あなたのRHELは大丈夫?安心してサポートを受けるためには「ELS」がおすすめ!
はじめに
こんにちは、SB C&Sの眞下です。
季節の変わり目となりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私事ですが、最近クロスバイクを購入しました。週末はサイクリングで主に道の駅巡りをしています。デスクワーク続きな私にとっては、良い運動&気分転換です。地元は悪路も多いため、早くもグラベルロードが欲しくなってきました。高額な買い物なので、今日も今日とて仕事がんばります。
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のサポートについて
さて今回は、レッドハット社のOS「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」についてのお話です。本記事では、純正版のRHELを対象にご説明を行います。
RHELについてはご存知の方も多いかと思いますが、付属するサポートについてはご存知でしょうか。
「うちが買った製品にはこういうサポートが付いているよ!」
「よく分からないけど問い合わせは受けてくれるでしょ?」
「正直何時から何時まで対応するのか分からないんだよね、、」
などなど、様々な方がいらっしゃるのではないかと思います。
例えば、SB C&Sにて最もお引き合いの多い下記の4製品。
・RH00004 Red Hat Enterprise Linux Server, Standard (Physical or Virtual Nodes)1Y
・RH00003 Red Hat Enterprise Linux Server, Premium (Physical or Virtual Nodes)1Y
・RH00002 Red Hat Enterprise Linux for Virtual Datacenters, Standard1Y
・RH00001 Red Hat Enterprise Linux for Virtual Datacenters, Premium1Y
製品名の中に「Standard」や「Premium」と書いてありますが、これこそがレッドハット社の提供しているサポートレベルであり、同社のサポートレベルは「Standard」と「Premium」の2タイプに分かれます。
※サポートの詳細はこちら
お客様の中には「うちは3年型番(RH00004F3)を購入したから、その期間サポートを利用できるので安心だ」という方もいらっしゃいます。導入当初は気にしなくてよいケースがほとんどですが、年数が経つにつれて、お使いのバージョンを気にする必要があります。
RHELのバージョンについて
サブスクリプションの契約期間とは別に、RHELのバージョンごとにサポートフェーズが定められています。
※RHELのライフサイクルについてはこちら
なおRHELの購入時に「納品されたRHELのバージョンは〇〇です」という指定をされるわけではなく、お客様にて任意のバージョンをインストールいただく形となります。
基本的にはサポート期間中のバージョンをご利用いただければ問題ございませんし、適宜バージョンアップしてご利用いただければと思います。
※RHEL6から7へのアップグレード方法はこちら
※RHEL7から8へのアップグレード方法はこちら
※RHEL8から9へのアップグレード方法はこちら
ただお客様の中には「事情によりバージョンアップが難しい」という方もいらっしゃいます。
そんな方に向けた手段として「ELS(Extended Life cycle Support):延長ライフサイクルサポート」があげられます。
ELS(Extended Life cycle Support):延長ライフサイクルサポートとは
ELSは「Maintenance Support or Maintenance Support 2」フェーズを終えたバージョンに対して、延長サポートを付与する製品です。対象型番は下記の2つですが、お使いのRHELによって選択の上、RHELと同数分購入する必要があります。
◎Server版(ゲストOS有限版
・RH00270 Red Hat Enterprise Linux Extended Life Cycle Support (Physical
or Virtual Nodes)1Y
◎Virtual Datacenters版(ゲストOS無制限版)向け
・RH00271 Red Hat Enterprise Linux Extended Life Cycle Support
(Unlimited Guests)1Y
直近ではRHEL7が2024/6/30に「Maintenance Support or Maintenance Support 2」フェーズを終えるため、SB C&S宛にも「2024/7/1からELSを適用したい」という相談が舞い込んでいます。レッドハット社によるRHEL7向けのELSを最大4年間提供するという公式発表も、より注目度を高めている要因かと思われます。
なおELSは最終マイナーリリース(RHEL7の場合は7.9)を対象としたサポートとなります。
詳細はこちらをご参照ください。
現在RHEL7をご利用中の方は
①RHEL7.9+ELS(延長ライフサイクルサポート)の購入で継続利用する
②RHEL本体のバージョンアップをして継続利用する
のどちらで進めるかを、2024/6/30までにご検討・選択いただければと思います。
その上で、お近くの販売店へご相談ください。もちろん、SB C&S宛でも大歓迎です。
よくある質問
Q.RHELやELSは1年契約しかできないの?
A.レッドハット社の承認が下りれば、ご希望の契約期間にてお見積もりが可能です。
Q.A社からRHELを購入しているが、SB C&SからELSだけを購入することはできる?
A.ご相談自体は可能です。ただし、特段理由がない限りはA社様へご相談いただいた方が良いかと思います。もしSB C&S宛にご相談いただく場合は、事情を含めてお知らせください。なおSB C&S社をB社様に置き換えた場合は、B社様にご確認をお願いします。
Q.OEM版のRHELと純正版のELSといった組み合わせはできる?
A.できません。純正版のELSは、あくまで純正版のRHELに対して適用されます。
Q.ゲストOS無制限のRHEL(RH00002)とゲストOS有限版向けのELS(RH00270)の組み合わせはできる?
A.時間の経過とともに環境が変化したり、提供された情報が不正確でコンプライアンス違反につながったりといった観点から、推奨しておりません。
Q.RHELのELSを購入すれば、RHEL内に含まれるOpenJDKのサポートも延長してくれる?
A.いいえ、別途OpenJDK用のELSを購入する必要があります。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。
定期的にお使いのバージョンとサポートフェーズをご確認の上、安心してRHELをご利用いただければと思います。
不明点についてはお近くの販売店、もしくはSB C&Sまでお問い合わせください。
RHEL のELSに関するお問い合わせはこちら
RHELやRHELのELS・その他Red Hat製品に関する
ご不明点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
この記事の著者:眞下高英
新卒で大手商社へ入社し、法人向け新規開拓営業に従事。
現在はSB C&Sにて、DevOps関連製品の販売推進・プリセールスを担当。
セミナーの建て付けから実施、お客様へのご提案活動など、幅広い業務をこなす。
趣味はアニメ・ライブ・映画・旅行・グルメ・サイクリング。
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