大規模案件にAzureが
Azureの活用が増えている業態
Microsoft Azureをはじめとしたクラウドサービスに関して、昨今では認知も高まり、情報漏洩やセキュリティ面など、大規模案件で懸念されがちな点は払拭されつつあります。
では現在、実際にはどのような企業、業態の方がクラウドサービスの活用を始めているのでしょうか。
前回に続き、SB C&S ICT 事業本部 MD 本部 ビジネスソフトウェア統括部 BSWビジネス企画室 野田 泰宏が、Azureの活用が増えている業態やAzureが解決したお客様事例を中心に解説します。
SB C&S 野田泰宏
事例が増えている業態は金融業界のお客様です。
Azureは、国際標準化機構(ISO)が、クラウドサービス上の個人情報保護に関する認証制度として発行したISO27018や、クラウドセキュリティ推進協議会(JASA)が制定する、クラウド情報セキュリティ監査のゴールドマークを取得しており、企業も安心して使いやすい条件が揃ってきています。
金融は業務の性格上、他社に先駆けていち早く取り組みを始めるといったイノベーター的な導入よりも、他社の導入状況を見て慎重に決定する企業様が多いのですが、そのような安全性を最重要視される業界であっても、導入に踏み切るようになりました。
近頃はメーカーのお客様が、エンタープライズ向けのデスクトップ仮想化の開発に力を入れています。クラウドからデスクトップ仮想を活用するDaaS(Desktop As A Service)を、CitrixやVMwareがリリースしており、SB C&S独自のDaaSも準備を進めています。
DaaSを使うことで、管理者にとってはOSのアップグレードやセキュリティパッチの適用をクラウドサービスに任せられ、管理工数が大きく削減できます。またパソコン本体に置かれるデータの管理もクラウドサービスに任せられるため、管理のレベルが利用者個人のレベルからクラウドサービスのセキュリティレベルに引き上げられるのです。
Azureが解決するお客様の課題
続いて、お客様の課題を解決する、Azureの特徴をご紹介します。
コストパフォーマンス
「クラウドは高い」と考えているお客様がいらっしゃるのは事実です。しかし、高いと感じている方にお話をうかがってみると
- 1.オンプレミスの場合、ハードウェアの調達コストに100万円程度かかるが、それは一時的なもの
- 2.一方、クラウドサービスは利用料金が月に10万円かかる
- 3.そうなると11か月目以降、クラウドサービスの利用量の合計はオンプレミスの調達コストより高くなる
といった計算をされている方が多いようです。
しかし、クラウドのコストを考える時に注目するのはそれだけではありません。
オンプレミスで運用した場合の、サーバーやネットワーク機器の保守代金、さらにインフラやハードウェアのセキュリティ管理にかかる人件費などを含めて検討していただければ、実はオンプレミスでも相当なランニングコストが発生していることがわかります。
コンプライアンスやセキュリティ
自社のデータは、業務上最も大切な資産の一つです。それを自社から外に出してしまうことに抵抗のあるというお客様も少なくありませんが、そのお考えはとてもよく理解できることです。そういったお客様は
オンプレミス > データセンターによるサーバー管理 > クラウドサービスの利用
の順で、データを保持する安心度が高いと感じていらっしゃるのでしょう。
しかし、お金の管理を考えた時に、社内の金庫と銀行に預けるのでは、大半の方は銀行の方が安全だと思われるのではないでしょうか。
それは、銀行の利便性とセキュリティに関する信頼感があるからです。そして、現在のクラウドサービスもそれと同じような状態にあるのです。
セキュリティに関する昨今のクラウドサービスの信頼感は非常に高くなっています。Azureでもお客様の信頼に足る国際的なセキュリティ規格・認証を取得しており、Microsoftが持つノウハウがサービス運営に注ぎ込まれています。Azureのセキュリティに関する情報は専用のページにまとめられているので、ぜひご覧ください。
ディザスタリカバリー、バックアップ
災害対策については、クラウドサービスは有利です。距離の離れた複数の拠点にデータのバックアップを持てるので、仮に一つのエリアのデータセンターが活用できない状態になったとしても事業の継続に必要なデータが失われることはありません。
オンプレミスのネットワークとの統合
現在のシステムで活用しているプライベートなネットワークの構成を維持したままシステム移行をしたいという場合もあるでしょう。
Azureなら、プライベートのActive Directoryとクラウド上のActive Directoryを統合して運用できるため、システムの現状にあわせて柔軟な構成を組めます。このような環境をハイブリッドクラウドと呼び、どうしても社外に置きたくないデータがあるシステムでも、データを保持する場所や管理の工数など、お客様のニーズに合わせた運用が可能です。
OSSを大規模に活用できるAzure
エンジニアの指向性やソフトウェアのライセンス料金を考慮して、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用している企業も少なくありません。むしろ最近流行の仮想化技術においては、OSSを活用しないと現実的に運用できないという一面もあります。
OSSの活用はスタートアップに多いものの、Enterprise系のライセンス・契約形態があるものは大企業でも使われます。たとえばDockerというコンテナ型の仮想化サービスソフトウェアはその一例です。
AzureではDockerを容易にデプロイできるうえ、業務で活用するのに適したLinuxのディストリビューションであるRedHatもデプロイ可能。話題のOpenShiftにも対応しています。Microsoftが世界中のOSSのコミュニティに寄与していることもあり、AzureはさまざまなOSSを簡単に組み込めるようになっているのです。
SB C&Sの強み
ここまでのご説明で、Azureの利便性についてはご理解いただけたでしょうか。SB C&Sでは、このAzureの導入について、充実したサービスをご提供しています。最後に、SB C&Sのサービスの概要を、ご紹介します。
短納期
クラウドサービス自体、ソフトウェアのライセンス契約を迅速に行えないと、スピーディーな利用開始ができません。また、ハイブリッドクラウドなどの場合は、オンプレミス側でのライセンス購入も必要になります。
SB C&SではAzureの速やかな契約はもちろん、エンタープライズ向けのボリュームライセンスEAの場合では、見積もりから契約出荷まで最短3営業日で行えます。
低コスト
SB C&Sでは多くのライセンスプログラムを取り扱っています。Microsoftも、エンタープライズOSSも、セキュリティも一括でご提供可能です。
SPLA、AHUBなども、ご要望に応じて組み合わせてご提供できます。
企業で利用するソフトウェアのライセンスは、種類も多く、それらの内容を知るだけでも一つの専門知識と見られるほどのボリュームがあります。
SB C&Sは、経験豊富な専門スタッフがお客様のニーズをくみ取り、最適な組み合わせをご提案いたします。
パートナーと組んだ包括的なサポート
契約後のシステム構築面でも、最適なパートナー企業をご紹介可能です。クラウドを活用するにあたって必要ではあるものの、自社に直接必要ない技術を安全にアウトソースできます。
契約を結ぶ対象企業が複数になると、何かと手続きが煩雑になってしまいます。SB C&Sは、Azureと他のソフトウェアを組み合わせたさまざまなソリューションの契約実績を持っているので、複雑な構成でも契約面でしっかりとサポートいたします。
また、ソフトウェアやOSSを活用する場合は組み合わせにノウハウが求められますが、そうした活用事例を多数持っているのもSB C&Sの強みです。
クラウドサービスのこと、Microsoft製品のこと、ライセンスのこと、すべて任せられるSB C&Sに、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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SoftBankグループのSB C&Sは、さまざまな分野のエキスパート企業との協力なパートナーシップによって、多岐にわたるAzure関連ソリューションをご提供しています。
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