1人情シスは大変!
体が足りないほど忙しい社内システム管理をなんとかしたい!

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1人情シスは大変!体が足りないほど忙しい社内システム管理をなんとかしたい!

「情報システム部門は、これまでの業務効率化の一助にしかならない存在から、戦略的な経営を実現するための聖剣に変わった」
などということを、講演会やいろいろな記事で見聞きすることがあります。
しかし、現場のIT技術者・情報システム部門のスタッフは「その割にはウチの人員は増えないなあ」と思っているのではないでしょうか。

2017年2月にデルの日本法人が発表した「IT動向調査」では、なんと中堅企業の27%が、情報システムの専任担当者が0または1人という結果が報告されています。これは別の見方をすれば、人的な余裕の少ない小さな企業ほど、情報システムを戦略的な経営変革に結びつけるためには、上手にコストをかけていく必要があるといえるのではないでしょうか。

それにしても「1人情シス」は大変です。会社のサーバーやネットワークを管理するだけではなく、スタッフのPCの調子を見るなどのヘルプデスク的業務、FAXやシュレッダーなどOAに関する業務、さらにスタッフのスマートフォンのアクセス管理などなど、本来の情報システム管理以外にもさまざまな業務を任されている例が少なくありません。

もしそのような環境で「戦略的経営」のための情報システム運用まで担当するとなると、これまでのやり方をそのままいくら効率化しても、あっという間に限界が来てしまうでしょう。

そこで、少ない人員で情シスの業務を効率的に進めていくポイントの1つは「アウトソーシング」です。それも人員ではなく、サーバーやネットワークをアウトソースするという考え方、つまりクラウドサービスの活用です。

サーバーやネットワークの物理管理をアウトソーシングする

Azureなどのクラウドサービスでは、これまでオンプレミスで管理していた、サーバーやサーバー周りのネットワーク管理をアウトソーシングできます。OSの管理を自分で行える「IaaS」、サーバーの選択やOS・開発言語などを設定でき、データベースなども用意され、開発環境があらかじめ整っている「PaaS」、顧客管理やグループウェアなどのサービスを利用する「SaaS」と、利用レベルや目的に応じた使い方ができます。

いずれにしても、クラウドサービスの導入で物理サーバーやネットワークの管理から解き放たれるのは大きな工数削減となるでしょう。

これまで、サーバーのディスク障害に悩まされたり、RAIDのアラートにドキッとしたりしませんでしたか?
ネットワークがつながらないとき、原因の切り分けの中でポート異常の検知やその対応で時間を取られませんでしたか?

クラウドに出した領域に関しては、そのような作業から解放されるのです。

物理以外の管理工数も減らせる

先ほど述べた機器の障害など物理管理の軽減ももちろんですが、ソフトウェアやファームウェアのライセンス管理、リースや減価償却などの管理業務からも解放されることは見逃せないポイントです。

SaaSではサーバーOSのセキュリティ管理、バージョンアップ管理の必要すらなくなります。ネットワーク機器についても、重要なファームウェアの更新といった対応も不要です。

サーバーやネットワーク機器の老朽化対策、セキュリティ対策の管理工数は大きく削減でき、情シスが本来やるべき業務へシフトできる時間も増えることでしょう。

深夜・休日のハードウェア障害ともサヨナラ

リフレッシュのための大切な休日にハードウェア障害があると、1人情シスの負担はとても大きくなるものです。代わりがいないがゆえに代休を取りづらいこともあり、休日出勤の分は確実に疲労につながります。

しかし、クラウドを活用してサーバーやネットワーク機器をアウトソースしてしまえば、機材の障害のために休日・深夜に出社してのメンテナンス作業から解放されます。

健康的な労働環境を得ることで、日常業務の効率は確実に上がるでしょう。

災害時の事業計画も好転

2011年の東日本大震災以来重要なキーワードとなってるBCM(Business Continuity Management=事業継続管理)、BCP(Business Continuity Plan=事業継続管理)。災害時、自社のビジネスをできるだけ早く回復させることが重要な要件となっていますが、クラウドにサーバー・サービスを預けることで事業継続もしやすくなります。

クラウドサービスはさまざまありますが、離れた距離にある複数の拠点でデータのバックアップを取っていたり、実サーバーが管理されている建築物が自社よりも災害に強かったりと、情報システムは停止しにくい時代になっています。

転ばぬ先の杖。

災害からの回復にも、クラウドサービスは1人情シスの大切な戦力になります。

オンプレミスにこだわらない時代

今やサーバーは、自社内のサーバー室から外に出すことが不思議ではなくなっています。インターネット環境の進化に伴い、遠隔地にあるサーバーとのデータのやり取りもストレスなく行える時代になっているからです。

まさに今、物理やライセンスの管理をアウトソースすることで、
・サーバー管理など汎用的な知識・技術力を求める作業はアウトソース
・自社に特化した知識・技術力を求める作業は内部
と、社内スタッフが本当に必要な作業に集中できる環境が作りやすくなっているのです。

クラウドサービスを使って、少ない情報システムスタッフが自社の業務にフォーカスできる環境を整えてみてはいかがでしょうか。

photo:Thinkstock / Getty Images