Azureには、どのようなサポートプランが
Q: Azureには、どのようなサポートプランが用意されていますか?
A:Azureでは、「無料」「デベロッパー」「スタンダード」「プロフェッショナル ダイレクト」「プレミア」の5種類のサポートプランが提供されています。料金をはじめ、それぞれのサービス内容には違いがあります。
【解説】
まず、すべてのAzure利用者に「無料」で提供されているのが、課金や契約内容などサブスクリプション関係のサポートです。ここには、課金が想定外に高くならないように既定で決められている仮想マシンのコア数やストレージアカウント数の制限値(これを「クォータ」と呼びます)を増加する場合の問い合わせも含まれます。
「無料」のサポート範囲はここまでであり、障害の問い合わせについては、サービスダッシュボードを見てAzureの状態を確認するとともに、MSDNのオンラインフォーラムに質問するなど、セルフサポートが基本となります。
無料で提供されているMSDNのオンラインフォーラム
「無料」のサポートプラン以外はすべて有償となりますが、障害対応のサポート窓口が用意されています。障害の初回応答時間は、インシデントの「深刻度」に応じて異なり、マイクロソフトでは深刻度を次のように3段階で定義しています。
深刻度A:事業に大きな損失が発生し、サービスの質が大きく低下する障害
深刻度B:事業に部分的な損失が発生し、サービスの質は低下するものの、業務自体は不十分な状態ながら継続できる障害
深刻度C:事業への影響がわずかで、実質的には業務の継続が可能な障害
このうち深刻度Aについては、24時間365日の日本語対応窓口が用意されています。深刻度B/Cは、平日9:00~17:30(日本時間)の営業時間内で応答します。
■デベロッパー
運用ではなく開発用のサポートであり、障害が発生して問題を切り分けた上でデバッグする際などに問い合わせることができます。
緊急対応を想定していないため、深刻度A/Bの障害には対応せず、深刻度Cの初回応答時間は8時間以内です。サポート料金は、月額2,958円です。
■スタンダード
小規模なAzure運用を想定したサポートです。深刻度A/Bの障害に対応しており、サポートからの折り返し電話対応も行われます。ただし、専用担当者はつきません。
初回応答時間は深刻度Aが2時間以内、深刻度Bが4時間以内、深刻度Cが8時間。サポート料金は、月額30,600円です。
■プロフェッショナル ダイレクト
中規模なAzure運用を想定しています。スタンダードとは違い、専用チームによるサポートが行われ、専用チームへの電話連絡も無制限に可能です。また、運用や開発に関して、ドキュメントの有無や検索・確認など、簡単な相談も受け付けます。
初回応答時間は深刻度Aが1時間以内、深刻度Bが2時間以内、深刻度Cが4時間。サポート料金は、月額102,000円です。
■プレミア
大規模なAzure運用を想定した最上位のサポートプランです。プロフェッショナル ダイレクトと同等のサポート内容に加え、専属の契約担当者を立てて対応に当たります。専属の契約担当者がユーザーのビジネス上の優先課題を定期的に確認し、それに応じた柔軟な支援ができるよう、サービス実施計画を立案し、支援体制を構築します。エンジニアを割り当て、運用支援やトラブルシュート方法を伝授するアドバイザリーサポート、設計・開発支援やパフォーマンス改善支援なども行われます。
初回応答時間は深刻度Aが1時間以内、深刻度Bが2時間以内、深刻度Cが4時間。サポート料金は、利用するオプションにより異なるため、応問い合わせとなっています。
通常は運用時の緊急対応を想定し、「スタンダード」のプランを選択するケースが一般的ですが、基幹業務などの重要なシステムをAzure上で運用している場合は、必要に応じてプロフェッショナルダイレクト以上のプランを選択します。システム構築・開発を担当したSIベンダーが提供するサポート内容も考慮しながら、自社に合ったサポートプランを選択すると良いでしょう。
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