How to Use ~ 仮想マシン(IaaS)編 #1 仮想マシンを作成しよう
2015.11.25
Microsoft Azureは、短時間で容易にクラウド環境を構築できるサービスです。本稿「How to Use ~ 仮想マシン(IaaS)編」では、クラウドサービスの初心者向けに、Azureの代表的なサービスのひとつ「仮想マシン」の作成・操作方法をステップ・バイ・ステップで紹介します。
● 事前準備作業
Azureを利用する際には、「Microsoft アカウント」と「Microsoft Azure サブスクリプション」を作成する必要があります。
Microsoft アカウントとは、マイクロソフトの各種サービスを利用する際に使用されるアカウントのことです。アカウントを作成すれば、「Outlook.com」のメールや「OneDrive」のオンラインストレージなどが無料で利用することが可能です。Azureを利用する際にも、まずはMicrosoft アカウントでサインインする必要があります。Microsoft アカウントを所有していない場合は、Microsoft アカウントのページ(https://www.microsoft.com/ja-jp/msaccount/default.aspx)から新規作成してください。普段利用している会社のメールアドレスをアカウントとしてそのまま使うことができます。
Microsoft アカウントでサインインしたら、次はMicrosoft Azure サブスクリプションを作成します。ブラウザでAzureのページ(https://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/azure/Explore.aspx)を開き、上部右上にある「1か月間無料で試す」のリンクから無料評価版のページに移動して中ほどの「今すぐ試す」をクリックします。すると「Azureサインアップ」のページが開くので、あとは画面の指示にしたがって名前、住所などの情報を入力してください。このAzure サブスクリプション作成時には、確認コードを受け取るための携帯電話、および身元確認のためのクレジットカード/デビットカードが必要です。
Azure サブスクリプションを作成したら、Azureの管理ポータル(https://portal.azure.com/)にアクセスし、Microsoft アカウントを使ってサインインしてみます。ちなみに、管理ポータルはInternet Explorer 9以降、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefox、Apple Safariなどのブラウザを利用することができます。無事サインインできれば、事前準備作業は完了です。
●仮想マシンのつくり方
それではさっそく、仮想マシンを作成してみましょう。
Azureの管理ポータルには、従来の「クラシックポータル」と新しい「Azureポータル」の2種類がありますが、ここではAzureポータルを利用します。なお、Azureポータルは2015年11月現在、プレビュー版として公開されているため、正式版では表記が変更される可能性があります。
① ブラウザでAzureポータル(https://portal.azure.com/)にアクセスし、Microsoft アカウントを使ってサインインします。
② ページ左にある「新規」をクリックしてメニューを開き、「Compute」をクリックします。
③「Compute」をクリックすると、右に仮想マシン上で稼働可能なゲストOSの一覧が表示されます。今回は「Windows Server 2012 R2 Datacenter」をクリックします。
④ 右にOSの説明が表示され、その下に展開モデルを選択する「Select a deployment model」が表示されます。今回はAzureリソースマネージャーを使うので「Resource Manager」を選択して「作成」をクリックします。
⑤ 右に「仮想マシン作成」が開き、さらに右に基本設定の構成情報を入力する「基本」が開きます。この各項目に必要な事項を入力、または選択していきます。
(1) 「名前」には、任意のサーバー名を入力します。入力した名前がそのままDNSのサブドメインになります。命名ルールに従っているか、重複がないかは、右に表示されるアイコンで確認できます。
(2) 「イメージ」では、プルダウンリストの中から利用したいOSイメージを選択します。
(3) 「ユーザー名」には、仮想マシンで利用する管理者のユーザー名(任意)を入力します。
(4) 「パスワード」には、管理者のパスワードを入力します。半角のアルファベット大文字、小文字、数字、記号を1文字以上含めた8文字以上のパスワードを設定する必要があります。
(5) 「リソースクループ」には、アプリケーションに関連するリソースを格納するコンテナの名前(任意)を入力します。
(6) 「場所」では、右に表示されるリストの中から仮想マシンを配置するリージョンの場所を選択します。
すべてを入力し終えたら、「OK」をクリックします。
⑥ 続いて「仮想マシン作成」が開きます。ここで仮想マシンのインスタンスサイズ(CPUコア数やメモリ容量など)をクリックします。このインスタンスサイズの違いによって利用料金が異なります。サイズを決めたら「選択」をクリックします。
⑦ 次にストレージやネットワークのオプション機能を設定する「設定」が開きます。今回はディスクの種類を「Standard」、監視の診断を「無効」にしました。それ以外の項目は自動的に入力されるので、確認して問題がなければ「OK」をクリックします。
⑧ 最後に「概要」が開きます。ここで作成する仮想マシンの内容を確認し、「OK」をクリックします。
ポータルのページに移動して仮想マシンの作成処理が始まります。数分間待って仮想マシンの設定画面が表示されたら出来上がりです。