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近年、ソフトウェア開発の現場で浸透するアジャイル開発。それを拡張した形で、開発・運用の新しいスタイルとして多くの現場で導入され始めているDevOpsは、現在の大きなトレンドといえます。
Microsoft Azureには、そのDevOps実践のための環境やツールがそろう「Azure DevOps」というサービスが存在します。今回はAzure DevOpsの概要やできること、利用できるサービスをご紹介します。

• 目次
• １．そもそもDevOpsとは？
• ２．Azure DevOpsでできること
• ３．Azure DevOpsで利用できるサービス
• ４．AzureのことならSB C&Sにご相談ください。

1．そもそもDevOpsとは？

まず「DevOps」について確認しておきましょう。

DevOpsとはソフトウェア開発の概念の一つです。

「開発」を意味する「Development」と「運用」を意味する「Operations」の頭文字を取った言葉で、開発チームと運用チームが密接に連携し、要求に対して迅速かつ柔軟に対応できる仕組み作りを推進する考え方です。

もともと開発チームと運用チームは、その目的の違いから相容れない考え方を持っています。

開発チームは常に、改善や修正を繰り返してソフトウェアをより高めていくことに目が向く一方で、運用チームはソフトウェアの安定稼働を最優先課題に据えるため、ソフトウェアに致命的な問題さえなければ手を入れたくないと考えます。

両者間に衝突が起きやすく、必要なソフトウェア・アプリケーションの導入が遅くなり、ビジネスのスピード感にも影響が出れば大きな損失につながることもあります。

そこでDevOpsでは、開発チームと運用チームの両者が共に開発に関わり、協力し合いながら新たなソフトウェアの要求から実装に至るまでの時間を短くすることを目指します。

SB C&Sでは、DevOpsを「ビジネスの価値を最大化することを目標とし、迅速かつ高品質なソフトウェア開発を実践する継続的な組織活動」と定義しています。

DevOpsを導入することで企業価値の向上、顧客満足度UP、新たなビジネスの機会創出および未開拓の領域へのチャレンジにつながると考えています。

関連記事：DevOpsの導入を検討したいとき、はじめに知っておきたいこと
関連記事：今さら聞けない4つの開発手法。アジャイル/スクラム/Devops/SREとは

2．Azure DevOpsでできること

Azure DevOpsは、DevOpsを行うために必要な環境や有用なツールが揃っているサービス群です。ソフトウェア開発をより効率的に、かつ、共同で作業するためのツールを組み合わせて使用することで、DevOpsを有意義に推進していくことが可能になります。

Azure DevOpsを使用することで、次のことが容易に行うことができるようになります。

●開発チームと運用チームの円滑なコミュニケーション
●プロジェクトの進捗管理
●CI/CD（継続的インテグレーション＆デリバリー）の実行
●ソースコードなどのリポジトリの使用
●手動テストの管理・支援
●ソースコードやライブラリをまとめたパッケージの管理

関連記事：そもそもAzureとは～基礎から徹底解説～

3．Azure DevOpsで利用できるサービス

Azure DevOpsで利用できるサービスには、次のものがあります。

●Azure Boards

かんばんボードや対話型バックログ、ダッシュボード、カスタムレポートなどを利用してチームメンバーのタスクの見える化や進捗管理を行うことができるツールです。
チームの垣根を越えて、今どのプロジェクトが、どのくらいの進捗状況なのかを確認したり、作業内容について連絡相談をしたりと、チーム全体のコミュニケーションを円滑にします。

●Azure Pipelines

CI/CDを実現するツールです。
CI/CDとは「Continuous Integration／Continuous Delivery」の略で、「継続的インティグレーション/継続的デリバリー」と呼ばれるソフトウェア開発の手法です。ソフトウェアの変更のたびにビルド、テスト、デプロイを自動で行ってテストし、本番環境にリリース可能な状態にしておくことを意味します。

Azure Pipelinesを使えば任意の言語やプラットフォーム、クラウドに対応したCI/CDを使用し、ビルド、テスト、デプロイが可能になります。

●Azure Repos

無制限に利用できる無料リポジトリです。
ソースコードや成果物としてのソフトウェアの共有とバージョン管理を行うことができます。Gitベースリポジトリであり、任意のGitとの接続・連携も可能です。Gitとは、ソースコードなどの変更履歴を管理するシステムです。
Azure Reposを使用することで、バージョン管理やチームメンバーでの共有がスムーズになります。

●Azure Test Plans

ソフトウェアの手動テストを管理し、支援するツールです。
テスト計画からテストケース、テスト結果までテストに必要なあらゆる管理機能を使用できます。
本番環境に近い設定で手動テストを行うことができるため、問題の早期発見と改善が可能になります。迅速なDevOpsによるソフトウェア開発を実現します。

●Azure Artifacts

Maven（Javaのパッケージマネージャー）、npm（JavaScriptのパッケージマネージャー）、NuGet（.NET環境で標準的に利用されるパッケージマネージャー）などの各種パッケージマネージャーにおける「フィード*」を簡単に作成し、公開することができるツールです。チーム全体で管理・共有することができます。

*フィード：フィードとはパッケージを格納、管理、グループ化し、共有するユーザーを制御できる構成要素です。フィードを作成することによって、自身の開発に関わっているパッケージの管理がしやすくなります。

4．AzureのことならSB C&Sにご相談ください。

Azure DevOpsは、社内でDevOpsを円滑に進めたい場合に有用な環境とツールを総合的に提供してくれます。

Azure DevOpsの詳細をお知りになりたい方や、疑問点がある方は、Azureの活用に長けた専門家がしっかりとサポートするSB C&Sへお気軽にご相談ください。