株式会社ダンクソフト
全国を結んだ理想の開発環境をAzureで実現
2015.06.01
働きたい人が好きな場所で働けるよう、サテライトオフィスを活用したワークスタイルを実行しているIT企業の株式会社ダンクソフト。各地を結んだリアルタイムでの共同作業やファイル共有を実現できる、よりよい環境を構築するために選んだのはAzureでした。
事例Microsoft Azureの導入事例をご紹介します。
株式会社ダンクソフト
2015.06.01
働きたい人が好きな場所で働けるよう、サテライトオフィスを活用したワークスタイルを実行しているIT企業の株式会社ダンクソフト。各地を結んだリアルタイムでの共同作業やファイル共有を実現できる、よりよい環境を構築するために選んだのはAzureでした。
株式会社ダンクソフトは企業向けに大規模サイトの運営やシステム開発を手がけるIT企業。同時に、新しい働き方を模索している企業という一面も持っています。それを裏付けるように、現在は本社以外に東京都に1か所、徳島県に2か所、栃木県に1か所の計4か所にサテライトオフィスを展開。それぞれの地域に住む社員が、自分に合った環境で仕事することを目指しています。
ただ、1つの案件であっても、各地の社員が役割分担をして運用・開発などを行うこともあるため、遠隔地の間でも必要なファイルやデータをストレスなく共有できる環境は必須条件です。
そこで安定して稼働し、なおかつ信頼性の高いクラウドプラットフォームとして、Azureを採用することにしました。
遠隔地同士で作業を共同で行うためのハードルはいくつもありました。中でも念頭に置いたのはセキュリティの確保です。
クライアント企業の機密情報を取り扱う機会も多い同社だけに、安全な環境でデータをやり取りすることは必須条件でもあります。同社のシステム構築を担当する遠山様は「ファイルサーバーへのアクセスには、必ず東京本社のDirectAccessを経由する仕組みになっています。そして、個々のユーザーの権限はActive Directoryで管理。これで十分だと考えています」と説明します。
さらに、Azureのデータセンターが日本の東西にあることで、BCP対策もクリアしました。
遠山様は「東日本大震災以来、どの事業者もBCPを強く意識するようになりました。その点、Azureは東と西それぞれにデータセンターがあるので、十分なバックアップ体制を構築できます」と説明。ダンクソフトでは徳島県にもオフィスを設置しているため、2つのデータセンター間でデータをバックアップ。何か災害があっても、企業として永続的にサービスを提供していけるような体制を敷いています。
同時にファイルへのアクセス効率向上のため、ブランチキャッシュを利用するなど、さまざまな機能を使ってスムーズな作業環境を整えました。
施策の結果、業務に支障をきたすことなく、リモートで作業できる環境が整ってきました。
Azure導入後の状況について経営企画部/スマートオフィス・WLB推進チームでエグゼクティブマネージャーを務める板林淳哉様は、次のように話します。
「これまでは画像ファイルを同時に編集するのにも、ファイルをダウンロードして編集して、アップしてという作業が必要だった。ただ、それでは効率も悪いし、事故にもつながる。それが、リアルタイムに作業を共有できるようになったのです。これは非常に大きな成果です」。
Azureへの移転を主導した遠山様も「注意したのは『極力、今のやり方を変えないこと』。新しい環境で覚えることが増えて、作業が増えては意味がない。自社の開発用のデータベースやファイルサーバー、業務系のシステムをはじめ、お客様のWebサイトのデータを含めて、ほとんどすべてのデータや機能をAzureに移していますが、大きな問題は何も起きていません」と、効果を口にします。
さらに「実際にサーバーを設置する場合に比べて、ハードウェアの保守やソフトウェアの更新などがなくなるので、その分、コストを抑えることができます。また、サーバーの設定なども不要なので、作業もスピーディーに進められました」(遠山様)と説明。費用、さらにスタッフの工数を合わせて、大幅なコスト削減に成功したようです。
代表取締役を務める星野晃一郎様は「ダンクソフトでは、いま全社ビジョンの作り直しをしています。2020年の東京オリンピックに向けて、2020年までに、日本だけではなく、世界中にサテライトオフィスを20か所つくろうと考えているのです」と、目を輝かせます。ビジネスを世界に広げると同時に、働きたい場所で働く自由を持つ。そんな理想の環境をさらに突き詰めるために、Azureを活用していくようです。