3Dモデリングが魅せる、新しい料理のデザインとは? - 3D Fab|新しいデザイン、ものづくりを紐解く

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3Dモデリングが魅せる、新しい料理のデザインとは?

料理に3Dモデリングを導入しようという試みが、最近、注目を集めています。3Dモデリングやプリンティングの対象は、これまで機械の部品や自動車のシャーシといった堅いプロダクト(製造品)というイメージがありました。しかし、本記事では堅さのあるプロダクトとはかけ離れたさまざまな素材を利用し、料理を3Dモデリングする3つのアイテムを紹介します。人類最古の営みである料理の形が新しくなってきているのです。

繊細な形のクッキーを作る「XYZ Food Printer」

引用元 https://www.youtube.com/watch?v=G_t9nL0hBjM

台湾に本社をもつ3DプリンターメーカーXYZプリンティングは、2015年7月22日、三井食品フードショーに「XYZ Food Printer(エックスワイゼット フード プリンター)」を出展しました。同プリンターは、カードリッチ部分にチョコレートやクッキー生地等を充填した後、出力したい形を入力すると、チョコレートやクッキーが入力したデータ通りの形で3Dプリントされるというもの。出力する形は、PCから専用ソフトを使ってモデリングします。なお、加熱機能は実装されていないので、クッキーを作る場合は出力されてから別途オーブンで焼く必要があります。

同プリンターはIFA2015(国際コンシューマ・エレクトロニクス展)にも出展され、IFAイノベーションデザイン大賞を受賞しました。

ウイスキーに浮かぶ氷の芸術品「3D on the Rocks」

引用元 https://www.youtube.com/watch?v=VAAnyUjiNGs

サントリーは、2014年4月、同社のウイスキーの広告企画として、3DモデリングしたデータをもとにCNCルーターを使って氷から削り出すことを行いました。氷から削り出したモノには、自由の女神や金閣寺、さらには人魚がありました。金閣寺のモデリングデータは、Autodesk社のモデリングアプリ「123D Catch」を使って写真から作成されました。

CNCルーターは、本来は木やプラスチックを削る工具なので、氷からモデリングデータを削り出す際には、何度も試行錯誤を繰り返してノウハウを確立した、とのこと。複雑な形状のモノの造形には、-7°Cに保った室内で半日も作業が必要だったそうです。

本格的なフルコースを堪能できる「Food Ink」

引用元 https://www.youtube.com/watch?v=UWOVvSfSjCM

2016年7月、ロンドンで世界初となる3Dプリンターフード専門レストラン「Food Ink(フード インク)」が開店しました。同レストランでは、byFlow社のフードプリンターから出力する9種類のコースメニューを提供。メニューのなかには肉を食材としたものもあり、「肉類のペーストを滑らかな舌触りに仕上げるのに苦労した」とのこと。VRヘッドセットを装着してバーチャル空間内での食事体験をする、という挑戦的なサービスも企画されました。

なお、同レストランの公式サイトによれば、2016年から2017年にかけて世界各地で出店イベントを計画しているようです。イベントを開催する都市には、ローマやパリのほか東京もリストアップされています。

3Dモデリングを導入した料理のメリットは、人間の手作業では難しい精巧で緻密な形状のフードを制作できるところにあります。近い将来、3Dモデリングに特化したケーキコンテストのようなイベントが開催される日が来るのかもしれません。