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近年、働き方改革やニューノーマルな働き方への転換を背景に、リモートワークの活用が進む中、クラウドやクラウドサービスといったワードがより身近なものとなってきています。今回は、今さら聞けないクラウドやクラウド化の基本的なところや、主なクラウドサービスであるSaaS、PaaS、HaaS、IaaSの違いなどを確認しておきましょう。

• 目次
• １．今さら聞けない「クラウド」と「クラウド化」とは
• ２．SaaS、PaaS、HaaS、IaaSとは？
• ３．主要なIaaS
• ４．注目のクラウドサービス「Microsoft Azure」
• ５．まとめ

1．今さら聞けない「クラウド」と「クラウド化」とは

「クラウド」とは、インターネットなどのネットワーク経由で提供されるサービス全般のことを指します。

「クラウド＝雲」のような仮想環境の中に、さまざまなデータを保存でき、アクセスしたいときにIDやパスワードなどを利用してアクセスすることができ、いつでも必要なデータを閲覧、取得することが可能です。

クラウドはオンプレミスという自社で構築するサーバーやシステムと相対する概念として使われることも多くあります。

そして「クラウド化」とは、企業が基幹システムや業務システム、サーバーなどをクラウド環境に置き換えることをいいます。例えば、これまでExcelデータにてローカル環境で社内でやりとりしていたものを、クラウドベースのサービスを契約し、そのクラウドサービスを介して書類を作成、保存、共有するようにするといったことです。

2．SaaS、PaaS、HaaS、IaaSとは？

クラウドサービスには、SaaS、PaaS、HaaS、IaaSなどの種類があります。それぞれの特徴や違いについて解説します。

●SaaS（サース）：Software as a Service

SaaSとは、従来はパッケージとして提供されていたソフトウェアを、インターネット経由で利用できるようにしたサービスのことを指します。利用者側はパッケージの購入やインストールが不要となり、インターネット経由で必要な分だけ利用できます。 身近なものでいえば、Googleが提供するGmailやGoogle カレンダーなどのほか、Dropboxなどのオンラインストレージも含まれます。

●PaaS（パース）：Platform as a Service

PaaSとは、アプリケーションソフトウェアを稼働させるための開発・実行環境を、インターネット経由で利用できるようにしたサービスのことを指します。アプリ開発などにおいては、開発環境構築のために、OSなどの各種設定を行う必要がありますが、PaaSならその必要もなく、アプリ開発に専念できます。

●HaaS（ハース）：Hardware as a Service

HaaSは、IaaSの前身です。ハードウェアリソースを、インターネットを通じて利用できるようにしたサービスのことを指します。IaaSが登場するまで使用されていました。

●IaaS（イアース）：Infrastructure as a Service

IaaSは、仮想マシン（サーバー）やネットワークといったITインフラを、インターネット経由のサービスとして提供するものです。HaaSは、物理的なハードウェアを貸し出すサービスでしたが、IaaSは仮想サーバーやデータセンターを提供するサービスです。

3．主要なIaaS

クラウドサービスのうち、IaaSは非常に高機能で、幅広い業務に対応しています。中でも主要なIaaSには、次のサービスがあります。

●Microsoft Azure

「Microsoft Azure（アジュール）」は、マイクロソフト社が提供するクラウドサービスで、IaaSとPaaSをカバーしています。世界中にあるAzureデータセンターの強大なネットワークが全世界に利用提供されています。
初期費用は0円で、使用した分だけ支払う従量課金制のサービスとなっており、コンピューティング、仮想データベース、仮想デスクトップ、仮想サーバー、仮想ストレージなどさまざまなサービスがあります。またセキュリティ面でも強固で、国際的なコンプライアンスに準拠していたり、ネットワークセキュリティ対策が強固になされたAzureデータセンターなど、信頼が置けるサービスとなっています。また、Microsoft製のActive DirectoryやMicrosoft 365（Office365）と連携しやすい点も強みとなります。

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●AWS（Amazon Web Service）

AWSは、Amazon社が提供するクラウドサービスで、Azureと同様に従量課金制です。一般的なIaaSの機能を備えており、世界で広く採用されています。世界中のデータセンターから200以上のフル機能のサービスを提供しています。
またセキュリティ面も強固に設計されており、軍隊やグローバル銀行、その他の機密性の高い組織のセキュリティ要件を満たすように構築されています。

●Google Cloud

Google CloudはGoogle社が提供するクラウドサービスで、Google検索やGmail、YouTubeなどのGoogle独自のプロダクト用に、Googleが社内で使用しているのと同じインフラ構造上で動作するものです。Google Cloudには、IaaS、PaaS、SaaSなどがあり、ニーズに合う環境を作ることができます。料金は従量課金制で、GmailなどのGoogleが提供しているサービスとの連携が容易なのが特長です。

4．注目のクラウドサービス「Microsoft Azure」

先に取り上げたIaaSのうち、Microsoft Azureは特に注目のクラウドサービスです。AzureはIaaSだけではなく、PaaSも強いところに特長があります。

もう一度、おさらいをすると、IaaSはOSやハードウェア、サーバー、ネットワークを提供するものですが、PaaSはそれに加え、開発ツールやデータベースといった開発環境を提供します。つまり、Azureは、通常の一般的な業務利用のほかにも、エンジニア向けの開発環境も整っているところに特長があります。

先述の通り、セキュリティ面でも安心できますし、将来的にもマイクロソフト社は、サイバーセキュリティや研究開発への投資も積極的に行っていることから、今後も期待できるサービスです。

5．まとめ

クラウドやクラウドサービスが身近になる今、主なクラウドサービスであるSaaS、PaaS、HaaS、IaaSの違いを中心にご説明してきました。特に注目のAzureをはじめとした主要なクラウドサービスはどんどん進化しています。一度、クラウドサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。