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オンプレミス環境から
Azureへの移行手順をコンパクトに解説

2017.08.21

クラウドサーバーご検討中の方必見 お役立ち資料一覧

クラウドの導入を検討されている皆さんの間では、IaaS、PaaS、SaaSの3パターンのうち、IaaSへの注目度が高いようです。やはり、オンプレミス環境からの移行する際の柔軟性の高さが支持を集めるポイントなのかもしれません。

そこで今回は、「移行ステップ」「ネットワーク設定」「ファイルサーバーのアクセス権限」など、IaaS導入にあたって検討が必要な項目を、大まかなフローが把握しやすいよう、コンパクトにわかりやすくご紹介します。なお、これまでブログで紹介した内容と合わせてご覧いただくとさらに理解が進みます。ぜひ、リンク先のブログと合わせてお読みください。

オンプレミスからAzureへ移行するメリット

移行のステップをご紹介する前に、移行メリットをお話したいと思います。

1つは大きくコストが抑えられることです。
まず、初期費用が安価になります。また、使った分だけ費用が発生するサービスのため、運用コストを抑えることができます。 使わなくなったサービスを停止すれば課金も止まるため、手間なくすぐに利用開始することができます。

2つめは災害時にも利用が可能という点です。
データはクラウド上で保護されます。 クラウド運営会社がサーバーのセキュリティを担保するため、自社で運営するよりセキュリティのリスクが低くなります。

関連記事:社内システムをAzureへ移行するには 関連記事:オンプレミスとクラウドを徹底比較~移行時の注意点とは

Azure移行でコストダウンした事例

オンプレミスからAzure移行でコストダウンを実現した事例を紹介します。ソリマチ株式会社は、オンプレミスで提供していたサービスの一部をAzureへの移行することにより、運用面でのコストダウンを実現しました。Azureではスケールアウトに自動で柔軟に対応するため、サーバーの増強や備品の追加がほとんどなく、作業の人件費を削減することができています。また、電源の管理やセキュリティ管理など、サーバーのランニングコストを削減することができ、運用面でのコストダウンを実現した事例です。

詳しく知りたい方はこちらかどうぞ【Azureの利用によって、運用負荷が大幅に削減した事例】

移行の際の注意点

次に、移行時の注意点を3つご紹介します。

①自社独自のセキュリティー対策と障害対策が必要
AzureやAWSといった大手のクラウド環境でもセキュリティ対策や障害対策はおこなっておりますが、自社での管理は同時に必要になるでしょう。

②クラウド環境では物理的な共有ストレージが使えない
Windows環境の冗長構成で一般的に使われているWSFC(Windows Server Failover Clustering *1)は、動作要件に共有ストレージを必要とします。しかしAzureを始めパブリッククラウド環境上では物理的な共有ストレージを使えません。対策方法はございますが、この点を念頭に置いておくのが良いでしょう。
詳細はこちら>

③オンプレミスに残しておいた方が良いデータもある
システムを1から構築するオンプレミスでは、要件に合わせて、サーバーのメモリやディスク容量、 CPU といった環境への自由度が高いです。
一方、クラウドでは、自社でカスタマイズできる範囲が限られます。カスタマイズ性が重要になるデータは部分的にクラウド移行をしないなどの判断が必要になるでしょう。

Azure移行を簡素化するツール「Azure Migrate」

Azureには、Azure Migrateというマイクロソフト純正の移行ツールがあります。

オンプレミスからクラウド移行の計画から実施するために必要なすべてのAzure移行ツールとガイダンスが用意されています。オンプレミス環境を評価し、移行に必要なリソースやコストを把握することができます。また、分析機能を有するダッシュボードを利用して、進捗状況を追跡することも可能です。

具体的には、Azure MigrateのアセスメントツールであるDiscovery and Assessmentを利用し、現在のオンプレミス環境にあるVMwareのVM、Hyper-VのVM、物理サーバーなどをすべて検出して評価することができます。その後、Azure MigrateのServer Migrationというサーバー移行ツールを利用し、評価済の環境をまとめてAzureに移行します。

このように、Azure Migrateは移行のプロセスを簡素化するための複数ツールを統合されています。

移行ステップ

クラウドへの移行は、以下のステップに沿って行われるのが一般的です。

ネットワーク設定のステップ

移行プロジェクトの全体ステップは以上の7ステップになります。

ステップ1:現状把握
アセスメントツールを利用して、移行対象の仮想マシンを検出。状況を可視化します。
詳細はこちら>

ステップ2:容量計画
必要な容量を把握します。

ステップ3:移行方法の検討
データベースに格納されているデータやウェブコンテンツ、アプリケーションなど、オンプレミス環境で管理されているデータを、いつどのように移行するかを検討します。

ステップ4:実装
一部の仮想マシンをAzureにテスト移行します。

ステップ5:テストと評価
OSやアプリケーションの動作に問題がないかを確認します。また移行作業の手順が最適かを検証し、不具合があれば改善していきます。

ステップ6:運用環境への切り替え
Azure環境で本番運用します。Azure Policyなどガバナンス機能を適用しましょう。

ステップ1~6までの「事前準備」が最も重要となります。目的を明確化させ、自社に合った方法の検討が必要となります。
例えば、現状のアプリケーションを変更したくなく、機器のリプレースのため、数年間だけ運用を継続したい場合と、今後を見通して、戦略的にシステム構築をする場合とでは予算感も違い、実装方式も大きく変わってきます。移行に割く人材も変わるでしょう。
極めて重要なことなので、アセスメントを外注するのも一つの手と言えます。下記アセスメントサービスは、クラウドに移行する時の現在の環境分析、技術情報、クラウドに移行した時の値段感などをまとめてレポートにし、御社環境に合わせて最適な移行を提案します。
アセスメントサービスの詳細はこちら>

ネットワーク設定のステップ

中小規模の企業のシステムをクラウドに移行する際のポイントは、まずはシンプルなステップでスピーディーに切り替えを進めてしまい、クラウド環境での運用開始を当面のゴールとすること。クラウドなので、運用が始まってからの調整もスムーズです!

Iaas移行の詳しいチェックポイントについては、以下の記事に詳しく記載されています。
運用中のシステムをクラウドへ移行するならなぜIaaSが最適なのか

ネットワーク設定

では、実際にAzure導入した際のネットワークの設定について説明しましょう。まずネットワーク設定にあたっては、オンプレミス側に、VPN デバイスまたは RRAS が必要です。また「サイト対サイト」 構成により、オンプレミスのネットワークと Azure の仮想ネットワークをまたいで、Active Directory ドメインを構成できます。

VPNを用いる場合、ネットワーク設定は以下の手順で行います。

VPNを用いたネットワーク設定のステップ

VPNを用いたネットワーク設定のステップ

Azure相談センターでは、他にもAzureの機能の紹介など、Azureへの移行を検討している方に役立つ情報がたくさん紹介されています。ぜひブログ記事もご覧ください。

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