VR/ARが可能とするディスプレイから解放されたモデリング・スタイル - 3D Fab|新しいデザイン、ものづくりを紐解く

3D Fab

VR/ARが可能とするディスプレイから解放されたモデリング・スタイル

今年に入ってVR(Virtual Reality:仮想現実)とAR(Augmented Reality:拡張現実)という言葉をよく耳にするようになりました。これらは、ゲームにおける技術革新と捉えられがちです。しかし、VRとARはゲーム以外の分野でも技術革新を起こそうとしています。3Dモデリングにおいても、VRとARがディスプレイを用いて制作する従来の手法を大きく変えようとしています。以下では、VR/ARを使った革新的な3Dモデリングの試みを紹介します。

Oculus Medium

引用元 https://www.youtube.com/watch?v=Q7Hr9GxNdEo

2016年12月にリリース予定のOculus Mediumとは、VRヘッドセットのひとつであるOculus Riftと、専用コントローラーのOculus Touchを使ったVRモデリングアプリです。ユーザーはVRヘッドセットを装着することで眼前に広がる仮想現実のなかで、モーショントラッキング機能が搭載されているコントローラーを操作しながら、まるで粘土から像を作るように3Dオブジェクトをモデリングします。

Oculus Mediumの画期的なところは、事前知識なしに直観的に操作ができてしまう点です。というのも、Oculus Mediumの操作感が現実世界における立体物の造形と似ているので、特別な訓練なしに3Dモデリングができてしまうのです。

なお、Oculus Mediumで造形したオブジェクトは、3Dプリントして現実に存在するモノにすることができます。

Improov3

(c) MiddleVR
引用元 https://www.youtube.com/watch?v=v45qJwtl5aU

Improov3とは、MiddleVRが開発したVRソーシャルモデリングアプリです。Improov3の最大の特徴は、3Dオブジェクトを仮想現実内で他のユーザーと共有することができることです。すなわち、VRヘッドセットと専用コントローラーを装着しているユーザーは、他のユーザーが造形した3Dオブジェクトを、仮想現実内で操作できます。

VRと言えば、仮想現実内に3Dオブジェクトを映し出す最新グラフィック技術と思われがちです。しかし、この仮想現実は、ユーザー同士が交流するソーシャルな場所にもなり得るのです。事実、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグは、VRテクノロジーが次世代のソーシャル・プラットフォームを実現すると考えており、VR機器の開発に多額の研究開発費を投じています。

HoloLens + Fusion 360

引用元 https://www.youtube.com/watch?v=Hx6biWE2VsM

Hololensは、Microsoftが今年北米で開発者および法人向けにリリースした次世代のARデバイスです。サングラスのような形状をしたHoloLensを装着すると、バーチャルなオブジェクトが現実世界のなかにホログラムのように見えるようになります。

Autodeskは、自社の製品であるモデリングソフトFusion 360とHoLolensを組み合わせて、次世代のモノ作りのスタイルを研究しています。Fusion 360でモデリングしたオブジェクトを、ディスプレイで表示されるオブジェクトとして扱うのではなく、HoloLensから見えるホログラムを介してシェアすれば、より早く直観的に情報共有できると考えられています。

以上のように、VR/ARを使ったモデリング・スタイルは、ディスプレイを使った従来のスタイルと比べ、より直観的かつ自然にデジタル情報を操作することを目指しています。