【Azure基礎用語解説】「BLOB」
2015.12.24
BLOB(Binary Large OBject)とは、データベースで用いられるデータ型の一つであり、ビデオや音声、圧縮ファイル、実行ファイルなどの非構造化データ、プレーンテキスト(平文の文字数字)以外のバイナリデータを格納する際に用いられます。
AzureではこのBLOBを採用し、HTTPまたはHTTPS経由でどこからでもアクセスできる大量の非構造化データを格納するためのサービスとして、Azure Storageを提供しています。このストレージを使用すれば、あらゆるデータの形式を意識することなく保存し、一般に公開したり公開せずに利用したりできます。
AzureのBLOBサービスは、以下のような階層構造の構成になっています。
アカウント(ストレージアカウント)は、Azure Storageのデータ オブジェクトに対して一意の名前空間を提供します。Azure Storageにアクセスする際に必要となり、アカウントのデータはアカウント所有者だけ使用することが可能です。1つのサブスクリプションに対して、最大100個のストレージ アカウントを作成できます。
コンテナーは、BLOBのセットをグループ化したものです。すべてのBLOBデータは、コンテナーに格納されている必要があります。1つのアカウントに格納できるコンテナー数は無制限であり、1つのコンテナーに保存できるBLOBデータ数も無制限です。
BLOB(BLOBデータ)は、任意の種類/サイズのファイルです。Azure Storageでは、ドキュメントやメディアファイルなどのバイナリデータを格納するのに最適な「ブロックBLOB」、ブロックBLOBと同じブロック構成で、ログファイルなどの追加操作に最適な「追加BLOB」、頻繁に読み取り/書き込み操作をする場合に効率的な「ページBLOB」の3種類があります。1つのブロックBLOB、追加BLOBは、4MBまでのブロックを最大50,000個まで含めることが可能で、合計サイズはおよそ195GBです。ページBLOBは最大1TBのサイズまで対応しています。Azure仮想マシンでは、このページBLOBをOSとデータディスク領域として使用します。
なお、Azure BLOBサービスには、以下のような命名規則があります。
● ストレージ アカウント名: 3~24文字。英小文字、数字のみ。● コンテナー名: 3~63文字。英小文字、または数字で始まり、記号はダッシュ(-)のみ使用可。ダッシュの前後は英小文字、または数字が必須であり、ダッシュをコンテナー名の最初や最後に使えない。連続するダッシュも不可。
● BLOB名: 1~1,024文字で任意の文字を組み合わせて使用できる。英大文字と英小文字は区別。URL予約文字は、適切にエスケープする必要がある。
また、BLOBは以下のURLを使ってアクセスすることが可能です。
http://(ストレージアカウント名).blob.core.windows.net/(コンテナー名)/(BLOB名)
photo:Thinkstock / Getty Images