PaaS選択で迷ったときは、ここをチェック!
2016.03.25
クラウド導入がトレンドとなっているいま、サービス開発のためのプラットフォームとして注目を集めているのがPaaS(Platform as a Service)です。しかし一言でPaaSと言っても、その内容はPaaSの提供会社によって千差万別。その内容が自社のニーズに合わなければ、十分に導入の成果をあげることは難しいでしょう。では、導入の際に注意するべきことはどのようなところでしょう。マイクロソフトビジネスライブラリでPaaS選びのチェックポイントが紹介されています。
ポイント1 特徴、得意分野が自社のシステムやニーズに合っているか
PaaSで用意される環境には、コンシューマー、スタートアップ、開発初心者向けなど、提供する会社ごとにそれぞれ特徴があります。ですからPaaS導入を検討する際には、まず、自社のシステムの規模、提供しようとするサービスの種類、開発者のスキルなど、自社の状況やニーズに合っているかを確認しましょう。
さらにマイクロソフトビジネスライブラリには、このような指摘もあります。
「また、得意分野を絞り込んでいるサービスもあります。Web サイト、業務アプリケーション、モバイル、および SNS などです。たとえば業務アプリケーションを得意にしている PaaS では、テンプレートやソース コードの自動生成の機能などが用意されており、簡単にアプリケーション開発ができるようになっています」
プラットフォームとしてどのような環境が用意されているのか、そしてそれが自社のニーズに合致しているものなのか。そのチェックがPaaS導入の第一歩と言えるでしょう。
ポイント2 セキュリティは堅牢か
PaaSのようなクラウドサービスを利用する際、最も重要視される項目のひとつがセキュリティの堅牢さです。
「ウイルス対策、脆弱性への対処 (修正プログラム適用など)、データ暗号化、閉域網サービスとの接続、サイバー攻撃に対する監視、およびサイバー攻撃発生時の対応などを確認します。外部機関によるセキュリティ監査や認証を受けているかも重要な評価ポイントになります」
社外に自社の機密事項なども保持するのですから、オンプレミスの場合よりも堅牢なセキュリティを確保できなければ、開発時の利便性が向上するといっても、PaaSの導入が本末転倒な結果に終わりかねません。セキュリティに関する不安材料は払拭しておきましょう。
ポイント3 サーバの稼働は信頼できるか
PaaSの利点は容易な開発が可能になることにありますが、開発したサービスが頻繁に停止するような事態になっては、意味がありません。
「稼働率が 99.9% だとすると、1 年間の平均復旧時間は 8.76 時間 (約 8 時間 46 分) になります。これは、年間で 8 時間 46 分しか停止しないということです」
このような安定した稼働は、堅牢なセキュリティと並んでPaaS選択の際に最重要視するべき項目のひとつと言えます。とは言え、コスト面でこのような指摘も。
「信頼性が高いほど料金も高くなる傾向があるので、自社の業務に適切な稼働率かどうかを確認しましょう」
自社のサービスがECやキャンペーンサイトなどのような、稼働停止の影響が大きいものなのか、あるいはそこまでシビアではないのかなど、サーバの安定性とコストのバランスも比較・検討しておくべきでしょう。
そのほかにも、マイクロソフトビジネスライブラリでは「プラットフォームとしてのニーズを満たしているか」「サポート体制など業者の体質はどうか」などの点も要チェックポイントとして紹介されています。
PaaSを導入のメリットは、なんといっても担当者がよりよいサービス開発に集中できることです。この機会に、これらのチェックポイントを参考にして、自社に合ったPaaSの導入を検討されてはいかがでしょうか。
【引用元】
マイクロソフトビジネスライブラリ
「PaaS 導入を失敗しないための 6 つのポイント」
photo:Thinkstock / Getty Images