情報システム管理だけのキャリア、
サーバーの運用管理、パソコンの不調や故障時などのヘルプデスクの対応......。情シスとして、日々そのような業務で忙しい毎日を送っているなかで、こんな不安を感じることはないでしょうか。
「いつまでこの業務は続くのだろう?」
「この先、エンジニア、ビジネスマンとしてのキャリアはどうなるのだろう?」
「仕事内容と量のバランスが悪く、新しい技術の研究に取り組む余裕がない」
漠然とした将来への不安や現状に対する不満を抱いているにもかかわらず、転職や独立ができなかったり、あるいはそのような考えはなくても、会社で新技術に触れてスキルアップをする機会がないのであれば、少しずつでも、自分で環境を変えていくしかないのではないでしょうか。
そのような場合、クラウドを上手に活用して時間を創出してみてはいかがでしょう。ソフトウェアのバージョン管理、セキュリティ対策、ネットワークの監視、ハードウェアの更新など、日常の業務はクラウドの利用で軽減し、それで空いた時間を生かして、情シス、エンジニアとしてのスキルアップを図れれば、自分自身のためになるだけでなく、会社にとっても重要な戦力になります。
例えば、業務の合間に他の事業部門へ足を運んで直接コミュニケーションを取ってざっくばらんに話をしてみることで、エンジニア視点で会社全体の新たな課題に気づくことがあるかもしれません。
「情報技術の面から事業部門に貢献する」ことが、情シスの本来的な業務だとすれば、そこで活躍することでしっかりと自分の立ち位置を固められます。それだけでなく、他の組織の業務プロセスや情報をシステム運用に取り込んでいくという、エンジニアとして大切なスキルの向上も図れるのです。
事業部門との共通の課題を設定する
事業部門は、常に攻めの姿勢を貫いています。売上を向上させるのが事業部門の使命ですから、それは当然のことでしょう。一方、情シスは通常、データの整合性を確認したり、情報漏えいに気を配ったり、コスト削減に尽力したりと、守りの姿勢で業務をしていることが多いものです。
立場の違う両者ですが、情シスが事業部門に足を運ぶようになれば、社内のシステムについて、攻めと守りを一体化させる必要があることがわかってきます。事業部門のさらなる成果の向上を支援しながら、同時に、情報管理・コスト管理が破綻しない体制を構築する。事業部門の課題を、情シスにとっても共通の課題であることを認識することで、新たな仕組みを考えていくのです。それにより「攻防一体を実現する情シス」として頼られる存在になることは間違いありません。
全社的なコスト削減も可能に
さらに情シスが、他部門のクラウド導入にもかかわるようになれば、部門が勝手にクラウド導入を進めた場合と異なって、全社的な効率化も図れます。
例えば部門Aでは勝手にクラウドストレージのAを導入、同様に部門BではB、部門CではCと、各部門がバラバラに導入してしまったとすると、契約数、料金、トータル管理工数に無駄が生じます。
そのような場合でも、部門横断的に情シスがかかわっていたら、「他の部門も使っているのでCに統一しませんか?」と提案できるのです。
このメリットとしては、次のようなことが考えられます。
- 全社的に契約を統一することで部門ごとの個別契約よりコストを圧縮できる
- 状況によっては費用が部門から全社へ移行できるため、部門の予算関係者に喜ばれる
- 情シスの目の届かないクラウドが減ることにより、全社の情報管理が簡易かつ強固になる
こうなれば、会社の一部門だけではなく、会社の管理部門、ひいては会社全体に貢献していることになるのです。
まず、小さな時間をつくろう
忙しいから新しい工夫を考える時間がなく、現状のルーチン業務をひたすら回し続ける。
確かにそれで目先の仕事は回りますが、そこには未来がありません。
ルーチン業務を止めるわけにはいきませんから、一時的には、本来の業務時間外で新たな仕組みづくりの作戦を立てなければならないでしょう。しかし、それによって生み出した小さな工夫が成功すれば、少しずつ空き時間を増やすことができるようになります。そして、その小さな空き時間が大きくなり、自分のスキルアップや、部門・全社への貢献につながっていくのです。
小さな時間をつくり、スキルアップや会社への貢献を実現するためにもクラウドサービスを導入し、使いこなすことをおすすめします。
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