FortiGateの機能|NGFW(UTM)・IPS・SD-WANの役割と考え方
FortiGateは次世代ファイアウォール(NGFW)として広く知られていますが、実際の提案・検討現場では「結局、何ができる製品なのか」「NGFW(UTM)やIPS、SD-WANの違いが分かりにくい」といった声も少なくありません。
本記事では、FortiGateの主要機能を一覧で整理し、それぞれの機能がどんな役割を担い、どんな課題に効くのかを分かりやすくまとめています。
目次
FortiGateの機能
FortiGateは、ネットワークの出入口をまとめて管理する装置です。役割を大きく分けると、次の3つに整理できます。
【1】ファイアウォールやNGFW(UTM)を中心とした境界防御
【2】IPSによる攻撃対策
【3】VPNやSD-WANによる拠点・リモート接続と通信最適化
この3つを1台で扱える点が、FortiGateの特徴です。
以下では、これらの機能についてポイントを絞って見ていきます。
ファイアウォール機能|通信の出入口を制御する基本機能
FortiGateの基本となるのが、ファイアウォール機能です。
IPアドレスやポートによる通信制御、セグメント分離、通信状態を考慮した制御といった一般的な役割を担います。
従来型ファイアウォールと同様の役割を担いつつ、後述するセキュリティ機能と同一ポリシー内で連携できる点が特徴です。ネットワーク設計とセキュリティ設計を分離せずに考えられるため、構成がシンプルになります。
NGFW(UTM)|複数のセキュリティ機能をまとめて提供
NGFW(次世代ファイアウォール)とは、従来のファイアウォール機能に加えて、
IPS、アンチウイルス、Webフィルタリングなどの脅威対策機能を統合的に提供する
セキュリティ装置です。
個別製品を組み合わせるのではなく、1台でまとめて制御できるため、中小〜中堅規模の環境では特に運用負荷を下げやすい構成になります。
IPS(侵入防止システム)|通信の中身を見て防ぐ
IPSは通信内容を解析し、攻撃と判断したものを遮断する機能です。既知の攻撃パターンや脆弱性を狙った通信を検知し、被害につながる前に防ぎます。
FortiGateでは脅威情報が継続的に更新されるため、サーバ公開やVPN利用時の入口対策として位置づけられます。
VPN機能|拠点間・リモートアクセスを安全に接続
FortiGateはVPN装置としても広く使われています。
・IPSec VPN(拠点間接続)
FortiClientと組み合わせることで、端末認証やセキュリティチェックと連動したVPN構成も可能です。テレワークや多拠点環境では、ネットワークとセキュリティを同時に設計できる点が評価されています。
SD-WAN|「標準搭載」がFortiGateを選ぶ理由になっている機能
FortiGateが選ばれる理由として、近年特に大きいのがSD-WAN機能が追加ライセンスや専用装置なしで実装できる点です。

そのため、「ファイアウォール更新のついでに回線品質改善もできる」「SD-WAN専用製品を別で入れなくて済む」という提案が可能になり、結果としてFortiGateが選ばれるケースが増えているのが実情です。
特にSaaS利用が前提となった現在では、セキュリティ製品というより “通信品質も含めて面倒を見られる境界装置”としてFortiGateが評価されている点は、押さえておきたいポイントです。
ルーター・ネットワーク機能|構成をシンプルにできる理由
FortiGateはセキュリティ機能だけでなく、動的ルーティングやVLAN、QoSといったネットワーク制御にも対応しており、拠点構成や通信要件に応じた柔軟な設計が可能です。
ファイアーウォール・NGFW(UTM)・VPN・SD-WAN・ルーティングを1台でまとめられるため、機器点数を減らし、障害時の切り分けや日常の運用管理をシンプルにできます。
FortiGateは、利用目的に応じて機能を選べる設計になっている
ここまで見ると、FortiGateは非常に多機能に見えます。
しかし重要なのは、すべての機能を最初から使う必要はないという点です。
・まずはNGFW(UTM)として導入
・将来的にSD-WANやVPNを追加
・運用でAnalyzerやManagerと連携
といったように、NGFW(UTM)・VPN・SD-WANを同一プラットフォームで検討できるため「今は使わない機能」「将来使うかもしれない機能」を含めて、段階的な構成検討がしやすい製品です。
なお、FortiGateは機能が多いからといって、必ずしも高額な構成になる製品ではありません。
利用する機能や性能帯に応じてモデルやライセンスを選べるため、必要以上の構成になりにくい点も特徴です。
まとめ|FortiGateが選ばれる理由を機能一覧から読み解く
FortiGateは、単に多機能なファイアウォールというだけでなく、「境界装置まわりの悩みをまとめて相談できる」という点が評価され、選ばれてきた製品です。
特に近年は、「SaaS利用の増加」「回線の複雑化」「リモートワークの定着」といった背景から、SD-WANを含めた通信制御までカバーできる点が選定理由になるケースも増えています。
まずは機能全体の位置づけを押さえたうえで、利用する環境に当てはめて考えることが、
無理のない検討につながります。


サイバーセキュリティのマーケティング担当。
専門的な内容でも、読者にとって親しみやすく、実践につながる形で伝えることを大切にしています。