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【徹底解説】データドリブン経営とは?
企業の課題とメリットから構築手順までご紹介

2023.03.23

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DXやデータ活用が進むなか、データベースからデータ分析基盤の構築まで、着々とデータに基づいた経営「データドリブン経営」が進められています。
データドリブン経営とはどのような経営なのか、その概要からメリット、構築手順をご紹介します。

1.データドリブン経営とは?

データドリブン経営とは、データをもとに素早く経営判断や意思決定を行う経営手法の一種です。

収集したさまざまなデータを分析し、その結果に基づいて経営戦略や企業方針の意思決定を行います。従来のような経営層のこれまでの経験や勘などの主観的な判断はできるかぎり排除し、データという客観的な情報のみで意思決定をするのが主旨となります。

データドリブン経営で取り扱うデータは、売上データや市場データ、顧客データなど多岐に渡ります。

データドリブン経営が推進されている背景として、消費者や市場にとっての価値が変化したことに加えて、IT化、デジタル化が急速に進んだことにより、さまざまなデータ収集の技術やAIを使った分析などが広まったことが挙げられます。

データドリブン経営を実施するにおいては、ITツールを活用しながら収集したデータを適切に分析していく必要があり、DXの推進が必要となります。

2.データドリブン経営とDXの関連性

DXとは、スウェーデンのウメオ大学の教授が提唱した「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、簡単にいえばデジタルシフトのことを指します。

また、経済産業省は「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。

データドリブン経営とは経営手法を指すため、DXを推進するうえでデータドリブン経営が重要な役割を担っていると言えます。

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3.企業の課題とメリット

データドリブン経営が進められている背景をもう少し詳しく確認しましょう。まず、企業が次のような課題を抱えるようになったことが挙げられます。

●企業が抱える課題

・消費者ニーズの多様化

消費者行動の多様化し、複雑化しました。一様にニーズを満たした商品やサービスを作ることがむずかしくなり、客観的なデータなくしては開発するのがむずかしくなりました。 データを活用する先や収集先が増えたことから、メーカーなどが抱える業務の負荷が増し、コストも増したことが課題として挙げられます。これを背景に、経営そのものを抜本的に変革することがより一層求められているのです。

・ビジネススピードへの対応

IT分野の技術の進歩は目覚ましいものがあり、日々、企業の施策も加速度を増しています。このビジネススピードについていくためには、市場分析や顧客の声やインサイトなどのデータ活用が必要になっています。

・IT化・デジタル化の進展

IT化・デジタル化・DX推進の波も進んでおり、IoTやAI、POSシステム、顧客管理システムなどから細かで膨大なデータを収集できるようになりました。このことから、データドリブン経営を実施するための環境を整えやすくなっています。

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●データドリブン経営のメリット

企業がデータドリブン経営を行うことで、次のようなメリットが期待できます。

・意思決定が迅速になり、精度も向上

経営戦略などの意思決定が迅速になり、客観的なデータに基づくところから、その意思決定の精度も向上します。

・AI予測機能を用いた最適化

蓄積したデータや実績をAIの機械学習を利用し、将来予測を行うことができれば、施策や商品・サービスに活かすことができます。

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・客観的なデータに基づく強みや課題の発見

客観的なデータは、自社の強みや課題の発見も可能です。特にこれまでの分析や販売データ、顧客の声知り得なかった課題を新たに見つけられることは、それを対策することで企業自体や事業活動の躍進につながります。

4.データドリブン経営の事例

データドリブン経営に取り組み、成功した事例を2つご紹介します。

事例1:地域別データの活用によりサービス品質の向上を実現

全国にサービス展開しているある企業は、地域ごとにサービスの質の差があることを過大に感じていました。そこで、地域ごとにデータ集計を行うことで、それぞれの状況に合わせた対策を行い、サービス品質の向上を実現しました。

事例2:AI予測データを用いた費用対効果の高いマーケティング施策を実現

あるメーカーは顧客の年齢層や利用製品別に販促物を作成していましたが、新たにAI予測分析のデータを用いたマーケティング施策を実施しました。結果として、これまでの手法で行った施策と比較して、AIを活用した施策の方が費用対効果が高くなり、マーケティング施策の効果向上を実現しました。

5.データドリブン経営の環境構築手順

データドリブン経営を実施する際には、まずデータ分析を行う環境づくりが必要です。最新のデータを常に誰もが参照することができる環境整備が欠かせません。 そうした環境を構築する手順をご紹介します。

●構築手順

1.目的設定

データドリブン経営に活用するデータは売上データ、顧客データ、アクセス解析データ、ソーシャルメディアデータなどその種類も多岐に渡ります。それぞれのデータは、活用目的も違えば分析手法も異なるため、まずそのデータを活用・分析する目的を明確にしておくことで精度を高めることができます。

2.データ収集

社内外から必要なデータを収集する仕組みを整えます。業務システムやサービス提供中のシステム、Webアクセス解析データ、その他のシステムに蓄積されているデータを収集して一元化する仕組みの構築が求められます。ただし、ここでデータの整理やデータベース化に注力しすぎてしまうと、データ整備のためのデータ活用になりがちです。目的は各種意思決定に役立てることという点を見失わないようにしましょう。

3.データ分析

収集したデータを分析します。このとき、データ活用の目的に応じて実施します。近年、データ分析には、AIを取り入れて精度高く行われています。分析に使用するツールは、BIツールが多く利用されています。 データ分析業務は近年、データサイエンティストなどの専門職のみならず、一般職にも広がっています。専門職の採用とともに、データ分析と活用の社内人材育成を進めることも必要になっています。

4.意思決定と実行

データの分析結果から、各データ活用の目的を達成するための施策を計画し、意思決定の上、実行します。実行後は効果測定を行い、改善施策を講じていくことが重要です。

6.Azure活用でデータドリブン経営を実現しませんか

データドリブン経営は、いま企業にとって欠かせない経営手法であり、視点といえます。

データドリブン経営を実現する環境づくりには、Microsoft AzureやPower BIなどのMicrosoft製品を活用する方法があります。

Azureを採用したことで、全社共通のデータ分析基盤を構築する企業例も複数あります。例えばAzure Data Factoryは、データ統合サービスで、自社が保有するすべてのデータを統合することができます。統合されたデータはAzure Synapse Analyticsにおいて、分析を行えます。

Azureによってデータドリブン経営を支えるデータ基盤を構築する際には、ぜひSB C&Sにご相談ください。

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