デジタルトランスフォーメーション(DX)は、多くの企業にとって急務となっています。大企業のみならず、中小企業においても取り組む必要性がある中、コストや導入の手間といった課題に直面するケースも少なくありません。
そこで今回は、中小企業がデジタルトランスフォーメーションを取り入れる方法や適したツールをご紹介します。
1.中小企業もDXに取り組む必要性
現在、日本でも国を挙げてデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されています。2025年の崖問題もあり、早期にデジタル改革に取り組む必要性があります。
デジタルトランスフォーメーションと言えば、大企業の話だと思われがちなところがありますが、実は中小企業であっても取り組む必要があります。中小企業がDXに取り組むべき理由としては、次のように考えられます。
1.1 デジタル・ディスラプションの危機に対応するため
近年、デジタル化が急激に進める中、デジタル・ディスラプションという問題が起きています。これは「デジタルによる創造的破壊」と訳される現象で、簡単に言えば、デジタルに特化したサービスが台頭し、それらによって大手企業、実店舗が倒産するなどの状況を指します。米国では、例えば、ネット通販やネット動画配信サービスなどの利用者が増加する一方、大手の量販店やレンタルビデオショップ等を運営する企業の倒産が相次いでいます。デジタル化の影響を受けている中、中小企業は特にリスクが高く、会社だけではなく、サービスのDX化は急務といえます。
1.2 サブスクリプションなど消費者の購買行動の変化に対応するため
近年、スマートフォンの普及やデジタル化、サブスクリプションサービスに人気が集まるなど、消費者の購買行動に変化が目に見えています。こうした消費者の動きに合わせたサービスを提供していかなければいけません。
1.3 顧客ロイヤルティ向上のため
サービスのDXとともに、サブスクリプションサービスなどは、継続的にサービスを提供し続けるサービスであり、顧客ロイヤルティを向上させ、サービス提供者にとっても大変良い利益構造になります。またどの市場も飽和状態となる中、新規獲得よりも既存顧客維持のほうが重要視されています。このようにサブスクリプションの提供ができると、顧客維持にもつながります。今の時代では、顧客にとってサービス自体の良さだけではなく、手に入れやすさも問われる時代となってきています。デジタル化を他社より先行してサービス提供していくことが、ロイヤルティの高い顧客を自社に持ってくる重要な一環と言えます。
2.DX推進のために必要なこと
中小企業がDX化に取り組む際には、課題となることも多くあります。そこでDX化を進めるにあたり、具体的にどこら辺を検討すべきか、下記の3点をとりあげます。
2.1 全社的な取り組みと目的の明確化
DX推進のためには、全社的な取り組みが欠かせません。IT部門や情報システム部門が行うものだと勘違いされることが多いですが、実は会社全体の目標、目指すところはIT部門の担当領域ではなく、経営トップからの指示の下、各業務それぞれの担当者がそれぞれにデジタル化を推進する必要があります。そのためには、企業として目的を明確化することも重要です。
2.2 DX推進部門の設立
DX推進部門を専門的に立ち上げることも有効です。部署・部門ごとに対応状況がバラバラではうまくいかないため、指示出しや問い合わせ先を一元化して進めていくことが重要です。
2.3 コストや導入の手間の軽減
DX化は、時間と手間がかかります。中小企業では予算をそこまでかけられないケースは多いものです。そのため、コストや導入の手間をどうすれば削減できるかを常に念頭に置いて実施していく必要があります。
3.DX推進にはMicrosoft Azureの利用を
中小企業の導入のコストや手間を軽減する方法の一つとして、Microsoft Azure(アジュール)(以下、Azure)を全社的に導入することがあげられます。
Azureとは、マイクロソフトのパブリッククラウドサービスで、IaaSやPaaSを提供するものです。IaaSとは、仮想サーバーやストレージ、ファイアウォールなどのインフラがインターネット上で使えるサービスのことで、PaaSは基盤から一歩進んで、アプリケーションソフトが稼働するためのデータベースやプログラム実行環境などを提供するサービスを指します。
こうした環境をクラウド上にて低コストで実現することができるAzureは、中小企業であってもDX化をスピーディーかつ障壁なく推進することが可能です。
DXで必要となる多種多様な機能を部品として取りそろえられているほか、セキュリティとプライバシーが強固であり、最高水準の信頼性を維持できます。
一般的にオンプレミスで構築するような高額初期費用が不要で、利用したサービス分だけの費用となるため、どの企業でも始めやすい、自社の成長に合わせて調整しやすいというのが特徴です。
DXを進める中、色々トライアンドエラーを行う中で、利用したいサービスを利用したい時に利用でき、使わなくなったらいつでも解約/サービスを変更できるのも、Azure等のクラウドサービスの良い特徴といえます。
4.まとめ
DX化は、中小企業であっても急務というのが現実です。組織としての体制を整えながら、導入コストを抑え、効率的に自社に合うDX化を進めることが重要です。上記の実現には、Microsoft Azureはおすすめのツールです。
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