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CopilotとChatGPTの違いは?共通点や各ツールの特長を詳しく紹介

「CopilotとChatGPTは何が違うの?」「業務に活用できるのはどっち?」と、気になる方もいるのではないでしょうか。
生成AIの技術が進化する中、チャット形式でAIとやり取りできるさまざまなツールが展開されており、代表的なものとしてMicrosoft CopilotやChatGPTが挙げられます。
しかし、両者の違いや、それぞれの適した活用方法がわからず、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初めにCopilotとChatGPTでどのようなことができるのか、基本的な機能を理解できるよう、両者の共通点をご紹介します。そして、これらの共通点を踏まえ、CopilotとChatGPTそれぞれが持つ特長や、使用している言語モデル、得意分野などに触れつつ、両者の違いをご紹介します。
さらに、AIの強みを最大限に生かせる次世代パソコン「Copilot+PC」についてもおすすめ製品とあわせてご紹介し、今後のパソコンの買い替えや新規パソコンの導入判断に役立つ情報もお届けします。
「CopilotとChatGPTのどちらを選ぶべきか?」「AIを活用するにはどのようなパソコンを選ぶべきか?」と迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
CopilotとChatGPTに違いはある?
Microsoft社が提供するCopilotと、OpenAI社が提供するChatGPTはどちらもチャットを介してAIと会話や文章生成、画像生成などができ、人間と会話しているかのようなやり取りが可能です。
しかし、ChatGPTはウェブからアクセスするのに対して、CopilotではWindowsのパソコンに標準搭載されているアプリや標準ブラウザのMicrosoft EdgeといったMicrosoft製品上からでもアクセスできる点や、ChatGPTではGPTsと呼ばれるユーザーオリジナルのチャットボットを利用できる点など、相違点もあります。
以下では、CopilotとChatGPTそれぞれ共通でできることや、ツールごとの特長、両者の違いを詳しくご紹介します。
CopilotとChatGPTの共通点
CopilotとChatGPTは、どちらもチャット画面にプロンプト(指示文)を入力し、AIに質問や指示を行います。そのほかにも、画像生成や音声会話などの機能が搭載されているため、幅広い用途で活用できるでしょう。
CopilotとChatGPTの違いを説明する前に、まずはCopilotとChatGPTの共通点をご紹介します。
なお、以下で使用するCopilotは、Windowsバージョン24H2搭載のCopilot in Windows、ChatGPTは、ChatGPT 4oで、2025年6月時点での検証結果を掲載しています。
チャットでの会話・ウェブ上の情報検索
CopilotとChatGPTは、どちらもチャットでの会話が可能です。それぞれ、これまでにユーザーが入力した情報に基づいた学習内容に沿って回答を生成しており、「朝にすっきり目覚める方法は?」「仕事の悩みを聞いてほしい」など、アドバイスをもらったり、相談事をする際に活用できます。
また、ChatGPTとCopilotでは、それぞれがこれまでに学習したデータを用いた回答以外にも、ウェブ上の情報を検索し、検索結果に基づいた回答を生成することも可能です。
例えば、CopilotとChatGPTそれぞれで「今日の東京の天気は?」と質問すると、以下のようにどちらのツールでも同じ内容の回答が得られました。
【Copilotの場合】

【ChatGPTの場合】

引用:ChatGPT
なお、CopilotでもChatGPTでも、ウェブ上の情報を検索した際は、どちらも情報源として参照したウェブサイトのリンクを提示してくれます。
AIが生成した内容は100%正しいとは限らないため、情報の真偽を確かめたい場合は、これらの情報源を自らの目で確認しましょう。
文章生成・翻訳・要約
CopilotやChatGPTでは、文章生成や翻訳、要約が行えます。プロンプトに作成したい文章の種類や内容を記載したり、翻訳・要約を行いたい文章をチャット画面に貼り付けて依頼することで、指示内容に基づいた文章生成や翻訳、要約が可能です。
文章生成では、主にブログ記事やメール、SNS投稿文、議事録、報告書といったさまざまな文章を作成できます。
【Copilotでメールの文章を生成した場合】

【ChatGPTで翻訳文を生成した場合】

引用:ChatGPT
また、CopilotとChatGPTでは、WordやPDFなどのファイルをアップロード可能です。チャット画面に入力する文章量が多すぎる場合、処理に時間がかかったり、エラーが出てしまったりすることがあるため、ファイル形式でまとめて送信することで、長文の要約や翻訳が行えるでしょう。
ファイルのアップロードは、Copilotではチャット画面の「+」>「アップロード」から、ChatGPTでは「+」>「写真とファイルを追加する」からファイルを添付できます。
【Copilotの場合】

【ChatGPTの場合】

引用:ChatGPT
画像生成
CopilotとChatGPTでは、画像生成が可能です。プロンプトに作成したい画像の内容を入力することで、プロンプトに沿った画像が生成されます。
例えば、CopilotとChatGPTで、「海の中を泳ぐ黄色い魚のイラストを生成してください」と指示を出すと、以下のような画像が生成されます。
【Copilotの場合】

【ChatGPTの場合】

引用:ChatGPT
どちらのツールでも、水彩画やピクセルアート、写真風など画像のタッチの変更や、「魚の色を赤にしてほしい」「ヒトデを追加してほしい」などの修正指示が行えます。できるだけ詳細なプロンプトを送信することで、理想に近い画像を生成できるでしょう。
なお、Copilotの画像生成については、以下の記事でより詳しくご紹介しているため、興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
Microsoft Copilot(コパイロット)で画像生成する方法を解説
コード生成
CopilotとChatGPTでは、HTMLやCSS、JavaScriptといった言語のコード生成や、Excelなどで用いる関数の生成が可能です。
ウェブサイトを制作するときやExcelを操作するとき、コードや関数の入力がうまくいかず、思うように内容を反映できないこともあるでしょう。CopilotやChatGPTでは、実行したい内容に基づくコードの提案や、自分で作成したコードの添削・修正などを行ってもらえるため、専門知識のない初心者でもコード入力作業をスムーズに進められます。
例えば、CopilotとChatGPTで「球体が回転するコードを生成してください」とプロンプトを送ると、以下のようにコードを生成してくれます。
【Copilotの場合】

【ChatGPTの場合】

引用:ChatGPT
音声会話
CopilotとChatGPTには、AIとテキストではなく声でやり取りができる音声会話機能が搭載されています。音声会話は、Copilotの場合はチャット画面右下の「Copilotと会話する」から、ChatGPTの場合はチャット画面右下の「音声モードを使用する」から始められます。
【Copilotの場合】

【ChatGPTの場合】

引用:ChatGPT
CopilotとChatGPTの音声会話では、それぞれ複数種類の音声を選べ、それぞれ話し方や声のトーンが異なります。自分にとって話しやすいものや聞き取りやすいものを選ぶことで、スムーズに会話を進められるでしょう。
なお、音声会話で話した内容は、音声会話の終了後にチャット画面にテキストとして記録されるため、後から会話の内容を確認できます。
Copilotの特長
上記では、CopilotとChatGPTで共通してできることをご紹介しました。チャットでの情報検索や文章生成、画像生成といった機能に加えて、CopilotとChatGPTには、それぞれ独自の特長があります。
まずは、Copilotの特長からご紹介します。
WindowsアプリやEdgeからも使える
Copilotは、ウェブ版(https://copilot.microsoft.com/chats/)以外に、Windowsの標準ブラウザであるMicrosoft Edgeのサイドバーから起動できるものや、WindowsのデスクトップアプリとしてWindowsのパソコンに標準搭載されているもの(Copilot in Windows)があります。
それぞれ、「CopilotとChatGPTの共通点」で挙げたチャットでのやり取りや文章生成、画像生成といった機能は活用できますが、Edgeから使えるCopilotやCopilot in Windowsにも、独自の機能があります。
例えば、Edgeから起動できるCopilotでは、ウェブページの選択した箇所をCopilotに質問でき、Copilotは選択された箇所について、ページ内の情報に基づいて説明します。

引用:Microsoft 365 Copilotで最初に試したいこと 10 選|Microsoft
また、以下のようにEdge上で開いたウェブサイトの内容をCopilotが読み取り、素早く要約してくれる機能も搭載されています。
この要約機能は日本語だけでなく外国語のページでも利用可能で、文章をチャット画面にコピー&ペーストしたり、資料のPDFファイルをアップロードする必要がないため、要約を行いたいときには特に便利でしょう。

引用:Microsoft Build 2025: The age of AI agents and building the open agentic web|Microsoft
Copilot in Windowsは、WindowsOSに標準搭載されているため、ブラウザを開いたり、Copilotのウェブサイトへアクセスしたりする必要がなく、素早くアプリを起動できます。
Copilot in WindowsはAlt+Spaceのショートカットキーから起動でき、Copilotのチャット画面を最前面に固定できるため、他のウェブサイトやアプリの画面を操作しながらCopilotとスムーズにやり取りできる点が特に便利です。

有料版はOffice製品と連携できる
Copilotには無料版と有料版があり、無料版はここまでにご紹介したウェブ版・Edge版・Copilot in Windowsが該当します。
有料版のCopilotにはMicrosoft Copilot Pro(個人向け)とMicrosoft 365 Copilot(法人向け)があり、それぞれ WordやExcel、PowerPointといったOffice製品と連携できるサブスクリプション型のサービスです。
連携できる製品はMicrosoft 365 Copilotのほうが多く、Teams、Vivaなどビジネスに役立つアプリとも連携できます。
Office製品と連携されたCopilotは、それぞれのアプリ上でCopilotを起動でき、プロンプトに合わせた文章やメール、関数、資料の生成やデータ分析などが行えるため、業務で日常的にOffice製品を利用している場合は、Microsoft 365 Copilotを利用するのもおすすめです。
CopilotとOffice製品を連携してできることについて詳しくは、以下の記事をご確認ください。
Copilot(コパイロット)でできることや各Officeとの連携を紹介
ChatGPTの特長
上記のように、CopilotではMicrosoft社が提供するツールとの連携が強化されており、EdgeやOffice製品などをより快適に利用できる機能がそろっています。
一方で、ChatGPTはウェブ版とアプリ版、開発者向けに提供されているChatGPTAPIのみが提供されているものの、AI開発に特化した企業である OpenAI社の技術を駆使した最先端のサービスが豊富に展開されています。
ChatGPTの特長は、次のとおりです。
SoraやCanvasなど最先端のツールを公開している
ChatGPTは、常にアップデートがされており、最新機能や最新サービスが高頻度で提供されています。
例えば、Sora は 2024 年に OpenAI社が公開した動画生成AIで、プロンプトに基づいて本格的な動画を生成できます。
Sora で「create a video of a rare fish swimming(珍しい魚が泳ぐ動画を作成してください)」というプロンプトを送信すると、以下のようにプロンプトに沿った動画が生成されます。

引用:Sora
Sora は、ChatGPTのサイドメニューからアクセスできます。

引用:ChatGPT
また、ChatGPTの有料版には「Canvas」機能があります。Canvasでは、ChatGPTが回答した内容をドキュメントのように自ら編集したり、気になる箇所を選択して追加のプロンプトを送信したりできる機能です。
例えば、「朝食の重要性について教えてください」と質問して回答された内容をCanvasで編集し、「ここにタイトルを入れてほしいです」と追加で指示することで、選択した箇所を修正してもらえます。

引用:ChatGPT
このように、Canvasを使って細かな修正を繰り返すことで、回答内容をもとにレポートやブログ記事などの作成を効率よく行えるようになるでしょう。

引用:ChatGPT
なお、Canvasで作成した内容は、PDFやWord、マークダウンドキュメントの形式で保存できる機能が2025年6月に追加されました。
カスタマイズ性が高い
ChatGPTは、GPTsというカスタマイズ機能があり、ユーザーオリジナルのチャットボットを利用できます。

引用:ChatGPT
なお、有料版のChatGPTを利用することで、自らオリジナルのGPTsを作成できます。
GPTsは、ChatGPTに作成したいGPTsの内容を伝えることで、内容に沿ったチャットボットが設計されます。GPTsのタイトルとプロフィール画像の設定後、実際にチャットボットを試せるため、チャットを介した機能の修正なども可能です。

引用:ChatGPT
また、GPTsは他のユーザーが作成し、一般公開したGPTsを自由に利用できます。
例えば、文章校正やライティングを行うもの、SNSでの人気の投稿やトレンドをリサーチ・分析するものなど、さまざまな用途で活用できるGPTsが公開されているため、自分で作成するのが難しいという場合は、これらのGPTsを使ってみるのもよいでしょう。
CopilotとChatGPTの違い

ここまで、CopilotとChatGPTそれぞれの特長をご紹介しました。CopilotとChatGPTは、ここまでご紹介したようにチャットでの情報検索や文章生成、画像生成など基本的な機能は同じではあるものの、使用している言語モデルや料金などが異なります。
以下では、CopilotとChatGPTの違いをご紹介します。なお、以下の内容は2025年6月時点の情報です。
Copilot | ChatGPT | |
---|---|---|
言語モデル | GPT-4 Turbo(2024 年時点) モデル選択不可 |
GPT-4o o3(有料版のみ) o4-mini GPT-4.5(有料版のみ) GPT-4.1(有料版のみ) GPT-4.1-mini モデル選択可能 |
学習期間(カットオフ) | 2023年12月1日 | GPT-4o:2023年10月1日 o3:2024年6月1日 o4-mini:2024年6月1日 GPT-4.5:2023年10月1日 GPT-4.1:2024年6月1日 GPT-4.1-mini:2024年6月1日 |
得意分野 | 文書・資料作成などの業務効率化 | クリエイティブ作業、 アイデア出し |
料金 | 基本料金無料 Microsoft Copilot Pro:月額3,200円/1ユーザー Microsoft 365 Copilot:月額4,497円/1ユーザー (年間払いの場合) |
基本料金無料 ChatGPT Plus:月額20ドル/1ユーザー ChatGPT Pro:月額200ドル/1ユーザー ChatGPT Team:月額25ドル/1ユーザー (年間払いの場合) ChatGPT Enterprise: 要問い合わせ |
メッセージの送信制限 (コンテキスト ウィンドウ) |
10,240文字 | GPT-4o:12万8,000 o3:20万 o4-mini:20万 GPT-4.5:12万8,000 GPT-4.1:104万7,000 GPT-4.1-mini:104万7,000 |
セキュリティー機能 | 全プランでオプトアウト可能 無料版のCopilot、Copilot Pro の場合は手動でオプトアウト Microsoft 365 Copilotの場合は自動的にオプトアウト |
全プランでオプトアウト可能 個人向けの場合は手動でオプトアウト 法人向けの場合は自動的にオプトアウト |
言語モデル
Copilotは、2024 年時点で GPT-4 Turbo を使用しており、2025年6月時点での言語モデルは明らかにされていません。また、基本的にやり取りはすべて 1 種類の言語モデルで行われ、用途に合わせて言語モデルは変更できません。
ChatGPTでは、無料版の場合は GPT-4o、o4-mini、GPT-4.1-mini を使用でき、有料版ではこれらに加えて o3、GPT-4.5、GPT-4.1 を使用できます。
デフォルトでは GPT-4o が設定されており、高度な推論を行いたい場合は o4-miniやo3、コーディングや分析作業には GPT-4.1 といったように、用途に合わせてモデルの選択が可能です。
学習期間(カットオフ)
学習期間(カットオフ)は、言語モデルによって異なります。Copilotでは、GPT-4 Turbo を搭載しているため、2023年12月1日までのデータが学習されています。
ChatGPTは、デフォルトで設定されている GPT-4o と、有料版で使用できる GPT-4.5 は 2023年10月1日、o3、o4-mini、GPT-4.1、GPT-4.1-mini は、2024年6月1日 までの情報が学習されています。
そのため、デフォルトで設定されているモデルを使用する場合は、Copilotのほうが最新の情報を取り扱っているといえます。
なお、CopilotでもChatGPTでもウェブ検索機能を使用できるため、2025 年以降の情報や、「今日の天気は?」などリアルタイムの情報を知りたい場合は、ウェブ検索機能を使用することをおすすめします。
得意分野
Copilotは、Microsoft 365 Copilotを使用することでOffice製品と連携できるため、Office製品を活用した文書や資料、メール、議事録の作成や、データ分析などを効率化できます。
例えば、メールサービスである Outlook を使用した場合、メールの作成以外にも、長く続くメールスレッドや、外国語の長文メールの要約などが行えるため、メールを読む時間も最小限に抑えられるでしょう。
YouTube 埋め込み
参照:【Copilot for Microsoft 365 TV】Outlook編(Microsoft 365 Japan)|YouTube
一方、ChatGPTはアイデア出しや画像・動画生成などクリエイティブ作業を得意としています。
GPTsの中にはアイデア出しに特化したもの、画像生成に特化したものなどもあり、動画生成は Sora を活用できるため、これらのツールを用いることで自分だけでは生み出せないアイデアや作品を、短い時間で作れるようになるでしょう。
料金
CopilotとChatGPTは、どちらも基本料金は無料です。ただし、どちらも有料版があり、有料版にアップグレードすることで利用できる機能が増えます。
Copilotの有料プランは、以下の通りです。
プラン | 料金 | 個人/法人 |
---|---|---|
Microsoft Copilot Pro | 月額3,200円/1ユーザー | 個人向け |
Microsoft 365 Copilot | 月額4,497円/1ユーザー(年間払いの場合) | 法人向け |
有料版のCopilotでは、Office製品と連携できることに加え、混雑時のCopilotへの優先アクセスや、最新機能の優先リリースといったサービスが提供されます。
Copilotの料金について詳しくは、以下の記事をご確認ください。
Microsoft Copilot(コパイロット)の料金は?基本的な使い方も紹介
なお、ChatGPTの有料プランは、以下の通りです。
プラン | 料金 | 個人/法人 |
---|---|---|
ChatGPT Plus | 月額20ドル/1ユーザー | 個人向け |
ChatGPT Pro | 月額200ドル/1ユーザー | |
ChatGPT Team | 月額25ドル/1ユーザー(年間払いの場合) | 法人向け |
ChatGPT Enterprise | 要問い合わせ |
ChatGPTでは、有料版を利用することで使用可能なモデルが増えるほか、回数無制限でチャットのやり取りが行えたり、高度な処理が可能なモデルやサービスを多く利用できたりするといったメリットがあります。
料金について詳しくは、ChatGPTのウェブサイトをご確認ください。
参照:料金|OpenAI
メッセージの送信制限(コンテキスト ウィンドウ)
CopilotやChatGPTに搭載されている言語モデルには、一通のプロンプトで処理できる文字数があらかじめ決められており、これをコンテキスト ウィンドウと呼びます。
Copilotの場合は、10,240 文字まで一度に送信でき、全角・半角・ひらがな・英数字に関わらず、1 つの文字を入力すると 1 文字としてカウントされます。
文字数が 10,240 文字をオーバーすると、以下のようなテキストが表示され、プロンプトを送信できなくなるため、ご注意ください。

一方、ChatGPTでは、トークンと呼ばれるAI独自の単位でテキストを処理しており、ひらがな・漢字・英数字など文字の種類によってトークン数は変化します。
デフォルトで設定されている GPT-4o では、12万8,000トークン入力でき、GPT-4.1では 104万7,000トークンまで入力できます。Copilotと同様に文字数をオーバーするとエラーが表示されますが、どのプランでも 10,240 字以上は入力できるため、Copilotよりは一度に送信できる文字数は多いといえます。
セキュリティー機能
CopilotとChatGPTは、どちらもチャットにプロンプトとして入力した内容を言語モデルのトレーニングに利用しない「オプトアウト」設定が可能です。
Copilotの場合は、以下の手順で設定できます(Copilot in Windowsの場合)。
- 1. Copilotチャット画面左下にある人間のアイコンをクリックし、「設定」を開く
- 2. 「プライバシー」をクリックする
- 3. 「テキストでのモデル トレーニング」をオフにする



参照:Microsoft Copilotプライバシー制御|Microsoft
なお、ChatGPTでは、以下の手順でオプトアウトを設定できます。
- 1. チャット画面右上の自分のアイコンをクリックし、「設定」を開く
- 2. 「データ コントロール」をクリックする
- 3. 「すべての人のためにモデルを改善する」をクリックする
- 4. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする

引用:ChatGPT

引用:ChatGPT

引用:ChatGPT

引用:ChatGPT
オプトアウトを設定することで、入力した内容がモデルに学習されないため、企業の情報や個人情報などを扱う場合は、情報漏えいを防ぐために必ずオプトアウト設定を行いましょう。
CopilotとChatGPTはどちらを利用すべき?

ここまで、CopilotとChatGPTの違いをご紹介しましたが、「それぞれ違いがあるのはわかったけれど、自社ではどちらを使用したらよいかわからない」といった方もいるのではないでしょうか。
以下では、Copilotの利用が向いているケースと、ChatGPTの利用が向いているケースをそれぞれご紹介します。用途に合わせてそれぞれのツールを使い分けることで、業務効率化につながるでしょう。
Copilotが向いているケース
Copilotは、ウェブ版だけでなく、Windowsに標準搭載されているCopilot in Windowsや Edgeのサイドバーから起動できます。そのため、普段 Windowsのパソコンを使用している場合や、ブラウザで Edgeを使用している場合は、Copilotのほうが手軽に利用できるでしょう。
また、Copilotはここまでご紹介したようにMicrosoft 365 Copilotを利用することでOffice製品と連携できます。WordやExcel、PowerPointといったアプリを日常的に使う場合や、これらのアプリを使って業務効率を高めたいという場合は、Microsoft 365 Copilotに登録のうえ、Copilotを活用するのがおすすめです。
参照:Microsoft 365 Copilot|Microsoft
ChatGPTが向いているケース
ChatGPTでは、ここまでご紹介したように、GPTsを用いて他のユーザーが作成したオリジナルのチャットボットを利用でき、有料版では自身でオリジナルのチャットボットを作成できます。そのため、自らカスタマイズしてChatGPTを利用したいという場合は、ChatGPTのほうが向いているでしょう。
また、ChatGPTはOffice製品と連携できない代わりに、豊富なモデルを使用できます。推論やコード生成など用途別に特化したモデルを使用できるため、精度の高い回答を得やすいでしょう。
また、OpenAI社では、ChatGPTをAPIとしても提供しています。CopilotにはAPIがないため、自社でサービスを開発する際にAIをAPIで組み込みたいという場合は、ChatGPTを利用するとよいでしょう。
参照:AI製品を構築するための最速かつ最も強力なプラットフォーム|OpenAI
CopilotとChatGPTの活用例
上記でご紹介したように、CopilotとChatGPTはそれぞれ向いているケースが異なるため、やりたいことに合わせて使い分けるとよいでしょう。
実際にCopilotやChatGPTを業務で利用するときは、以下のような活用方法があります。ここでは、それぞれの強みをより生かせるMicrosoft 365 Copilotと、有料版ChatGPTの活用例をご紹介します。
Copilotの活用例
Copilotでは、TeamsやExcelを使用することで、議事録の自動生成やデータの分析が行えます。
議事録の作成
TeamsとCopilotを連携することで、ウェブ会議の内容をCopilotが自動でまとめ、「会議のメモ」として議事録を作成できます。

引用:【Copilot for Microsoft 365 TV】Teams編(Microsoft 365 Japan)|YouTube
また、会議の参加者がどのタイミングで発言していたのか、どのような話題が展開されていたかなども自動で整理してくれるため、会議に出席できなかったときも、素早く会議の概要を把握できるでしょう。
データ分析
ExcelとCopilotを連携することで、Excelのシート上に記されている情報をもとにCopilotへ質問や指示ができます。
例えば、「この表から分析できることを教えてください」「表の内容をグラフで表してください」といったプロンプトを送信することで、表の内容に基づく分析やデータのグラフ化といった作業を瞬時に行えるため、分析や資料作成などの業務効率化につながります。

ChatGPTの活用例
ChatGPTでは、社内ヘルプデスクツールの作成やタスクやスケジュールの整理ができます。具体的には、次の通りです。
社内向けヘルプデスクツールの作成
ChatGPTでは、GPTsでオリジナルのチャットボットが作成できます。これを活用することで、社内向けの問い合わせ対応を自動化するヘルプデスクツールも作成できます。

引用:ChatGPT
回答してほしい内容をGPTsに伝えることでGPTsが学習するため、社内で使用しているマニュアルや就業規則を読み込ませることで、それらの内容に基づいた内容をGPTsが回答してくれるようになるでしょう。
タスクやスケジュールの整理
ChatGPTでは、Canvas機能を活用することで、ChatGPTの回答内容をドキュメントなどにまとめ、そのまま資料を作成できます。
例えば、社員旅行の観光スケジュールを設定したい場合、条件を指定したプロンプトを送信することで、条件に沿ったタイムスケジュールを自動で生成してくれます。

引用:ChatGPT
生成された内容を微調整し、PDFやWordとしてダウンロードすることで、旅行のしおりやスケジュール表を簡単に作成できるでしょう。
CopilotやChatGPTの活用にはCopilot+PCがおすすめ
ここまで、CopilotやChatGPTの活用例をご紹介しました。CopilotやChatGPTを利用する際は、作業内容によってはパソコンに高い負荷がかかり、動作が重くなったり、エラーが出てしまったりする可能性があります。
このようなときには、AI処理に特化したパーツであるNPUを搭載している「Copilot+PC」の利用が特におすすめです。Copilot+PCは、Microsoftが定義する次世代パソコンのスペックを満たしたパソコンで、最大で毎秒40兆回以上の演算処理が可能です。
最後に、当社でおすすめするCopilot+PCをご紹介します。
Microsoft Surface
Microsoft Surfaceは、軽量かつコンパクトな作りが特長のCopilot+PCで、Surface Pro、Surface Laptop の2種類が展開されています。
特に、Surface Proはキーボードとディスプレイを取り外せる2 in 1設計で、キーボードに専用のSurfaceスリムペンを収納できるため、タブレットとしても活用したい方におすすめです。
Surface Laptopは、15インチの大画面のモデルも用意されており、バッテリー最大駆動時間が23時間と、長時間の利用に適しています。
HP EliteBook
HP EliteBookは、HP社独自のAI機能を搭載したCopilot+PCです。HP製のCopilot+PCでは、HP AI CompanionやHP Smart Senseといった機能が搭載されており、ユーザーのパソコンの利用状況などに合わせてAIがパソコンの動作を最適化してくれるため、常に快適な環境で作業を進められます。
HP EliteBook Ultra G1q 14 AI PCは、タッチパネルも搭載されています。タッチパネルも使って直感的に操作したいという方は、HP EliteBook Ultra G1q 14 AI PCが特におすすめです。
タッチパネルつきノートパソコンを利用するメリットについてご紹介している記事もあるため、ご興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
まとめ
この記事では、CopilotとChatGPTの共通点やそれぞれの特長、両者の違いなどをわかりやすく比較し、それぞれのツールの利用が向いている場面や、業務への活用例をご紹介しました。
CopilotとChatGPTはどちらもチャットを介した情報検索や文章生成、画像生成などが行えますが、それぞれ独自の機能を持っているため、用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。
また、どちらのツールも有料版を利用することで、より多くの業務効率化に役立つ機能が使えるようになるため、Office製品をより活用したいという方はCopilotの有料版を、自身でカスタマイズしたオリジナルのチャットボットを作成したい方はChatGPTの有料版を検討してみてはいかがでしょうか。
また、CopilotやChatGPTを活用する際は、AI処理に特化したCopilot+PCを利用するのもおすすめです。
SB C&SのIT-EXchangeでは、記事内でご紹介したMicrosoft SurfaceやHP EliteBookをはじめ、さまざまなメーカーのCopilot+PCを取り扱っており、お客様に最適な製品をご提案します。
「自社に合った製品が知りたい」という方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。

SB C&Sについて
SB C&S株式会社は、ソフトバンクグループの原点であるIT流通ビジネスを受け継ぐとともに、市場環境の変化を迅速にとらえ、新たなビジネスモデルを生み出しています。
法人向けには、国内最大規模の販売ネットワークを通じ、クラウドやAIを含めた先進のテクノロジーを活用したプロダクト・ソリューションを提供しています。
コンシューマ向けには、独自の企画・開発力を生かし、ソフトウエアやモバイルアクセサリーから、IoTプロダクト・サービスへと商品ラインアップを拡充しています。
