Microsoft Azure Machine Learningを利用すると、
Q:Azure Machine Learningを利用すると、どのようなことができますか?
A:大量のデータを活用した機械学習のモデルを作成することで、例えば、価格予測やクレジットカード利用の異常検出といった、人間では不可能、あるいは非常に困難な分析などが可能になります。
【解説】機械学習、Azure Machine Learning
とは何か
機械学習の仕組みを簡単に言えば、コンピューターが、入力された多くのサンプルデータの中から共通点や一定の規則を見つけ出し、その判別を繰り返すことで判断基準をより洗練されたものにして、当初の元となるアルゴリズムを発展させていくものです。このアルゴリズムが人工知能(AI)の判断に大きく寄与します。
例えばメールサービスは、なぜ迷惑メールを高精度で見分けられるのでしょうか? それはコンピューターが数多くのメールを読むことにより「これは迷惑メール」「これは迷惑でないメール」という判断基準をコンピューター自身が持つようになるからです。人間が決めた判断基準では、新たな手法の迷惑メールが出るたびに手動で判断ロジックを追加していかなければなりませんが、機械学習であれば、判断基準を自動処理から生成できるのです。そして自動処理の判断の精度が高まれば高まるほど優秀なAIになると言えるでしょう。
別の言い方をすれば、大量のデータと評価のロジック、基準があり、それらを高速で処理できるコンピューターがあれば、およそ機械学習は行えるということです。
マイクロソフトのクラウドサービス「Azure」では、信頼性の高いスケール可能なプラットフォーム上で機械学習を簡単に行えます。
先にも述べたように、機械学習を行うには、ビッグデータをスピーディーに処理する必要があります。そしてそのために、コンピューターには高い性能が求められるのですが、大量のデータ処理を短時間に行う場合には、必要なスペックを必要に応じて用意できるクラウドは、機械学習ととても相性が良いのです。
Azure Machine Learningサービスで
できること、
使えるサービス
AzureMLサービスの特徴は、ブラウザーの設定画面上でオブジェクトをドラッグ&ドロップするだけで機械学習モデルが作れることで、いろいろな関連サービスが提供されています。
その中の一つ、Azure Machine Learning Studioは、データの読み込みから変換・予測分析ソリューションの構築やデプロイまでを簡単に行えるサービスです。
Azure Machine Learning Studioの画面
こちらでは、Machine Learningの初心者が理解を深めるためのテキスト、ビデオなどのコンテンツや、すでに用意されているデータを使って予測分析を体験できるチュートリアルなども揃っています。
例えば、チュートリアルの一つである自動車の価格予測モデルでは、自動車のスペックや価格の一覧データが準備されており、ここから特徴を定義してアルゴリズムを決め、新しい自動車の価格を予測するという実験を行えます。
そのほか、顧客の解約予測やクレジットカード詐欺を予防するための異常検出、2016年にアメリカで行われた大統領選で公開されている財務データを活用したデータマイニングの事例などが用意されており、元データや分析モデルなどをテストできるようになっています。
それ以外にも、多数の予測実験データが公開されているので、同様の分析を検討している場合などには、より役立つサンプルを見つけられるでしょう。
さらにAzure Machine Learning Studioには、利用者に高度なスキルがなくても機械学習が可能になるサービスがあります。
実は機械学習のためには、高度な統計に関する知識が求められます。例えば、目的に応じてどのような分析が適切なのかは、担当者が判断しなければならず、それは専門家であるデータサイエンティストの業務領域です。
しかし、Azure MLではその部分が簡略化され、ある程度の分析知識があれば、分析の専門家でなくとも機械学習での処理ができるようになります。
そこで便利なのが、 ML cheat sheet mini site (Machine Learning チート シート ミニ サイト)。これを利用すれば、どのような場面でどのような分析をすればよいのか、ベターなアルゴリズムを選択できるようになります。
データ分析の基本が分かっていれば活用できる仕組みがあるということは、機械学習がより身近になるということであり、より分析できる対象も広がってくるということです。
データサイエンス用のVMも用意
クラウドの特徴の一つは環境をスピーディーに立ち上げられること。Azure MLでも、もちろんデータサイエンス用のVMが用意され、速やかなデプロイが行えます。また、構築した環境を複製しやすくもなっています。
データ サイエンスの Virtual Machinesでは、WindowsやLinuxベースの仮想マシンが準備されています。すでに構成済みのVMが即座に使え、より多くの時間を実分析作業に割り当てられるようになります。
そのメリットは、自社のデータサイエンティストの育成にも効果が大きいものです。サンプルも用意されているので、機械学習を実際に試しながら覚えていけるでしょう。
いかがでしょうか。
初心者からプロフェッショナルまで使いやすい裾野の広さと高度な分析処理ができるレベルの高さを実感できるAzure MLで、ぜひMachine Learningにチャレンジしてください。
photo:Thinkstock / Getty Images
Azureの導入や運用に関するお悩みは SoftBankグループのSB C&Sにご相談ください
SoftBankグループのSB C&Sは、さまざまな分野のエキスパート企業との協力なパートナーシップによって、多岐にわたるAzure関連ソリューションをご提供しています。
「Azureのサービスを提供している企業が多すぎて、どの企業が自社にベストか分からない」
「Azure導入のメリット・デメリットを知りたい」
「Azureがどういう課題を解決してくれるのか知りたい」
など、Azureに関するお悩みならお気軽にお問い合わせください。
中立的な立場で、貴社に最適なソリューションをご提案いたします。
クラウドサーバーご検討中の方必見
お役立ち資料一覧
- クラウドサーバーの導入を検討しているがオンプレミスとどう違うのか
- AWSとAzureの違いについて知りたい
- そもそもAzureについて基礎から知りたい
- 今、話題の「WVD」って何?
そのようなお悩みはありませんか?
Azure相談センターでは、上記のようなお悩みを解決する
ダウンロード資料を豊富にご用意しています。
是非、ご覧ください。
Azureの導入・運用に役立つ資料を
無料でダウンロードしていただけますDOWNLOAD
オンプレミスからクラウドへの移行を検討している方のために、安心・スムーズな移行を実現する方法を解説し、
運用コストの削減に有効な「リザーブドインスタンス」もご紹介するホワイトペーパーです。
- Azure OpenAI Serviceの概要と活用例
- Azure伝道師 五味ちゃんが徹底解説! AI革命編~AI活用ガイド~
- Azure伝道師 五味ちゃんが徹底解説! Azure移行編
- 中小企業がデジタルトランスフォーメーションを取り入れるには
- パブリッククラウド導入活用に関する調査結果 ~2022年版~
- プライベートクラウドを Azureで実現!「Azure VMware Solution」とは?
- Azure へのスムーズな移行で社員の生産性を上げる、経営者の選択とは
- 簡単にクラウドセキュリティを実現する 「Azure Security Center」の機能をわかりやすく解説!
- トータルサポートでAzure移行・活用を促進 -基幹システム・SAPクラウド化の課題と解決事例
- ゼロトラストとは?概要から、Azureでできる解決策まで資料で解説
- Azure 導入事例集
- Azure 伝道師 五味ちゃんが徹底解説!AVD(旧:WVD)編
- Azureによるリモートワークの実現 -DaaSならではの柔軟なVDIの構築事例
- Microsoft Azure活用事例 - 株式会社クレオ様
- Azureだからこそ可能になる、快適で安全な仮想デスクトップ環境
- Azure 伝道師 五味ちゃんが徹底解説!Microsoft Azure
- 数あるクラウドから Azureを選択するキーポイントとは
- 「働き方改革」、 Azure VDI + Microsoft 365で実現
- オンプレミスからクラウドへのスムーズな移行とコストダウンを実現する方法
- オンプレミスのIT基盤を Azure IaaSでクラウド化する、 そのメリットとポイント
- 吉田パクえ氏が説く !失敗しないクラウドの使い方!
- クラウド vs オンプレミス 徹底比較!
- Microsoft Azure vs Amazon Web Services 徹底比較!
- Microsoft Azure製品紹介資料
- ダイレクトアクセス for Microsoft Azure ご紹介資料
- DevOpsにはAzure!その理由を徹底解説
Azureのことなら、
SB C&Sにご相談を!
導入から活用まで専門スタッフが回答いたします。
お気軽にお問い合わせください。