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Dell EMC「ESRS」「SRS」でできること

ストレージ / HCI
2019.05.29

こんにちは。SB C&S 中原です。

Dell EMCのサーバーやストレージを扱ったことがある方は「ESRS」や「SRS」というワードを
一度は耳にされていると思います。
「(E)SRS = 監視」と思い浮かべられる方も多いかもしれません。
しかし、(E)SRSは主にハードウェアに特化したサービスですので
(E)SRSに加えて別途お客様でも監視を実施いただくことをおすすめしています。

今回は(E)SRSを含めた機器の監視についてご紹介します。
ご一読いただき、Dell EMC機器監視運用の策定にお役立ていただければと思います。

 

(E)SRSとは

ESRSの正式名称は EMC Secure Remote Service で、略して「ESRS」と呼ばれています。
Dell と EMC が統合したため名称から「EMC」がはずれて Secure Remote Service (略して「SRS」)になりました。
名称が変更になっただけで「ESRS」も「SRS」も同じものです。以降、本記事では「SRS」と表記します

SRSを利用することにより、Dell EMCの機器から Dell EMC社へハートビートが送信され
ハードウェア障害を検知したり、リモートでのトラブルシューティングができるようになります。
「何か障害が起こってからユーザーがメーカーに問い合わせる」のではなく
メーカーが起点になって障害に対応することができます。(プロアクティブな保守)
サーバーやストレージの管理をされている方には嬉しいサービスですね。

 

Dell EMC機器を監視・運用するには

はじめに、Dell EMC機器の購入時には下記3点の導入/実施をご検討ください。

srs-1.png

以下、それぞれのコンポーネントについてご説明します。

 

コンポーネント1: SRS

SRSの主な機能は以下の通りです。

① お客様のDell EMC機器を監視 (自動通報)
   お客様の機器からDell EMC社にハートビートを送信します。

② 問題発生時にDell EMCサポートが対象機器へリモートアクセス
   お客様の機器に何らかの問題が発生した場合、Dell EMCのサポート部隊が
   対象機器にリモートログインし操作します。
   (もちろん、作業前に一報入れるようDell EMCへリクエストすることも可能です。)

これらの機能により「プロアクティブな保守」を実現できるという訳です。

さて、SRSを導入する場合には下記2種類のうちから1つ選ぶことになります。
(Integrated SRSはメーカー資料によって呼称がまちまちで混乱しやすいかと思いますのでご留意ください。)

srs-2.png

技術担当としてのおすすめは Integrated SRS です。
「仮想化基盤の用意」や「仮想マシンの運用・管理」が不要なためです。
これらの違いについて簡単な構成図を作ってみました。

srs-3.png
(利用されるポートは製品により変わることがあります)

・Integrated SRSは個々のDell EMC機器からDell EMCの環境に直接通信します。
・SRS/VEはお客様環境のDell EMC機器の情報を集約してDell EMCの環境に送信しますので、
 VxRailやUnityといったDell EMC機器自体がインターネットに接続する必要はありません。
 SRS/VEがインターネット接続できれば大丈夫です。

Integrated SRS、SRS/VEのいずれを利用する場合でもインターネットに抜けられる環境が必要である点にご留意ください。

コンポーネント2: WebEX

WebEX自体はDell EMCの製品ではなく、Cisco社のオンラインミーティングツールです。
これ自体が障害を検知する訳ではなく、問題の発生が明らかになった後に
お客様とDell EMCサポートとの間でデスクトップ共有やファイル転送を目的に利用されます。
WebEXのインストール先はDell EMC機器である必要はなく、インターネット接続が可能な
WindowsPCであれば問題ありません。

先にSRSの機能として「問題発生時にDell EMCサポートが対象機器へリモートアクセス」ができることを
ご紹介しましたが、SRSが導入されている場合でも以下の理由によりWebEXを併用することをおすすめします。

 ・Dell EMCサポートによる保守作業にWebEXが必要になることがある
    SRS経由では基本的にCLIベースで操作が行われます。
    GUIを行うような作業ではWebEXが必要になることがありますので
    予めWebEXを用意しておくと安心です。

 ・お客様でDell EMCサポートの操作内容を確認可能
    WebEXを経由すると場合はデスクトップ共有で操作することになりますので
    お客様でサポート担当者の操作内容を確認しながら保守サービスを受けられます。

 

コンポーネント3: お客様での監視

SRSで検知できるのは主にハードウェアの問題ですので、ソフトウェア的な問題については
お客様側で監視しておく必要があります。
またSRSの検知内容はDell EMC側にのみ送信されますので、お客様でもハードウェアの監視をしておいた方が安心です。

■VxRail
 ・iDRACによるハードウェア障害の検知
 ・vCenterアラームによるvSphereの障害検知
 ・vCenterに対する死活監視 (Pingなど)

■Unity
 ・死活監視 (Pingなど)
 ・Unityの機能を利用した監視
    SMTPメール通知
    SNMPトラップ

 

最後に

SRS、WebEX、お客様での監視には、それぞれ別々の目的・用途があることが
お分かり頂けましたでしょうか。

ぜひ「SRS・WebEX・お客様での監視」の3点を揃えて運用頂きたいと思います。

 

 

※ サービスや製品の仕様ならびに動作に関しては、予告なく改変される場合があります。

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著者紹介

SB C&S株式会社
技術統括部 第1技術部 1課
中原 佳澄