【速報】Fusion 360ユーザーのためのイベント「Fusion 360 Meetup vol.06」が開催! 過去最高の盛り上がりをいち早くレポート! - 3D Fab|新しいデザイン、ものづくりを紐解く

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【速報】Fusion 360ユーザーのためのイベント「Fusion 360 Meetup vol.06」が開催! 過去最高の盛り上がりをいち早くレポート!

2016年12月9日、東京秋葉原のUDXシアターで、Fusion 360ユーザーのためのMeetupイベント「Fusion 360 Meetup vol.06」が開催されました。このイベントは、Fusion 360エバンジェリストの藤村祐爾氏が中心となって、日本各地で行われているもので、今回が6回目の開催となります。今回のMeetupは、過去最高となる180人以上の参加者が集まり、大きな盛り上がりを見せただけでなく、内容も非常に充実していました。まずは、速報編として、イベントの内容を簡単に紹介します。

Fusion 360が最新アップデート!今後の展開は?

最初にFusion 360エバンジェリストの藤村祐爾氏が開催の挨拶を行い、続いて、Fusion 360の最新アップデートについて講演を行いました。藤村氏は、いつもの軽快なトークで、2016年11月の最新アップデートによって、StandardとUltimateの2つのサブスクリプションに分かれたことを発表しました。さらに解析ソルバーがNastranベースになり、クラウド解析にも対応したことなども紹介し、今後のアップデートでは、シートメタル(板金)機能に対応することを明らかにしました。

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最初に、Fusion 360エバンジェリストの藤村祐爾氏が、開催の挨拶を行い、Fusion 360の最新アップデートについて講演した

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2016年11月の最新アップデートではクラウド解析に対応し、解析ソルバーがNastranベースになった

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最新アップデートで解析機能が強化され、Ultimateサブスクリプションでは構造座屈に対応した

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今後のアップデートではシートメタル(板金)機能をサポートする予定

次に、スリプリ(3Dワークス)の三谷大暁氏が登壇し、2016年11月15日~17日にラスベガスで開催された「Autodesk University」の報告を行いました。Autodesk Universityは、Autodesk製品ユーザーのためのカンファレンスで、日本ではAutodesk University Japanとして開催されています。本家アメリカでの規模は非常に大きく、参加人数は1万人を超え、800以上ものセッションが行われたとのことです。Fusion 360に関するセッションも50以上あり、キーノートスピーチでも、その重要性がアピールされたそうです。また、そこで、Webブラウザ版Fusion 360を開発中であることや、基板CADの「EAGLE」との連携も可能になる予定ということも明らかにされたと話されていました。

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スリプリの三谷大暁氏が、2016年11月15日~17日にラスベガスで開催された「Autodesk University」の報告を行った

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Autodesk Universityのキーノートスピーチのキーポイントは、「Autodeskの提供する新しい技術を使って次世代のものづくりしようぜ!」とのこと

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Autodesk Universityでは、Webブラウザ版Fusion 360を開発中であることが明らかにされた

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基板CADの「EAGLE」との連携も可能になる予定

【スリプリ 三谷大暁氏の講演資料】
http://a360.co/2hoOw9v
【Autodesk Universityレポート】
http://fusion360.3dworks.co.jp/2016/11/13/autodesk-university-2016-01/

ドローンにも、スポーツにも、Fusion 360が大活躍

次に、次世代ドローン「X-VEIN」の開発リーダーの小笠原佑樹氏が、X-VEIN開発についての講演を行いました。X-VEINのボディは、小西哲哉氏のデザインスケッチを元にFusion 360を活用してデザインされ、昆虫の羽根のようなラティス構造を採用していることが特徴です。以前製作されたver.1を改良したver.2では、ラティス構造を見直し、空気抵抗と重量の削減に成功したとのことです。講演の最後に、X-VEIN ver.2の飛行デモも行われましたが、飛行は非常に安定していました。

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続いて、X-VEINについて、開発リーダーの小笠原佑樹氏が講演を行った

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小西哲哉氏のデザインスケッチをもとに、2Dと3Dを組み合わせて設計を行った

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X-VEINの特徴であるラティス構造。左がver.1で、右がver.2。ver.2では、ラティス構造がシンプルになり、空気抵抗が減少。重量も軽くなっている

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最新のX-VEIN ver.2の飛行デモも行われた。飛行は安定しており、操縦もしやすそうだ

【X-VEIN開発プロセスの講演資料】
http://a360.co/2hzLTjx
【X-VEIN開発プロセスの動画】
https://youtu.be/lOMEluGmSgw

続いて、RoboCupロボットの開発について、Team Sanuki UDON の楠田亘氏が講演を行いました。Team Sanuki UDON は、何度もRoboCupに出場して好成績をおさめているチームで、今年のロボットはFusion 360を使って設計されています。ロボットのパーツの切り出しには、Fusion 360のCAM機能を利用したそうです。今後は、RoboCupだけでなく、ロボット工学を使った国際的なスポーツ大会であるサイバスロンの電動車椅子レースにも参戦する予定とのことです。

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RoboCupロボットの開発について、Team Sanuki UDON の楠田亘氏が講演を行った

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Team Sanui UDON のRoboCup用最新ロボットは、Fusion 360を用いて設計された

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ロボットのパーツは、Fusion 360のCAM機能を使ってCNCで切り出している

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今後は、RoboCupだけでなく、サイバスロンの電動車椅子レースにも参戦予定とのこと

「PLEN2」の魅力がたっぷり詰まったオリジナルムービー公開

さらに、小型二足歩行ロボット「PLEN2」の開発について、プレンプロジェクトの富田敦彦氏が講演を行いました。現在、PLEN2は、Fusion 360を使ってデザインされていますが、外装やフレームなど、全てのパーツの3Dデータが公開されていることが特徴です。そのため、PLEN2のユーザーは、公開されている3Dデータを元に外装のカスタマイズを自由に行うことができます。

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PLEN2は、Fusion 360を使ってデザインされ、3Dデータが公開されている

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そのため、ユーザーが公開されている3Dデータを元に外装のカスタマイズを自由に行っている

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続いて、PLEN2の開発について、プレンプロジェクトの富田敦彦氏が講演を行った。富田氏の左にあるのがPLEN2だ

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PLEN2で楽器を演奏させるロボットバンドにも挑戦した

また、Quantumメーカーズの橘健司氏(左)と内間ローザ氏(右)の二人が、PLEN2とFusion 360を使ったハッカソンなどについての講演が行われ、そのハッカソンでは、年末の大掃除をテーマにしたムービーを作ることになったそうです。そのため、撮影前には絵コンテをしっかりと作り、撮影に必要なパーツや小道具をFusion 360を使ってモデリング後、3Dプリンターを使って出力したとのことです。完成したムービーは、そのままテレビCMなどにも十分使えそうなほどのクオリティでした。

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Quantumメーカーズの橘健司氏(左)と内間ローザ氏(右)の二人が、PLEN2とFusion 360を使ったハッカソンなどについての講演を行った

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Quantumメーカーズが、年末の大掃除をテーマに作ったPLEN2のムービー。素晴らしい完成度であった

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ムービーを実際に撮る前にこのような絵コンテを作成

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ムービーに使うためのパーツや小道具をFusion 360を使ってモデリングし、3Dプリンターで出力した

大好評Akerun Proの開発秘話を語る

フォトシンスの関谷達彦氏が、Akerun Proの開発についての講演を行いました。Akerun Pro本体はもちろん、ドアに取り付けるセンサーやNFCリーダーもFusion 360を使って設計されました。最初にシンプルなデザインで、機構部分の原理試作を行い、外装部品の設計では、Fusion 360の解析機能を利用して、強度計算も行ったとのことです。

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今度は、フォトシンスの関谷達彦氏が、Akerun Proの開発についての講演を行った

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Akerun Pro本体はもちろん、ドアに取り付けるセンサーやNFCリーダーもFusion 360で設計されている

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まずは、シンプルなデザインで、機構部分の原理試作を行った

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外装部品の設計では、Fusion 360の解析機能を利用して、強度計算を行った

フォトシンス 関谷達彦氏の講演資料】
http://a360.co/2hD7F87
【Akerun Proのコンセプト動画】
https://www.youtube.com/watch?v=G1pF_YJX7WM

また、各講演の合間には、藤村氏が司会となってじゃんけん大会が行われました。勝者にはFusion 360のノベルティや書籍などがプレゼントされるとあって、じゃんけん大会も熱く盛り上がっていました。

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カーデザインとプロダクトデザインの第一人者が特別講演

さらに、日南の猿渡義市氏が、Fusion 360でのカーモデリングについて講演を行いました。猿渡氏は、以前日産に在籍していたカーデザイナーで、「Infiniti Etherea Concept」をはじめとするさまざまな車のデザインを行ってきた人物です。現在は、Fusion 360を使って、カーデザインなどを行っているそうです。

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日南の猿渡義市氏が、Fusion 360でのカーモデリングについて講演を行った

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猿渡氏が日産時代にデザインした「Infiniti Etherea Concept」

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猿渡氏がFusion 360を用いてデザインした作例

【日南 猿渡義市氏のカーモデリング動画】
 https://youtu.be/viHobl1Psj4  https://youtu.be/wcjNjtWZstU

最後に、日南の岡広樹氏が、Fusion 360とプロダクトデザインについて講演を行いました。岡氏は、以前ソニーでプロダクトデザインに携わっており、ビデオカメラやラジカセなど、さまざまなプロダクトのデザインを行ってきました。今回の講演では、Autodeskブランドのワイヤレスヘッドホンのデザインを依頼されたという想定で、Fusion 360でのデザインの手順を紹介していました。ヘッドホンは使わないときにはコンパクトに折りたためるようにデザインされていましたが、その折りたたみ機構の干渉チェックの様子も紹介されました。Fusion 360のジョイント機能は使いやすくて、気に入っているとのことでした。岡氏は、ヘッドホン本体だけでなく、専用ケースまでデザインしていましたが、プロダクトデザインの第一人者の作品らしい、非常に完成度の高いデザインでした。

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日南の岡広樹氏が、Fusion 360とプロダクトデザインについて講演を行った

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Fusion 360でのプロダクトデザインの例として、Autodeskブランドのワイヤレスヘッドホンのプロダクトデザインを行った

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さらに、ヘッドホンを収納する専用ケースのデザインも行った

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右の絵のように、使わないときには折りたたんで、コンパクトに持ち運べる。非常に完成度の高いデザインだ

【日南 岡広樹氏の講演資料】
http://a360.co/2hoO5vY
日南 岡広樹氏の講演動画(全7作)】
https://youtu.be/REmMkH_XY64

講演に熱が入るあまり、予定時刻をオーバーしての閉会となりましたが、参加者の皆さんは、満足した表情で会場を後にしていました。