会場が広くなり、さらに盛り上がったものづくりの祭典「Maker Faire Tokyo 2017」 - 3D Fab|新しいデザイン、ものづくりを紐解く

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会場が広くなり、さらに盛り上がったものづくりの祭典「Maker Faire Tokyo 2017」

Maker Faireは、世界各地で開催されているものづくりが好きな「Maker」と呼ばれる人たちによるお祭りです。個人でのものづくり運動「Makerムーブメント」の盛り上がりとともに、Maker Faireの規模は年々大きくなっています。今年のMaker Faire Tokyo 2017は、2017年8月5日〜6日に、東京ビッグサイトに新設された東7・8ホールで開催されました。その様子をレポートします。

Fusion 360を活用して製作されたロボットに注目が集まる

OP-AmP & Rootsは、RoboCup小型リーグ用ロボットのデモを行い、観客を集めていました。RoboCupは、人が操縦するのではなく、すべて自律でサッカーを行う大会で、毎年世界大会が開催されています。OP-AmPのRoboCup小型リーグ用ロボットは、Fusion 360をフルに活用して設計・製作されています。部品数が1,000を超える、複雑な構造のロボットですが、Fusion 360なら問題なくアセンブリできたそうです。はかせみならいのブースでは、ゲーム「ロックマン」に出てくる名物敵キャラ「くっつきスージー」を実体化したロボットが展示されていました。このロボットは、Fusion 360を使って設計され、3Dプリンターを活用して製作されたそうです。また、音楽研究所は、5体の人型自動演奏ロボットで構成される「ロボットバンド」のデモを行い、注目を集めていました。

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OP-AmPのRoboCup小型リーグ用ロボット。上面には、真上からのカメラ(グローバルビジョン)での識別用シールが貼られている

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OP-AmPのRoboCup小型リーグ用ロボットを分解したところ。複雑な構造のロボットだが、すべてFusion 360を使って設計されている

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RoboCup小型リーグ用ロボットのデモ。RoboCupは、人が操縦するのではなく、すべて自律でサッカーを行う大会である

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ロックマンの名物敵キャラ「くっつきスージー」を実体化。目やまぶたなどが動く

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「くっつきスージー」ロボットの内部。マイコンボードやサーボモーターが搭載されている

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音楽研究所の「ロボットバンド」。5体の人型自動演奏ロボットで構成される

オートデスクが「ReMake」や「Tinkercad」のデモを行う

Maker Faire Tokyo 2017のGoldsmithスポンサーであるオートデスク株式会社は、スマートフォンなどで撮影した写真から3Dモデルを作成する「ReMake」や初心者向け3D CAD「Tinkercad」などのデモ、「Slicer for Fusion 360」によって作成されたペーパークラフトのワークショップを行っていました。

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複数の写真から自動的に3Dモデルを作成する「ReMake」

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「Slicer for Fusion 360」を使えば、3Dモデルをスライスして、ペーパークラフトなどを作ることができる

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左奥が実物、右奥がそれをペーパークラフト化したもの。手前がそのパーツ

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ペーパークラフトを組み立てるワークショップが人気

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初心者用3D CAD「Tinkercad」は操作が直感的で子どもでもすぐに使いこなせる

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3Dプリンター向け3Dソフト「Meshmixer」のデモ。右側は、Meshmixerを使ってデザインされた指輪

スター・ウォーズ関連の展示も盛ん

今年はスター・ウォーズ関連の展示も目立っていました。スターウォーズファンの国際的グループ「R2ビルダーズ・クラブ」が2年ぶりに出展を行い、自作のR2-D2やBB-8のデモを行っていました。R2-D2は、映画に出てくる実物そっくりで、軽快に踊り、観客を喜ばせていました。また、スター・ウォーズの悪役キャラクターのコスプレを行うファンクラブ「501stリージョン」の日本部隊も自作コスチュームの展示を行っていました。

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R2ビルダーズ・クラブが展示していたR2-D2やBB-8

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R2-D2は、音楽や効果音を出しながら軽快に踊っており、観客を喜ばせていた

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501stリージョンの日本部隊が展示していたスター・ウォーズの悪役コスチューム

手書きの絵をそのままトートバッグに刺繍する最新コンピュータミシン

ミシンメーカーであるブラザーの有志による「Brother d-faB」は、業務用の最新コンピュータミシン「PR1050X」を使って、参加者が書いた手書きの絵をそのままトートバッグに刺繍するデモを行っていました。自分の書いた絵が刺繍になるということで、特に子ども達に人気を集めていました。また、電気を通す導電糸を使った作品も展示されていました。

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「Brother d-faB」がデモしていた最新コンピュータミシン「PR1050X」

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手書きの絵をそのままトートバッグに刺繍するデモを行っていた。これが元の絵

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絵をスキャンしてそのまま刺繍にできる

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完成したトートバッグを手にして喜ぶ男の子

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電気を通す導電糸を使った作品

自分で作った車でレースを行う「Nerdy Derby」やドローンレースも

会場では昨年も人気を集めたミニチュアカーレース大会「Nerdy Derby」が行われていました。Nerby Derbyは、ワッシャーをタイヤにしたミニチュアカーを自由に作り、長さ15メートル、高さ2.1メートルのコースを走らせて競う大会です。宙返りコースなども用意されていて、一日中盛り上がっていました。また、昨年に続いてドローンレースも行われ、ドローンの素早い動きに歓声が上がっていました。

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ミニチュアカーレース大会「Nerdy Derby」の基本パーツ

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参加者が自分のミニチュアカーを製作しているところ

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装飾用パーツも多数用意されており、自分だけのミニチュアカーを作ることができる

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大きなコースを使ったレースも行われていた

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今年もドローンレースが行われていた

Fusion 360を使って設計されたチェーンレス自転車や砂糖を材料とする3Dプリンターも

ヒラギノデザインは、チェーンを使わず直接タイヤを摩擦で駆動するフリクションドライブ採用自転車「CLUTH_01」を展示していました。CLUTH_01の心臓部であるフリクションドライブは、Fusion 360を使って設計されたそうです。また、3Dプリンター開発者のコミュニティ「RepRap Community Japan」のブースでは、砂糖を材料として飴をプリントする3Dプリンターのデモが行われていました。その他、和田永「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」のブースでは、扇風機やブラウン管テレビなどの古い電化製品をオリジナル楽器にしたものを使って、音楽を演奏していました。

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ヒラギノデザインのフリクションドライブ自転車「CLUTH_01」

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「CLUTCH_01」は、チェーンを使わず直接タイヤを摩擦で駆動するフリクションドライブを採用している

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心臓部のフリクションドライブはFusion 360で設計されている

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砂糖を原料とするフード3Dプリンター

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和田永「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」では、古い電化製品をオリジナル楽器にして、音楽を演奏していた

個性的な出展者がより多く集まった今年のMaker Faire 2017。昨年と比較し、出展数は400組から450組、来場者数は18,000人から20,000人に増加しました。拡大し続ける国内最大の「Maker」たちのイベントに目が離せません。次回の開催は2018年8月上旬の予定です。