Fusion 360で眼鏡の新たな形状、楽しみ方を形にするハッカソン「眼鏡ハック 2017」開催レポート - 3D Fab|新しいデザイン、ものづくりを紐解く

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Fusion 360で眼鏡の新たな形状、楽しみ方を形にするハッカソン「眼鏡ハック 2017」開催レポート

2月10、11日 「眼鏡ハック 2017 #01」がコワーキングスペースMONOで開催されました。「眼鏡ハック」は先進的な3D CAD/CAM/CAEツール「Fusion 360」を駆使し、各種デバイス・ツール・マテリアル、Fab装置を用い、IoTメガネ「雰囲気メガネ」の新しいカタチ、並びに使用方法を提示できたか。また、どれだけ人を魅きつけワクワクさせる内容であったかをチーム制で競い合うハッカソンイベントです。

[第1部]スタート!

「眼鏡ハック」は2部構成となり、1日目の19時より第1部が開催されました。参加者は21名です。アーティストトークと共に、いよいよ「眼鏡ハック」スタートです。

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登壇された、no new folk studio Inc. CEO 菊川 裕也さん(以下、nnf 菊川さん)

nnf 菊川さんより、自社で開発販売されているスマートフットウェア「Orphe」について、インタラクション事例紹介、さらにはウェアラブル型IoTデバイスの今後の可能性や、ハードウェアスタートアップが抱える課題・問題点といった普段聞けない様な話まで共有されました。

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「Orphe」と、その機能を制御するアプリケーションもデモ展示された

次は、メーカーズトークです。「眼鏡ハック」で提供される、ツール・デバイス・マテリアル・Fab装置を協賛企業各社より紹介し、参加者が体験する時間が提供されました。この時間を利用して、使用方法の理解だけではなく普段あまり接することのないメーカーとユーザー(参加者)方々とのネットワーキングとなる貴重な時間ともなりました。参加者は製作イメージを徐々に膨らませていきます。

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今回提供されたツールの一部。雰囲気メガネ、MESHセット、littlebits・Strawbees、ROHMのSML-S1シリーズ・センサーモジュール等

アイデアソン

アイデアソンはブレインライティングという手法を取り入れ開催されました。4人1チームに分かれ各々がアイデアを紙に描き、チーム全員で共有します。ただ共有するだけではなく、新たなアイデアをお互いに描き加えていき、皆でアイデアを膨らませます。

meganehack_img_17.png短い時間制限の中、アイデアで白紙が満たされていく。

最終的に、1人1アイデアを参加者全員が発表します。投票により、20アイデアから得票数の高い5アイデアに絞り込みます。選考通過した発案者は、アイデアを具現化するためメンバーをリクルーティングしチームを作ります。チーム名を決定し、早速打ち合わせが繰り広げられました。第1部の撤収時間も過ぎる中(汗)、参加者の熱気は高まるばかりで[第1部]は終了となりました。

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夜遅くまでミーティングが続いた。

[第2部]スタート!

[第2部]は2日目の10時より開始され、Fusion 360の勉強会からスタート。

meganehack_img_25.png3Dワークス 三谷さんによる、Fusion 360の勉強会

Fusion 360は先進的な3D CAD/CAM/CAEツールですが、クラウド上のプラットフォームでユーザー同士を繋げプロジェクトを共有しつつ進行することができる点も特徴です。参加者方々のFusion 360アカウントを、「眼鏡ハック 2017」の共有プロジェクトへ招待し勉強会が進められました。オープンデータとして提供されている雰囲気メガネのMDKデータを基に、3Dワークスが作成した眼鏡アタッチメントが付された3D CADデータの活用方法を、実技と共に学んでいきます。

meganehack_img_26.png参加者の皆さんは熱心にFusion 360の操作方法について学び、理解を深めていた

ハッキング・プロトタイピング

丸1日(8.5時間)かけての「ハッキング・プロトタイピング」がいよいよスタートです。ここからは5チームが、アイデアを具現化するため共創してゆきます。限りある時間の中で、どこまでこだわるか、またはどこで妥協するかを判断しつつチーム一丸となりチームプレゼンに備え、受賞を目指し突き進みます。

meganehack_img_30.pngダヴィンチ3Dペンでの造形体験中

meganehack_img_29.pngダヴィンチの3Dプリンターが全台フル稼働中

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AgICのサーキットマーカーとPET基材、セメダインの導電性接着剤(SX-ECA48)とスーパーXG接着剤も活用された

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終了まで残すところあとわずか。作業も大詰めとなりつつも、楽しみながら進行している

ついに、プレゼンテーション!

【No.01】THE SYUTYU
チーム名「WINOO(ウィンダブルオー)」 メンバー:ナガタさん、オオハラさん、ワニスさん、オチアイさん、イチハシさん
雰囲気メガネの特徴である「光」と「音」をプラスし、そこに「集中」を掛け合わせることで、日常的に集中力を鍛えられるデバイス。

WINOO_pre01.png雰囲気メガネが光った色と順番を覚え、ブザー音が聞こえたら同じ色のフラッグのついた「MESH」タグを同順に押していくという、集中力増し増しな作品

【No.02】危機回避アタッチメント型眼鏡
チーム名「捜査一課」 メンバー:伊藤さん、うみりゅう(増田)さん、Kogameさん
音、振動、そして光によって仲間に自分の危機を知らせることができる、危機回避アタッチメント型眼鏡デバイス。

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雰囲気メガネのテンプル部にアタッチメントした、カチューシャ型アームの上部に振動ユニットが搭載され、周囲にいる仲間に危機を伝えることができる。アームの右側面に危機回避アタッチメント(MESHタグ)が取り付けられ、更なる危機回避能力を身につけ、防犯だけでなく、災害時にも役立ちそうな作品

【No.03】日本を救う「エモーショングラス」
チーム名「Teamゆき」 メンバー:中野 洋一さん、石崎 仁一さん、阿相 進市さん、金森 有紀さん
自分が発する言葉から、自分がどのような心的状況なのかを雰囲気メガネの光る色でリアルタイムに確認できる、ストレスチェック機能を実装した眼鏡デバイス。

Team_04.pngその日の気分に合わせて、テンプル部に装着するアクセサリー(ハート・フェザー)を付け替えることができる。女性ならではのオシャレで遊び心溢れる作品。ストレスチェック機能の他に、秘密の通信機能(ドキドーキ機能)も搭載されている

meganehack_img_39.png「エモーショングラス」を装着する金森 有紀さん(左側)と、3D Fabの中の人(右側)

【No.04】ブラインドメガネとその他色々
チーム名「捜査二課」 メンバー:高橋さん、小比類巻さん、成塚さん
昭和を代表する警察物ドラマの有名なワンシーン、「ブラインドを指で下げて夕日を臨む」シーンを眼鏡でいつでも再現できるブラインド眼鏡デバイス。と、捜査ニ課が追う知能犯が繰り出す数々の難解デバイス達。

meganehack_img_40.pngブラインドサングラスにおいてはストローのジョイント部全て、Fusion 360を使用し3D造形されたパーツで組み上げている。皆を魅了するプレゼンテクもさながら、優れた技量を発揮した作品

【No.05】シンクロメガネ(同期するメガネ)
チーム名「デフトパンク」 メンバー:タカハシ ヒロユキさん、ミトモ ナオキさん、大森 翔太郎さん、元田 大誠さん
右、左とメガネが傾くと雰囲気メガネの色が変わり、複数人で一緒にダンスをすることにより色の一体感からグルーブ感を生みだす眼鏡デバイス。

defuto_punk.pngPCとプロジェクタの不具合により、急遽即興でのワルツが繰り広げられたデフトパンクチーム。ダンスによる光の同期を見事再現
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雰囲気メガネのアタッチメントを活かした仮面舞踏会をイメージさせるマスクカバーは、Fusion 360の上級テクニックと難度の高い3D造形技術を必要とした作品となった

審査結果発表

いよいよ、審査結果発表です。皆でものづくりを追求した2日間の締めくくりです。最高位に「Best of 眼鏡ハック賞」が1チーム、続いて「ナイス眼鏡ハック賞」が2チームの計3チームが表彰されます。

☆「ナイス眼鏡ハック賞」(1組目)

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受賞チーム:「Teamゆき」。賞品は、XYZプリンティングジャパンよりダヴィンチ3Dペンが進呈された。発表者は株式会社なまえめがね社長 河村 和典 審査員

☆「ナイス眼鏡ハック賞」(2組目)

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受賞チーム:「捜査ニ課」。賞品は同じくダヴィンチ3Dペンが進呈された。発表者は株式会社スパイスボックス・Tokyo MotionControl Network(TMCN) 山崎 晴貴 審査員

☆「Best of 眼鏡ハック賞」

そして、待ちに待った「Best of 眼鏡ハック賞」の発表です。オートデスク株式会社 藤村 祐爾 審査員、3Dワークス株式会社 三谷 大暁 審査員より発表となりました。Fusion 360を熟知した、プロフェッショナルの視点から見て、優れた造形テクニックと眼鏡の新機軸を提示した最優秀チームが受賞することとなります。

meganehack_img_46.pngドキドキ...!

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受賞チーム:「デフトパンク」。賞品はなまえめがねより「雰囲気メガネ」、オートデスクより「Fusion 360パーカー」が進呈された

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参加者の方が工夫を凝らして作った制作物の数々

「眼鏡ハック2017 #01」より、数多くのアイデアやプロトタイピングが誕生しました。あったら便利で皆の役にたつ物から、あっても役に立たないけどワクワクして元気が出るアイテムまで驚きの充実となりました。このイベントを通じて、Fusion 360がもたらす「ものづくり」の新たな可能性の広がりと、さらにその根本となる多様な業界やユーザーとの架け橋としての役割も、Fusion 360にはある様に感じます。

「眼鏡ハック 2017#01」に参加された皆様、楽しんでいただきありがとうございました!また「眼鏡ハック」でお会いしましょう。

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主催:ソフトバンク コマース&サービス株式会社 3D Fab
共催:AgIC株式会社 / XYZプリンティングジャパン株式会社 / オートデスク株式会社 / セメダイン株式会社 / ソニー株式会社 / 合同会社デジタルハイク / 株式会社なまえめがね / 一般社団法人MONO / ローム株式会社
イベント運営:3Dワークス株式会社 / 株式会社ネクスメディア monofarm