょう。

リモートデスクトップ環境構築(VDI、WVD)はこちら

Azureの導入や運用に関するお悩みは SoftBankグループのSB C&Sにご相談ください

SoftBankグループのSB C&Sは、さまざまな分野のエキスパート企業との協力なパートナーシップによって、多岐にわたるAzure関連ソリューションをご提供しています。

「Azureのサービスを提供している企業が多すぎて、どの企業が自社にベストか分からない」
「Azure導入のメリット・デメリットを知りたい」
「Azureがどういう課題を解決してくれるのか知りたい」
など、Azureに関するお悩みならお気軽にお問い合わせください。
中立的な立場で、貴社に最適なソリューションをご提案いたします。

クラウドサーバーご検討中の方必見
お役立ち資料一覧

クラウドサーバーご検討中の方必見 お役立ち資料一覧
  • クラウドサーバーの導入を検討しているがオンプレミスとどう違うのか
  • AWSとAzureの違いについて知りたい
  • そもそもAzureについて基礎から知りたい
  • 今、話題の「WVD」って何?

そのようなお悩みはありませんか?
Azure相談センターでは、上記のようなお悩みを解決する
ダウンロード資料を豊富にご用意しています。
是非、ご覧ください。

Azureの導入・運用に役立つ資料を
無料でダウンロードしていただけますDOWNLOAD

オンプレミスからクラウドへの移行を検討している方のために、安心・スムーズな移行を実現する方法を解説し、
運用コストの削減に有効な「リザーブドインスタンス」もご紹介するホワイトペーパーです。

Azureのことなら、
SB C&Sにご相談を!

導入から活用まで専門スタッフが回答いたします。
お気軽にお問い合わせください。