2022.03.01

【SB C&S社内インタビュー】
気になる情シスのDevOps事情とは!?

佐藤和貴
SB C&S株式会社
テクニカルマーケティングセンター
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みなさんこんにちは。DevOps Hub編集部の佐藤です。
DevOps Hubでは、DevOpsを実践している企業のインタビューをお届けしています。

今回は、SB C&S社内の情報システム本部の方々にシステム開発を取り組んでいる中での成功例や苦労した経験についてお話を伺いました。

SB C&S情報システム本部について

主に社内ユーザを対象とする業務システム、OA、セキュリティの企画・開発・運用を担当しています。

最近では長年利用してきた基幹システムの刷新&業務構造改革を推進中です。

DevOps Hub編集部:佐藤
-組織の雰囲気やメンバーのバックグラウンドについて教えてください。

情報システム本部全体で社員が70名ほどのチームになります。個人が管理しているシステムが複数あり、新システムのリリース前は忙しかったりしますが、和気あいあいとした雰囲気でやっています。

システム開発のプロジェクトマネジメントが求められるため、社員のバックグラウンドとしては、ITスキルセットのある即戦力の人材が集まっています。

過去の取り組みについて

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-冒頭で「長年利用してきた基幹システムの刷新を推進している」とのことでしたが、何がきっかけだったのでしょうか。

2017年ころにレガシーな基幹システムをリプレイスするプロジェクトが始まったのが大きなきっかけです。従来通りのオンプレミスのサーバーだと運用管理に工数がかかってしまうため、クラウドに移行するという方針が決まりました。

クラウドに関しては、様々な観点から製品選定した結果「Azure」を活用しています。

-やはりオンプレミスからクラウドに移行したことで、運用方法は変わったのでしょうか?

はい、かなり運用方法は変わりました。例えばデータベース周りについてですが、クラウドに移行してからほぼAzure SQLデータベースを利用しています。

人手不足が課題であったため、クラウドに移行したことでオンプレミスで手動管理する手間が省けたこと大きなメリットと感じています。

-ありがとうございます。やはり現場が楽になったということが大きなポイントなんですね!

そうですね。具体例を上げると、オンプレミスでは夜中にシステムトラブルが発生した際に緊急対応が求められかなり苦労していました。クラウドに移行してからは、そういったことがほとんどなくなり、現場から「開発に集中できるようになった」といった声も上がっています。

クラウドに移行した際の大きなメリットとして、細かい観点ですが、サーバーのスペック調整や再起動などをコードを書かずに、クリック一つで操作できるため、かなり便利になったと感じています。

-コードを書かずにGUIの操作で設定が可能というのは画期的ですよね!いっぽうで苦労したことはなかったのでしょうか?

クラウドに関する開発経験が乏しかったため、プロジェクト初期段階では、Azureの機能調査に苦労しました。

最終的に「レガシーな基幹システムをクラウドに移行する」のではなく、「基幹システムをAzure上で再構築する」方針になりました。一からアプリケーションを開発し直す必要があり、大変だったのを覚えています。

またシステム開発から話が変わるのですが、業務上でのビジネスルールの見直しをする必要があったりと検討すべき要素が多岐にわたり苦労しました。

-大変苦労されたという思いが伝わりました。プロジェクトの成功要因やメンバーのモチベーションを維持する秘訣はなんだったのでしょうか?

可能な限りコーディングをしないで、シンプルで小さなシステム開発を意識していました。短いスパンでPDCAサイクルを回し、システムを改善することがポイントだったように思います。

もちろんコーディングしないで開発すると、制約があったりしました。実現出来ること、出来ないことを見極め、妥協点を早めに設定することも成功要因の一つでした。

モチベーションの維持については、「脱落者を出さない」という指針のもとメンバー間でお互いにフォローアップすることを決めていました。組織一丸となって、「やりきろう」という風潮があったのが役に立ったのかもしれません。

-当時からアジャイル開発手法を用いていたんですね!「脱落者を出さない」という言葉がすごく印象的です。

現在の取り組みについて

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-情報システム本部では、どのようにDevOpsに取り組んでいるのでしょうか?

DevOpsというと開発者(Development)と保守運用者(Operations)の協業が重要と認識しています。

情報システム本部では、アプリケーションを開発したメンバーが保守運用にも携わったり、逆に保守運用を担当しているメンバーが開発業務を手伝ったりと「人が循環する仕組み」を作っています。

やはり普段から知っている人たちだと職務の壁を超えて仕事をしやすく、お互いの仕事をイメージできるのは開発の品質やスピードを上げることに繋がっていると感じます。

余談ですが、開発メンバーと保守運用メンバーの全員が集まる昼会を毎日実施しています。コロナ禍で在宅勤務になってもオンラインで昼会を実施しており、コミュニケーションをとりやすいチームになっていると思います。

-DevOpsを実現しやすい環境作りをされていらっしゃるんですね!ちなみに技術面ではいかがでしょうか?

開発の品質を上げるため、アプリケーション機能テストの自動化に取り組んでいます。今まで手動でテストしていたものを自動化することで品質を維持しながら安定した開発をすることが出来ています。

環境差異による影響を受けないというメリットから、一部ではアプリケーションのコンテナ化についても検証をすすめています。

一般的にDevOpsというと、開発者(Development)と保守運用者(Operations)の目的が異なるため、対立構造が生まれてしまうといった課題があるかと思います。しかし情報システム本部ではDevOpsを実現するために、人が入れ替わって仕事する仕組みや、昼会を毎日実施するといったコミュニケーションがとりやすい環境作りを徹底されているんですね!

本日は貴重なお話をいただきありがとうございました!

編集後記

インタビューさせていただく中で「開発担当者と保守運用担当者それぞれがお互いの業務を理解しあう」ことを実践し、メンバー全員が1チームとなって日々の業務に取り組んでいるという雰囲気が伝わりました。

本記事が読者のみなさまのDevOps実現のヒントになれば幸いです。

この記事の著者:佐藤和貴

SB C&S株式会社
テクニカルマーケティングセンター

DevOpsエンジニアになるべく、東奔西走中。


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