VMware vSphere (旧版)
VMware vSphereとは、VMware vSphere ESXiを含む仮想化ソフトウェアのスイートの総称です。
仮想化プラットフォームを実現します。
- 旧ブランド SDDC
重要なお知らせ
本ページに掲載されている情報は 2023年11月(買収前)のものとなります。
新しいポートフォリオによる vSphere 製品については、新しい製品情報ページでご確認ください。
製品概要
業界をリードする仮想化およびハイブリッド クラウド向けプラットフォーム
VMware vSphere (以下、vSphere) は、業界をリードする仮想化およびハイブリッド クラウド向けのプラットフォームとして、大規模環境のシンプルで効率的な管理を可能にするほか、包括的なセキュリティ機能、ユニバーサル アプリケーションプラットフォーム、シームレスなハイブリッドクラウド環境を提供し、デジタルトランスフォーメーションを推進します。最新の VMware vSphere 8.0 では、オンプレミスとクラウドの境界がさらに少なくなり、より大規模な仮想化環境を柔軟に運用できるようになり、モダンアプリケーションのパフォーマンス向上の実現と、あらゆるクラウドの基盤となるスケーラブルでセキュアなインフラストラクチャを提供します。
製品構成
仮想化基盤の中心的存在
vSphere は、物理サーバー上にハイパーバイザー型の仮想化環境を構築する VMware vSphere ESXi (以下 ESXi) や、構築した仮想化環境を管理する VMware vCenter Server (以下 vCenter Server) などを含む仮想化ソフトウェア・スイートの総称です。vSphere を使用することで、中小からエンタープライズ・クラスまでさまざまな規模の仮想化プラットフォームを構築できます。
主な機能
HA:システム障害時のダウンタイムを最小化
障害が発生しシステムダウンした仮想マシンを、別の物理サーバー(ホスト)上で自動的に再起動。自動復旧が可能なため、緊急対応から開放されます。専用のハードウェアおよびソフトウェアは必要ありません。
*100%の仮想マシンの保護を実現するvSphere FT(Fault Tolerance)という機能もあります
vMotion:サーバの計画的なメンテナンスが常時可能に
システムが稼働した状態のまま、仮想マシンを別の物理サーバー(ホスト)に移動させ、オンラインのままリソースを再配置します。
DRS:仮想デスクトップのパフォーマンスを最大化
システムを稼働状態のまま、仮想マシンを別の物理サーバー(ホスト)に移動させることが可能になります。また、ホスト部のリソース利用状況をモニタリングし、自動的にロードバランシングを行います。
DPM:サービスレベルを保証しつつ、消費電力を最小限に抑制
仮想サーバーの稼働率が低いときには、DPM( Distributed Power Management)により仮想マシンを片寄せします。また、次の手順で常時節電を実行し、仮想マシンの中断 & 停止を回避します。
- リソース稼働率が減少すると少数の ESXi 上に仮想マシンが移動
- 仮想マシンが不在となった ESXi はスタンバイモードに移行
- ワークロード要求が増えたタイミングで ESXi がオンラインで復帰し、仮想マシンが負荷分散
vLCM:ホストとクラスタのライフサイクルの管理
vSphere Lifecycle Manager (以下 vLCM) は vSphere 7.0 以降で使用可能な、vSphere 環境のバージョンやパッチの適用状態の管理や修正作業などの仮想化環境のライフサイクルを管理します。vLCM は、vShere 6.0 までの vSphere Update Manager (VUM) の機能に加えて、「イメージ」による管理を可能にします。
Cloud Console:分散する vSphere 環境を一元管理
VMware Cloud (VMC) で使用される一元的なコンソールである「Cloud Console」を使用することで、複数のクラウドやオンプレミス環境に分散して運用している vSphere インベントリ全体を可視化できます。(Subscription ライセンス使用時のみ)
機能や詳細については SB C&S のエキスパートによる技術ブログもご覧ください。
ライセンス
旧版のライセンス体系
旧版の vSphere のライセンスには、仮想環境の構築に必要なツール一式を揃えたスイート製品「キット」と、CPU 単位で提供する「エディション」の 2 つがありました。vCenter Foundation は vCenter Server 6.5 U1 以降 + vSphere 5.5 以降の組み合わせは 4 ホスト、それ以外バージョンの組み合わせは 3 ホストの管理が可能です。
2023 年 9 月 1 日で、vSphere の Term (期間) ライセンスの新規販売が終了となり、2024 年 2 月 5 日以降に満了する既存のご契約について、Perpetual ライセンスでの更新はできず、全て新しい製品ポートフォリオでの新規買い直しが必要となりました。
4 つのエディションに再編された vSphere の新しいライセンス体系については、新しい VMware vSphere 製品情報ページでご確認ください。
vSphere の Subscription ライセンス
vSphere は、既存の Perpetual (永続) ライセンスに加えて Term (期間) ライセンスと Subscription ライセンスを選択できるようになりました。
Subscription ライセンスでは、オンプレミス環境とクラウドサービスに分散している vSphere 環境を Cloud Console で一元管理したり、オンプレミス環境に最新機能を迅速に導入できるなど、クラウドに近い形で vSphere を運用できるようになります。
※ご注意※ 2023年9月1日で、vSphere の Term (期間) ライセンスの新規販売は終了となりました。後継はサブスクリプション型の Disconnected Subscription ライセンスでのご提供となります。
ライセンスの比較
Perpetual (永続) ライセンス |
Term (期間) ライセンス |
Subscription (サブスクリプション) ライセンス |
|
---|---|---|---|
ライセンスの単位 | CPU 単位 (最小1CPU〜) |
Core 単位 (最小16コア/CPU〜) |
Core 単位 (最小16コア/CPU〜) |
製品のメーカーサポート | 別途購入が必要 | 含まれる | 含まれる |
vCenter ライセンス | 別途購入が必要 (Perpetual 版の vCenter のみ対応) |
含まれる (vCenter 数に制限なし) |
含まれる (vCenter 数に制限なし) |
ライセンスの期間 | 永続 | 一定期間後に ライセンスキーの再購入・再適用 |
一定期間後に ライセンスキーを延長購入 |
(1年/3年/5年の前払い) | (1年/3年/5年の前払い、超過料金は後払い) | ||
ライセンスの管理 | Customer Connect で ライセンスキーの管理・発行 |
Customer Connect で ライセンスキーの管理・発行 |
Cloud Portal で ライセンスを管理(ライセンスキー無し) |
ライセンス認証のための インターネット接続 |
不要 | 不要 | 必須 |
VMware Cloud に接続する Cloud Gateway の展開 | 不要 | 不要 | 必須 |
Subscription ライセンスの vSphere は、既存の Perpetual (永続) ライセンスや Term (期間) ライセンスの vSphere と混在しての利用ができません。 Subscription ライセンスの購入や導入時の注意点などは、以下の「vSphere の Subscription ライセンス」のページをご覧ください。
vSphere+
VMwareは、業界をリードする仮想化およびハイブリッド クラウド向けのプラットフォームである vSphere の新しい提供形態として、vSphere+ の提供を開始しています。 vSphere+ のライセンス体系や使用可能な機能については「 vSphere+ とは」のページをご覧ください。
キット製品
旧版のキット製品
旧版の vSphere では、キット製品として「Essential Kit」「Acceleration Kit」の2つを提供していました。2024 年 11 月時点においてキット製品の新規販売は終了、後継製品はございません。
4 つのエディションに再編された vSphere の新しいライセンス体系については、新しい VMware vSphere 製品情報ページでご確認ください。
Essential Kit
物理サーバ 3 台ⅹ 2CPU まで運用可能な小規模スタートに最適なキット
Acceleration Kit
初めてのお客様に最適な、オールインワンのキット
*お客様のサイト1か所につき1つまで
Essentials Kit の機能一覧
vSphere Essentials Kit | vSphere Essentials Plus Kit | |
---|---|---|
概要 | 統合管理によるサーバーの仮想化と統合 | サーバーの仮想化と統合、およびビジネス継続性 |
ライセンス単位 | 1セット | 1セット |
ライセンス権限 | 3台の物理サーバー(それぞれ最大 2プロセッサー) | 3台の物理サーバー(それぞれ最大 2プロセッサー) |
同梱される vCenter Server | vCenter Server for Essentials | vCenter Server for Essentials |
機能 | ||
ESXi | ● | ● |
vMotion | ● | |
High Availability (HA) | ● | |
vShield Endpoint | ● | |
vSphere Replication | ● |
Essential からのアップグレードパス
vSphere Essentials キットは下図のような形でアップグレードが可能です。vSphere Acceleration Kit は、通常の vSphere を単体で追加することで拡張可能です。
CPUごとのライセンス計算について
1 CPUにおけるコア数の制限が追加されました。
詳細は「CPUごとのライセンス計算について」をご確認ください。
エディション製品と機能一覧
本ページに掲載されている情報は旧製品のものです。新しい VMware vSphere のエディションおよび機能については、新しい VMware vSphere 製品情報でご確認ください。
エディション製品
vSphere のエディション製品には、「Standard」「Enterprise Plus」の2つがあります。vCenter Server は別途購入となります。
エディション製品の比較
vSphere Standard | vSphere Standard Acceleration Kit | vSphere Enterprise Plus | vSphere Enterprise Plus Acceleration Kit | |
---|---|---|---|---|
ライセンス・バンドル | ||||
ライセンス単位 | 1 CPU 単位 (ソケット数) |
6 CPU・1セット*1 8 CPU・1セット*1 |
1 CPU 単位 (ソケット数) |
6 CPU・1セット*1 |
同梱するvCenter Server | 別途有償 | vCenter Server Standard vCenter Server Foundation |
別途有償 | vCenter Server Standard |
vSphereエディション | Standard | Standard | Enterprise Plus | Enterprise Plus |
*1 拠点あたり1セットまでの購入となります。それ以上の拡張の場合は、vSphere ライセンスを追加ください。
vSphere エディション製品毎の特長
vSphere Standard |
vSphere Enterprise Plus |
vSphere Standard |
vSphere Enterprise Plus |
vSphere+ Standard |
vSphere+ | |
---|---|---|---|---|---|---|
Perpetual ライセンス | Term ライセンス | Subscription ライセンス | ||||
オンプレミス | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
クラウドとの接続 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
ライセンス管理 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不必要 | 不必要 |
ライセンス単位 | CPU | CPU | Core | Core | Core | Core |
vCenter Standard | 別途購入 | 別途購入 | 製品に同梱 | 製品に同梱 | 製品に同梱 | 製品に同梱 |
バージョン比較表
構成の上限
vSphere バージョン | |||
---|---|---|---|
vSphere 6.7 | vSphere 7.0 | vSphere 8.0 | |
Host per Cluster | 64 | 96 (Requires vSphere 7U3) |
96 |
VMs per Cluster | 8,000 | 8,000 | 10,000 |
CPUs per Host | 768 | 768 | 768 |
RAM per Host | 16 TB | 24 TB (Requires vSphere 7U3) |
24 TB |
VMs per Host | 1,024 | 1,024 | 1,024 |
vCPUs per VM | 256 (Requires vSphere 6.7U2) |
768 (Requires vSphere 7U3) |
768 |
vGPU per VM | - | 4 | 8 |
vRAM per VM | 6 TB | 24 TB (Requires vSphere 7U3) |
24 TB |
Non-Volatile Memory per Host | 1 TB | 1 TB | 1 TB |
Non-Volatile Memory per VM | 1 TB | 1 TB | 1 TB |
Hosts Managed by Lifecycle Manager | - | 400 | 1,000 |
Hosts per VMware vCenter Server | 2,000 | 2,500 | 2,500 |
Powered-on VMs per vCenter Server | 25K | 30K | 30K |
Hosts for 15 linked vCenter Servers | 5K | 15K | 15K |
Maximum vCenter Server request latency | 200ms | 250ms | 250ms |
VM DirectPath I/O device per Host | - | 16 | 32 |
vSphere のバージョンごとの構成上限の詳細については、VMware が提供している「VMware 製品構成の上限ツール」でご確認ください。
無償版の vSphere について
無償版 vSphere (vSphere Hypervisor) の提供は終了となりました。詳しくは「新しい製品ポートフォリオについてよくある質問」ページにある「無償版の vSphere はどうなりますか」をご確認ください。