vSphere の Subscription ライセンス
重要なお知らせ
本ページに掲載されている、ライセンスとエディションの情報は 2023年11月時点のものとなります。
今後ポートフォリオが大幅に変更となる予定です。詳細は、本サイトでもご紹介していきます。
柔軟に選べる vSphere のライセンス体系
vSphere に Subscription ライセンスが新たに登場
VMware vSphere (以下、vSphere) は、vSphere 8.0 へのメジャーバージョンアップと合わせて、新たに期間型の Term ライセンスと、サブスクリプション型の Subscription ライセンスでの提供が開始されました。
これにより、オンプレミスによる閉域環境での運用や、今後必要となってくるクラウドでの運用など、導入環境に応じた柔軟なライセンス体系が選択できるようになりました。
このページの情報は、2023年5月末日の時点の情報になります。
※ご注意※ 2023年9月1日で、vSphere の Term (期間) ライセンスの新規販売は終了となりました。後継はサブスクリプション型の Disconnected Subscription ライセンスでのご提供となります。
vSphere のライセンスタイプの違いと特長
vSphere は、今後期間型の Term ライセンスと Subscription ライセンスを中心に提供されることになります。ここでは既存のライセンスとの違いについてご紹介します。
Perpetual (永続) ライセンス |
Term (期間) ライセンス |
Subscription (サブスクリプション) ライセンス |
|
---|---|---|---|
ライセンスの単位 | CPU 単位 (最小1 CPU ~) |
Core 単位 (最小16コア/ CPU ~) |
Core 単位 (最小16コア/ CPU ~) |
製品のメーカーサポート | 別途購入が必要 | 含まれる | 含まれる |
vCenter ライセンス | 別途購入が必要 (Perpetual 版の vCenter のみ対応) |
含まれる (vCenter 数に制限なし) |
含まれる (vCenter 数に制限なし) |
ライセンスの期間 | 永続 | 一定期間後に ライセンスキーの再購入・再適用 |
一定期間後に ライセンスを延長購入 |
(1年/3年/5年の前払い) | (1年/3年/5年の前払い、超過料金は後払い) | ||
ライセンスの管理 | Customer Connect で ライセンスキーの管理・発行 |
Customer Connect で ライセンスキーの管理・発行 |
Cloud Portal で ライセンスを管理(ライセンスキー無し) |
ライセンス認証のための インターネット接続 |
不要 | 不要 | 必須 |
VMware Cloud に接続する Cloud Gateway の展開 | 不要 | 不要 | 必須 |
Core 単位の柔軟なライセンス購入
Term ライセンスと Subscription ライセンスでは、使用する環境の CPU コア数に応じた新たなライセンス形態で提供されます。 CPU ソケット毎に16コアを最小値として、導入環境に応じて柔軟なライセンス購入が可能になります。
- 12 Core の場合
- 最小単位となる16コアのライセンスを購入
- 16 Core の場合
- 16コアのライセンスを購入
- 20 Core の場合
- 20コアのライセンスを購入
- 2ソケットのサーバで
12コアづつ使用の場合 - 各ソケットで最小単位の16コアx2 で、32コアのライセンスを購入
ライセンスの混在について
既存の Perpetual ライセンスと新しい Term ライセンスは条件付でライセンスの混在が可能です。 これは、Perpetual ライセンス側の vCenter Server を使用する場合のみ、Perpetual ライセンスとの混在が可能なためです。また、Subscription ライセンスは他のライセンスとの混在はできません。
混在可能な例
Perpetual ライセンスで導入した vCenter Server は、Perpetual ライセンスと Term ライセンス両方の ESXi ホストを管理できます。
混在ができない例
Term ライセンスの vCenter Server は、Perpetual ライセンスの ESXi ホストを管理できません。
混在ができない例
Subscription ライセンスの vCenter Server は、Perpetual ライセンスや Term ライセンスの ESXi ホストを管理できません。
ライセンス管理と更新の違い
既存の Perpetual ライセンスと Term ライセンス、Subscription ライセンスでは、ライセンスの導入や管理、更新方法が異なります。
導入可能な環境の違い
Term ライセンスと Subscription ライセンスでは、導入できる環境に違いがあります。vSphere を導入する環境に合わせて、Term と Subscription どちらのライセンスを購入するかを考える必要があります。
Term ライセンス | Subscription ライセンス | |
---|---|---|
導入環境 | オンプレミス環境のみ クラウド環境の持ち込みは不可 ライセンスキーが発行されるため、インターネット接続無しの閉域環境への導入が可能 |
オンプレミス/クラウド、ハイブリッド環境にも導入可能 ライセンス認証を VMware Cloud Portal で行うためインターネット接続が必要 |
既存ライセンスとの混在 | Perpetual ライセンス側の vCenter Server を使用する場合のみ、Perpetual ライセンスとの混在が可能 | Perpetual ライセンス、Term ライセンスとの混在は出来ない |
Subscription ライセンス導入・運用時に必要な vCenter Cloud Gateway の要件や構築手順は、SB C&S のエキスパートによる技術ブログをご確認ください。
ライセンスの契約単位や購入方法の違い
Term ライセンスと Subscription ライセンスでは、製品を購入する際の手続きや契約内容などに違いがあります。既に vSphere を導入いただいている場合は、特に注意が必要です。
Term ライセンス | Subscription ライセンス | |
---|---|---|
ライセンス単位 | Core 単位 | Core 単位 |
メーカーサポート | 含まれる | 含まれる |
見積/受発注/請求 | 見積もりは Perpetual ライセンスと同様 請求は VMware 社の受注と同時に請求 |
Perpetual ライセンスと異なり新規、追加、更新すべての手配時にメーカー見積もりが必要 請求は VMware 社の受注と同時に請求 |
契約単位 | 追加購入時に、既存契約期間に関係なく、SKU 通りの期間を別契約として購入 | 原則1ユーザー1契約 追加購入時は、既存期間の満了日までの日割金額で追加購入 |
ライセンス期間 | 1年/3年/5年 | 1年/3年/5年 |
【契約更新に関する注意点】
Term や Subscription ライセンスを更新せずに満了してしまった場合
Term や Subscription ライセンスの期限満了後は、60日間の更新猶予期間の後にご利用停止となり、接続ができなくなります。
これにより、構築していた vSphere 環境自体のご利用ができなくなりますので、ご注意ください。
現在 Perpetual ライセンスで運用中の方へ
Subscription ライセンスへのアップグレードは
お得な SUP をご利用ください
SUP (Subscription Upgrade Program)とは
SUP は、現在ご利用いただいている vSphere の Perpetual ライセンスを新規購入よりも「お得な価格設定」で Subscription ライセンスに切り替えられる特別プログラムです。SUP を使用して vSphere のライセンスをアップグレードすると、次回更新時以降も SUP で適用された割引価格のままでライセンスを延長いただけます。
TUP (Term Upgrade Program)について
vSphere では、Perpetual ライセンスを Term ライセンスに切り替える TUP はございません。既存の Perpetual ライセンスを Term ライセンスに切り替える場合は、新たに Term ライセンスをご購入いただく必要があります。
SUP 3原則
SUPは、以下の3つの原則に従って行われます。いくつかの SUP 時の例と合わせてご紹介します。
[原則1] 既存の Perpetual ライセンスのサポート&サブスクリプション (SnS) が有効なときのみ SUP が可能です。
[原則2] SUP 手配後、メーカー受注日が新しい契約開始日となります。
[原則3] SUP はライセンスキー単位での適用となりますので、手配時には既存のライセンスキーの指定が必要となります。
既存契約1つを SUP する場合
- ① SUP 可能期間は、既存の Perpetual ライセンスの SnS が有効な2023/05/15までとなります。
- ② 2023/04/10に 1年契約期間で SUP した場合、SUP 後の Subscription ライセンス契約期間は「2023/04/10から2024/04/09」までとなります。
- ③ SUP 手配時は、既存の Contract#AA に紐づくライセンスキーを指定します。
※ SUP 時の既存 Perpetual ライセンスの SnS 残存期間は、既存の Perpetual ライセンスや SnS も利用が可能です。
※ 残存期間の有無や長さは、SUP 時の Subscription ライセンスの価格や期間には反映されません。
複数の既存契約を一括で SUP する場合
- ① SUP 可能期間は、すべての既存 Perpetual ライセンスのSnSが有効な 2023/05/15までとなります。
- ② 2023/04/10に1年契約期間でSUPした場合、SUP 後の Subscription ライセンス契約期間は「2023/04/10 - 2024/04/09」までとなります。
- ③ SUP 手配時には、SUP 対象すべての既存 Contract に紐づくライセンスキーの指定が必要です。
※ SUP の契約期間は、既存のライセンス残存期間は考慮されません。
※ SUP 時の既存 Perpetual ライセンスの SnS 残存期間は、既存の Perpetual ライセンスや SnS も利用が可能です。
※ それぞれの既存 Contract の残存期間の有無や長さは、SUP 時の Subscription ライセンスの価格や期間には反映されません。
複数の既存契約を、別々のタイミングで SUP する場合
ここでは既存の 3 契約から、先に既存契約満了を迎える Contract#AA を最初に SUP する場合を例としてご紹介します。
- ① SUP 可能期間は、対象の Contract#AA に紐づく既存 Perpetual ライセンスの SnS が有効な2023/05/15までです。
- ② 2023/04/10に1年契約期間にて SUP した場合、SUP 後の Subscription ライセンス契約期間は「2023/04/10 - 2024/04/09」です。
- ③ SUP 手配時には、SUP 対象である Contract#AA に紐づくライセンスキーを指定ください。
※ SUP 時の既存 Perpetual ライセンスや SnS の残存期間は、既存の Perpetual ライセンスと SnS のどちらも利用可能です。
※ 残存期間の有無や長さは、SUP 時の Subscription ライセンスの価格や期間には反映されません。
※ SUP 時の既存 Perpetual ライセンスの SnS 残存期間は、既存の Perpetual ライセンスや SnS も利用が可能です。
※ Perpetual ライセンスである他の既存契約分とは vCenter を分ける必要があります。
その後、それぞれの既存契約を SUP する場合は、SUP 後の Contract#DD の満了日までの日割金額での追加購入となります。
【既存契約の Contract#BB を追加で SUP する場合の3原則】
- ① SUP 可能期間は、対象の Contract#BB に紐づく既存 Perpetual ライセンスの SnS が有効な 2023/07/01 まで。
- ② 2023/05/10 に 1年契約期間にて SUP した場合も、SUP 後の Subscription ライセンス契約期間は Contract#DD の満了日となる「2023/05/10 - 2024/04/09」になります。
- ③ SUP 手配時には、SUP 対象である Contract#BB に紐づくライセンスキーを指定ください。
SUP の時期をずらす場合の注意点
SUP を行い、ライセンスを切り替えて新しい環境へ移行した場合、移行後の vSphere 環境は、Subscription ライセンスによる新しい vCenter Server で管理することになります。
Subscription ライセンスと Perpetual ライセンスは混在ができないため、SUPを行わない既存環境と、新しい環境は別の vCenter Server を使用して個別に管理・運用することになります。
※ vCenter Server の管理が分かれるので、時期をずらして SUP を行う場合は、vSphere クラスタ (HA/DRS/vSAN 等) の分割にご注意ください。
特別条件① 16 Core SUP
本来使用 Core 数分の購入が必要な Subscription ライセンスを、SUP 時に限り Perpetual ライセンスでの契約 CPU を一つ16 Core として、SUP 価格の算出ができるのが特別条件「16 Core SUP」です。特別条件の適用には、既存環境の証明が必要となりますが、既存の HW 環境によっては通常の SUP よりも、アップグレード時のコストを抑えることが可能になります。
次回更新時は、実際の使用 Core 数での延長となりますが、その際も SUP での価格が適用となります。
HW環境 | 12 Core |
16 Core |
20 Core |
・・・ | 32 Core |
48 Core |
---|---|---|---|---|---|---|
契約CPU数 | 1 CPU |
1 CPU |
1 CPU |
1 CPU |
2 CPU *1 |
|
16Core SUP 適用時 |
16Coreで 換算 |
16Coreで 換算 |
16Coreで 換算 *2 |
16Coreで 換算 *2 |
32Coreで 換算 *2 |
|
次回更新時 Core数 |
16Core | 16Core | 20Core *3 | 32Core *3 | 48Core *3 |
*1 Perpetual ライセンスの CPU 単位は、1CPU あたり 32Core が上限となるため、33Core 以上の CPU をご使用の場合は、2CPU での契約となっています。
*2 SUP 後の Quote 上は実数の Core 数ですが、SUP の価格は 16Core 分で換算となります。
*3 16Core での換算は 16 Core SUP 時のみの特別条件です。次年度の更新時は実際の使用 Core 数での延長更新となります。
既存環境の証明について
特別条件を適用するには、ユーザー様が Customer Connect ログインの上、以下 URL より「既存環境証明」を実施いただく必要があります。
既存環境証明 URL:https://vmw-sup.esp.vmware.com
既存環境の証明方法の例
- CPU ソケットあたりのコア数を示す vCenter UI のスクリーンショット
- Power CLI ツールの CSV ファイル出力
- CPU あたりのコア数が記載されたサーバー購入の請求書など
特別条件② 次回更新時も SUP 価格が適用
SUP を行った場合、次回の Subscription ライセンスの更新時も SUP 価格が適用され、新規購入した Subscription ライセンスの更新価格よりも低コストで更新が可能です。
特例①の「16Core SUP」を使用した場合は、更新時に実際の使用 Core 数(16Core 以上)での更新となりますが、その際に追加される Core 数分も SUP 価格が適用される予定です。
新規購入とSUP時の比較例