Kubernetes向け統合データプラットフォーム -Portworxのご紹介-
はじめに
みなさん、こんにちは。ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社の溝口と申します。
本ブログではピュア・ストレージが、2020年10月に買収いたしました「Portworxのアーキテクチャー」「ご利用方法」などについてご紹介いたします。
Portworx社とは
2014年米国カリフォルニア州でSoftware Defined Storage (以下、SDS)を提供するソフトウェア企業として創業し、2017年よりプロダクトを提供開始しました。
2021年時点で、米国や欧州を中心にComcast、GE Digital、Kroger、Lufthansa、T-Mobileなど既に100社を超える採用実績を持ち、その80%以上のお客様に本番環境でお使い頂いております。
アーキテクチャー
ここでは、下図を元にPortworxのアーキテクチャーのご紹介を致します。
- Kubernetes であれば、ディストリビューションを問いません
- 物理ストレージレイヤーの種別を問いません
- データ保護機能
- 1.Portworx Essentials:無償版の機能・規模制限付きライセンス。SDSの機能を小規模な環境でお使い頂けます。
- 2.Portworx Enterprise:バックアップとDR以外の全ての機能が含まれる30日間無償ライセンス。
- 3.PX-Backup:バックアップ機能の30日間無償ライセンス。 PX-BackupはSDS機能 (Portworx Enterprise) とは独立して動作し、Portworx Enterprise が動作していないKubernetes クラスタもバックアップ対象とする事ができます。また、リカバリ先として、バックアップ元のクラスタ以外のクラスタも選択可能となり、オンプレからクラウドのKubernetes クラスタへのマイグレーションなどがネームスペース・リソース単位で行え、コンテナが持つ軽量性、移植性といった特徴をご実感頂けます。
PX-Backupのインストール
Portworxはインストールが非常に簡単です。ここでは、PX-Backupを例にご紹介させて頂きます。
手順1:PX-Central にて「PX-Backup」を選択し、画面右下の「Next」を選択
手順2:必要な項目を入力し、画面右下の「Next」を選択
・Namespace: Px-Backup がインストールされる名前空間です。デフォルトの px-backup のままでお使いください。
・Install Using:デフォルトのHelm3を選択してください。
・Select your environment: OnPrem、またはCloudを環境に合わせて選択します。
・Use storage class:今回は、Portworx EnterpriseをインストールしていないKubernetesクラスタにインストールするとして、チェックを外します (ローカルストレージにインストールされます)。
・Use your OIDC: Oktaなどの外部OIDCと連携する場合、選択します。今回はチェックを外します。
・Use custom registry:インターネット環境にアクセスできない場合に使用します。今回はチェックを外してください。
各項目の設定が完了したら、Nextをクリックします。
手順3:Kubernetesクラスタ上でhelmのrepoをUpdate後、Step2で表示されているhelmのインストールコマンドを実行すると、インストールが開始します。
手順4:インストールが完了して全てのポッドが 「READY」の状態になると、GUIへのアクセスが可能となります。まずは # kubectl get svc -n px-backup コマンドで Service Type: LoadBalancer である px-backup-ui の待ち受けポートを確認します。
手順5:ここでは32621番ポートで受け付けていることがわかります。早速、ブラウザに「http://クラスタのアドレス:32621」と入力してアクセスしてみましょう。パスワードを設定して、以下のログイン画面が表示されたらインストール成功です。
尚、Portworx Enterprise(STORK*1)がインストールされていないクラスタをバックアップ/リストア対象とする場合は、対象クラスタ追加画面に表示されるインストラクションに従って「Non PX Cluster」をクリックし、インストール・コマンドをコピーします。
インストール・コマンドを対象クラスタ上で実行します。
$ curl -fsL -o stork-spec.yaml "https://install.portworx.com/2.6?comp=stork&storkNonPx=true"
$ kubectl apply -f stork-spec.yaml
上記のコマンドが実行されると、対象クラスタに STORK がインストールされます。
*1 STORK(STorage Orchestrator Runtime for Kubernetes)は、CNCFにオープンソース(Apache 2.0 License)として Portworxが開発、保守している Kubernetes Scheduler Extensionです。ボリューム・スナップショット、ボリューム暗号化、分離、クラスタ内の最適なボリューム配置をPortworx Serviceなどと連携して実現します。
おわりに
このように、コンテナで永続データを扱う際に懸念となるコンテナ対応ストレージや、データの保護という問題に対して、Portworxは様々な解決策を提示します。
今回は、PX-Backupのご紹介がメインでしたが、PX-DRはディザスタリカバリだけに留まらず、レプリケーション機能を利用して、エッジコンピューティングのケースにおいてもエッジとコア間のデータ同期でもお使い頂けます。
PX-Autopilotは増大するストレージ管理の作業を自動化し、益々増大するクラウドストレージの運用、コストを削減します。是非これらの機能も合わせてご評価頂けますと幸いです。
製品概要と事例についても資料を掲載しておりますのでぜひダウンロードいただきご覧ください!
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この記事の著者:溝口修
2017年にピュア・ストレージ・ジャパンに入社。シニア・システムズエンジニアとして、主にクラウド・サービス・プロバイダ様向けに、お客様のIT 変革を支援するコンテナやAI、アナリティクス向けのストレージをご提案していた後、Portworx買収後は、製品担当SEとして、製品の提案、Awareness向上や製品レディネスに従事しています。
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