「Application Modernization最新状況と、 Azure Red Hat OpenShiftを利用した開発手法」開催レポート
※本セミナーの資料は「資料ダウンロード」をご参照ください。
こんにちは。SB C&Sの佐野です。
2020年8月4日、「Application Modernization最新状況と、
Azure Red Hat OpenShiftを利用した開発手法」を開催いたしました。
(SB C&S社 レッドハット社 日本マイクロソフト社 共催)
そのセミナーの模様をご紹介いたします。
コンテナプラットフォームの代表格であるRed Hat OpenShiftですが、そのフルマネージドサービスとして「Azure Red Hat OpenShift(ARO)」が存在します。Red Hat Summitでも紹介されたこの製品をより詳しく知っていただく機会となりました。
今回のAROセミナーは36名の方に参加して頂きました。
Azure上でOpenShiftを動かす「Azure Red Hat OpenShift」への注目度も上がってきており、
興味を持っている方も増えていることが感じられました。
アジェンダ
1. Agilityを実現するDXのための新しい開発手法
・コンテナの必要性とその背景
・これからのコンテナ基盤について
SB C&S株式会社 ICT事業本部 販売推進・技術本部 技術統括部
テクニカルマーケティングセンター ビジネス開発課
三ッ木 恒幸
2. Red Hat OpenShift Container Platformのご紹介
・OpenShift 概要とコアバリュー
・OpenShift導入事例
レッドハット株式会社 ソリューションアーキテクト
小島 啓史 氏
3. Azure Red Hat OpenShift のご紹介
・Microsoft のマネージドサービスとは?AROのご紹介
・ARO 4.3 デモを交えてご説明いたします
日本マイクロソフト株式会社 クラウドソリューションアーキテクト
物江 修 氏
1. Agilityを実現するDXのための新しい開発手法
ビジネスの最大化を実現するには、DevOpsの実現、すなわちコンテナの必要性が求められています。
なぜコンテナの必要性が求められているかというと、ITシステムの果たす役割が変化しているからです。
2000年代からIT技術は普通に使われていましたが、それが段々効率化の手段へと変わっていき、2020年代にはITが差別化の手段とされてきました。
ITが差別化要因になってくると、時代にあった変化に柔軟で品質の良いソフトウェアを開発し続けること=ビジネスの価値を最大化し続けることとなります。
またこれまでは確実な運用(System of Record=SoR)が重視されてきましたが、昨今ではスピーディーな変革を求める顧客とのつながりを重視したシステム(System of Engagement=SoE)が求められています。
上記の図でわかるように、SoEが求められるということは、俊敏性(Agility)が求められるということになっています。
その俊敏性を高めるための手段であるDevOpsやコンテナの必要性、自動化についても説明しました。
あくまでビジネスの最大化が目的であり、それを実現するためにコンテナ化や自動化を行います。
そうすることで開発者の生産性の向上、運用者の信頼性の向上がもたらされDevOpsの実現につながります。
このセッションではなぜDevOpsを実現させなければならないのかという部分を再確認する場となったのではないでしょうか。
2.Red Hat OpenShift Container Platformのご紹介
Red Hat OpenShift Container Platformとはエンタープライズ向けのコンテナプラットフォーム、コンテナソリューションとして、レッドハット社が提供している製品です。
OSSコミュニティで開発されているKubernetesに対して、PaaS機能を追加してレッドハット社のサポートを付けて提供しているソフトウエアとなります。
OpenShiftでは下記のようなエンタープライズ向けにコンテナ技術を利用しやすくなる機能を提供しています。
〇アプリケーションのライフサイクル管理
・アプリ作成用のGUI
・コンテナイメージのビルド&デプロイの自動化
・ビルド&デプロイのパイプラインを作って、CI/CD対応も推進可能
OpenShiftはシステムの基盤としても利用することができます。
例えばAPI管理・システム連携・キャッシュコンテナであったりの昨日を持ったソフトウエアはレッドハット社より提供されています。
これらのソフトウエアはOpenShift上で動かすために最適化されているコンテナイメージとしても提供されているので、そのイメージをOpenShift上に乗せて動かすこともできます。
OpenShiftは物理環境であったり、MSのAzure環境であったりのハイブリッドクラウド環境にまたがったシステムとして動かすことも可能です。
こういった理由からOpenShiftをシステムの基盤として利用されるケースも増えています。
またOpenShiftのコアバリューについてもお話し頂きました。
「運用を自律化し、開発者のイノベーションを加速する基盤」としてOpenShiftが用意されています。
・堅牢化されたコンテナ実行環境
・エンタープライズシステムの自律運用か
・コンテナアプリの開発・実行促進
これらの実現を可能にするのが、OpenShiftということになります。
本セッションはOpenShiftの製品の詳細、利用イメージなど
コンテナ利用を進めるためのカギとなる内容が詰まったセッションとなりました。
3.Azure Red Hat OpenShiftのご紹介
Azure Red Hat OpenShiftはマイクロソフト社が提供するクラウドサービス「Azure」の上でレッドハット社が提供するOpenShiftの機能を提供するサービスで、マイクロソフト社とレッドハット社のパートナーシップに基づく共同開発・サポートにより提供されているクラウドネイティブなマネージドサービスとなります。
現在Azure上でOpenShiftを利用する方法は下記の2つです。
・OpenShift Container Platform on Virtual Machines
→お客様自身がAzure IaaSを利用してインフラを管理・運用
OpenShiftのライセンスは持ち込み
➡クラスター作成やネットワーク設定、監視、ログの記録など様々なサポートインフラストラクチャをデプロイする必要があり、お客様で管理も行わなければならない。
・Azure Red Hat OpenShift
→AzureポータルまたはAzure CLI経由でのデプロイ
フルマネージドでサポートされた Red Hat OpenShiftプラットフォーム
Azureサブスクリプションに統合された課金(OpenShiftのライセンスは必要ない)
➡ユーザー管理やプロジェクト・クォーター管理のみを行えばよいので、インフラ部分の管理の手間を省くことができる。またレッドハットとマイクロソフトの共同サポートもついており、非常に効率よく作業ができる。
またAzure Red Hat OpenShiftの機能についても実際の画面を見せながら詳細に説明頂きました。
Azure Red Hat OpenShiftの機能や利用することによるメリットについて、
深く学ぶことのできるセッションとなりました。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回はDevOps・コンテナの重要性から説明し、OpenShiftの魅力についても深く知ることのできるウェビナーとなりました。
参加者に書いて頂いたアンケートにも「自社プロダクト開発体制や仕組みの見直しを進めているなか、参考になる内容だった」「システム変更の検討事項のガイド、導入後の環境運用体制について相談したい」などの感想を頂きました。
引き続き定期的にセミナーを開催していきたいと思っております。
ご興味がある方はぜひご参加ください。
関連リンク
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