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Azureについて原点に立ち返って ”そもそも” を考えてみよう
Azure相談センターSB C&Sは、Microsoft Azureを推奨します。
Azureについて原点に立ち返って ”そもそも” を考えてみよう
皆さまこんにちは、SB C&Sの八釼です。
世の中の大きな流れとしてクラウドはもはや高度活用のフェーズに移り変わった昨今、Azureのような企業向けクラウドプラットフォームサービスは相当身近な存在です。このようなクラウドサービスはローンチから既に10年をゆうに超えており、社会的にもそしてシステムやアプリケーション的にも不可欠な存在となっています。強みや特徴などは耳にタコができるほど聞いているのではないでしょうか?
しかしそんな今だからこそ、そもそもの部分を見失いがちです。ローンチ当初に比べると提供されるサービスの数は爆発的に増え、サービスの進化も著しく日々継続中です。そして当然ながら情報は鮮度が命であり、新しいものに価値があります。サービスの進化に併せて入ってくる情報ばかりを得ているうちに、古い情報(そもそもの部分)を忘れがちになります。例えば、利用することそのものが目的にすり替わってしまったり、デメリットの存在を忘れてしまったりします。
そこで今回は、Azureについて原点に立ち返って核心をつくような内容をご紹介しようと思います。
2010年に「 Windows Azure 」として世界21ヶ国で正式にサービスを開始しましたが、この時はWindowsアプリケーション用のPaaSのサービスのみの提供でした。その3年後仮想マシンサービスの提供を開始してIaaSつまり(仮想的な)システムインフラの部分をユーザーに解放したのです。これによりWindowsだけでなくLinuxの環境も使えるようになり、2014年には「Microsoft Azure 」へと名称が変更されました。
ここまでをざっくりまとめて補足も加えると、元々はWindows環境にのみ有効なサービスを提供していましたが、その後幅を広げる(た)ためWindowsの冠を取り払ったということです。ここで重要なことは、歴史から考えてもAzureにおいてはさまざまな面でWindows環境が優遇される理由が納得ということです。マイクロソフト社が提供するサービスであるということと併せて、元々Windows環境を前提としたサービスなわけです。優遇されるのは当然なのです。
このあたりに関連する内容の一部は過去に記事にしていますので、よろしければご参考ください。
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ユーザー(組織)はなぜAzureのようなクラウドサービスを導入したいのでしょう?メリットは数多あるのでそれを凝縮しまたtoB向けであることを考慮すると、核となる目的は「利益の追求と最大化」なはずです。ここで言う利益とはもちろんお金のことだけではありません。組織が内外に提供する価値についても然りです。しばしばコスト削減が最大の目的のように語られることがありますが、それは良くありません。もちろんそれも一つの要素と言えますが、それを主目的としてしまうとビジネスゴールを見失います。
最終的な目的は粒度が粗すぎて手段が全く見えてこないので一段階細かくしてみます。すると、IT Innovation(革新)とIT Modernization(近代化)に分離できます。さまざまあるメリットや粒度の細かい目的は突き詰めるとどちらかに帰結するはずです。しかしこれだけだとさすがにボヤっとしすぎですので、どういうことなのかを補足します。
デジタル変革による売り上げ拡大や新しいビジネスの創出と考えていただいて差し支えありません。何か(手間や金銭)を減らすことではなく、(生み出して)増やすことです。ざっくり言えばAIなどの革新的なテクノロジーをユーザーのITサービスに組み入れ、それまでになかった価値を生み出すのです。Azureのようなクラウドサービスはこういったテクノロジーの活用を可能にする基盤となることができるのです(そのようなサービスを取り揃えています)。
Innovationを一言で表すと「攻め」ですが、それに対しModernizationは「守り」と言えます。こちらがまさにコスト削減や生産性の向上です。目下の課題である2025年の崖を回避するため、DXの足かせとなっているレガシーシステムから脱却しITコストの合理化を図ることと言えます。
一般的にはというか特にこれから全く新しくAzureのようなクラウドサービスを導入しようとしている組織にとっては、あまりInnovationを意識していない場合がほとんどです。もちろん将来的にというか頭の片隅にはあると思いますが、やはりModernizationを強く意識する場合がほとんどです。これは必然というか仕方がないことです。
というのもInnovationを起こすよりも、もしくは起こすためにはまずは目下の課題を片付けるべきだからです。崖に落ちてしまっては革新どころではありませんし、何より高度な活用の仕方だからです。まずはITシステム(インフラ)の近代化(さらに言えばアプリケーションも)を進めるというのは王道であり、まずはここを目指していただければと考えています。
クラウド流の設計や運用管理ができる前提にはなりますが、抽象的なITリソースを扱い従量課金が前提の世界に入ることでコストの最適化という最大のメリットを享受することができます。オンプレミスの世界と比較するとコストは削減されると考えて差し支えありません。厳密に言うと、開発するにしても運用するにしても人間の手間が減り、金銭面の無駄が小さくなることでその分の余裕が生まれます。その余裕を単純に削減で終わらせずに、さらなる品質の向上やInnovationにつなげていくことが大切です。
そんなことはありません。すべてのものには必ずメリット/デメリットが存在します。当然弱みもあり、すべてのワークロードをAzureのようなクラウドサービスに乗せれば良いかというとそうではありません。この見極めは非常に重要です。なお、その結果すべてを乗せる(た)ということももちろんあり得ます。
重箱の隅をつついたり粒度を細かくすると大局を見失うので、ある程度の大きさの粒度にて解説します。
「自由(度)を失い、コスト面の利点を得る」これに尽きます。
革新するにしても近代化するにしてもクラウドプロバイダーのマネージドサービスを活用するので、低いTCOや高いコスト効率を得られます。しかし、さまざまな選択の自由は失っているのです。
前提としてプロバイダーの規約に同意した上で利用します。またそのマネージド領域についてユーザー側は手出しができません。各サービスの仕様の決定権もすべてプロバイダー側にあります。つまりプロバイダーが決めたルールに準拠し限られた範囲の中でのみ制御が可能なため、ユーザーとしては要望や要件を完全には満たせない可能性があります。
前述の通り、制御や選択の自由がコスト面より重要なシステムはもちろん向きません。その他には、どのようなものがあるのでしょうか?
エッジサーバーのような、リアルタイムで低負荷なデータ処理を実現する必要のあるシステムです。例えばIoTにおいて、センサーで収集したデータをインターネット経由でクラウドへ直接送信し分析・解析を行う中央集中型の仕組みでは、ネットワークにかかる負荷もレイテンシーも大きくなるので向いていないと言えます。デバイスやエッジサーバーでデータを迅速に処理しつつ、必要なデータのみをネットワークを介してクラウドに送り、集積・管理することが理想的です。
昨今ではその有用性やコスト面の利点から、情報システムを導入もしくは更新する際にはその運用基盤としてクラウドサービスの利用を第一に検討すべきとする考え方、クラウドバイデフォルト(もしくはクラウドファースト)が原則です。念のためですがあくまで優先的に検討しようという話であって、要件に合わないシステムであっても無理やりクラウドで運用しなければならないというわけではありません。クラウドに向くもの向かないものそして失われる自由を許容できるのかをしっかりご検討ください。
Azureについても然りです。仕様や規約がありますので必ずしも要望が満たせるわけではありませんし、あまり適さない場合ももちろんあります。その見極めは容易ではありませんので、ご不安でしたらぜひとも法人でのAzure導入前の相談窓口であるAzure相談センターまでお気軽にお問い合わせください。弊社では、ユーザー様のご状況やご要望を踏まえて最適な形でのAzureの導入のご支援を提供しており、Azureに精通したスタッフが丁寧にご回答いたします。
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