BLOGAzureブログ

エッジコンピューティングとは?
わかりやすくメリット・課題・活用例を解説!

2022.07.05

クラウドサーバーご検討中の方必見 お役立ち資料一覧

エッジコンピューティングは、高速で低負荷、安全性を実現することから、特にIoTネットワークの分野で活用されています。今回は、このエッジコンピューティングとは何か、メリットや課題、活用例をわかりやすく解説します。

1.エッジコンピューティングとは

エッジコンピューティングとは、「エッジ」つまり「端」や「ふち」という意味合いから、 データ処理やデータ分析を行うサーバを、エッジに分散配置させるネットワーク技法のことを言います。クラウドの一か所にデータを集中させるのではなく、エッジで処理することで、データ処理を行う際のデータの上下に時間を割くことを防ぎ、処理の遅延を防ぐことができます。
エッジコンピューティングはすでに製造業や農業、小売業など幅広い分野で活用が進んでおり、特にIoT機器に適していることから、よく利用されています。IoT機器に適用する場合、IoT機器そのものや、その近くにサーバを配置し、そこでデータ処理や分析を行います。

●クラウドコンピューティングとの違い

エッジコンピューティングとよく比較されるのが、クラウドコンピューティングです。クラウドコンピューティングは、すべてのデータをクラウドサーバに集中させてから処理する一方で、エッジコンピューティングは端末の近辺でデータを処理した後、必要なデータのみをクラウドサーバへ送る仕組みです。

2.エッジコンピューティングのメリット

エッジコンピューティングが多様な業界・業種で導入されているのには、次のようなメリットが背景にあります。

●低遅延・高速・リアルタイム性の向上

物理的に端末近くにサーバを設けることで、エッジで処理を行うことができるため、データ処理にかかる遅延を軽減させることができます。高速性及びリアルタイム性も高まります。

●ネットワーク負荷の軽減

大容量のデータをクラウドに集約するクラウドコンピューティングと比べ、エッジコンピューティングはデータをエッジで処理し、必要なデータだけをクラウドへと集める仕組み上、ネットワーク負荷の軽減にもつながります。

●セキュリティの強化

エッジコンピューティングはデータ処理をエッジサーバで行い、必要なデータのみをクラウドへ伝送することから、漏えいリスクを大幅に軽減できます。

●データガバナンスの強化

個人情報の保護という観点でもエッジコンピューティングは優れています。エッジサーバがローカル環境であれば、個人データはエッジに留めておき、クラウドサーバには伝送しないなどの対応も可能です。データガバナンスに則った運用が可能となります。

●BCPとしての準備

データそのものや処理、分析がエッジサーバで行われるため、データをすべてクラウドサーバーに送る方式と比較すると、有事の影響を軽減することができます。一定時間だけ、エッジ側のみで稼働させるなど持続可能性が期待できることから、BCPにつながります。

3.エッジコンピューティングの課題

エッジコンピューティングを導入する場合、コストやセキュリティ面などの課題があります。正しく理解して適切な対応を行う必要があります。

●コストが高くなりがち

クラウドコンピューティングと比べて、物理的に複数設置するエッジサーバが必須のエッジコンピューティングは、その機器の導入・メンテナンスコストや運用管理の人的コストが高くなります。

●エッジ端末のセキュリティリスク

IoT端末などのエッジ端末は、多くの場合、セキュリティの脆弱性が指摘されており、サイバー攻撃の恰好の対象となっています。IoT端末に特化した何らかのセキュリティ強化が求められます。

●管理が複雑になりがち

エッジサーバが複数台、複数拠点にあることから、管理の複雑化は避けられません。エッジサーバを一元管理する仕組みづくりなどを検討する必要があります。

●データ欠損リスク

エッジサーバ側でデータ加工を行うことはメリットが大きいものの、同時にクラウドサーバに必要な情報が伝送されず、欠落するリスクがあることは知っておく必要があります。

4.エッジコンピューティングの活用例

エッジコンピューティングは、現在さまざまなシーンで活用されています。ここでは主な活用例をご紹介します。

●製造工場における運用効率化

製造業の製造工場で稼働する各機械にセンサーとサーバを設置することで、機械の稼働状況や製造情報の送信の仕組みを構築することで、故障の防止など運用効率改善に寄与します。

●車の自動運転への活用

車の自動運転の分野では、車に搭載されたサーバと、カメラやレーダーでデータをリアルタイムで送信し、自動運転に役立てられています。安全な走行のためには瞬時に判断が必要となりますが、エッジコンピューティングのリアルタイム性が支えています。
他にバスの運行状況など、快適な運転のためのデータ収集などによる管理にも活用されています。

●オフィスのウォークスルー顔認証

オフィスのエントランスで、従業員や関係者のみの立ち入りを許可するウォークスルー顔認証装置にも活用されています。社員証やICカードは貸し借りによるなりすましリスクがある中で、ウォークスルー顔認証では、社員証提示と共にゲートを通過しながら、瞬時にエッジ処理が行われ、顔認証の処理を行うといった仕組みも導入されています。

●カメラの映像活用

施設に設置されたカメラにネットワーク機能を持たせることで、カメラの映像とともにエッジサーバで収集したデータ活用による業務改善やセキュリティ強化が実現します。
例えば小売業における監視カメラによる来店客の行動分析や、建設業における建物や大規模施設の安全管理、警備業における監視カメラと警報装置との連携等が挙げられます。

5.まとめ

エッジコンピューティングは、現在、多様な業界・業種で取り入れられています。その多数のメリットを享受するために、コストやセキュリティ面などの課題を解決しながら最適なネットワークを構築することが求められています。Azure上でも、Azure IoT Hub, Azure IoT Edge, Azure IoT Centralなど、IoT関連のサービスが利用できます。Azureのサービス利用、あるいは導入に興味ある方は、Azure 相談センターまでご連絡くださいませ。

Azureの導入や運用に関するお悩みは SoftBankグループのSB C&Sにご相談ください

SoftBankグループのSB C&Sは、さまざまな分野のエキスパート企業との協力なパートナーシップによって、多岐にわたるAzure関連ソリューションをご提供しています。

「Azureのサービスを提供している企業が多すぎて、どの企業が自社にベストか分からない」
「Azure導入のメリット・デメリットを知りたい」
「Azureがどういう課題を解決してくれるのか知りたい」
など、Azureに関するお悩みならお気軽にお問い合わせください。
中立的な立場で、貴社に最適なソリューションをご提案いたします。

クラウドサーバーご検討中の方必見
お役立ち資料一覧

クラウドサーバーご検討中の方必見 お役立ち資料一覧
  • クラウドサーバーの導入を検討しているがオンプレミスとどう違うのか
  • AWSとAzureの違いについて知りたい
  • そもそもAzureについて基礎から知りたい
  • 今、話題の「WVD」って何?

そのようなお悩みはありませんか?
Azure相談センターでは、上記のようなお悩みを解決する
ダウンロード資料を豊富にご用意しています。
是非、ご覧ください。

Azureの導入・運用に役立つ資料を
無料でダウンロードしていただけますDOWNLOAD

オンプレミスからクラウドへの移行を検討している方のために、安心・スムーズな移行を実現する方法を解説し、
運用コストの削減に有効な「リザーブドインスタンス」もご紹介するホワイトペーパーです。

Azureのことなら、
SB C&Sにご相談を!

導入から活用まで専門スタッフが回答いたします。
お気軽にお問い合わせください。