2018.01.15

DevOpsディスカバリーワークショップ

中澤陽彦
レッドハット株式会社
ISVビジネス推進室 室長
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今回は、前回ご紹介したソフトバンクの事例にあったRed Hatの「DevOpsディスカバリーワークショップ」について、お話しいたします。

Red Hatが考えるDevOpsとは、「DevOps は ビジネスの価値・競争力の向上・成長を目的とした リードタイム短縮 および 継続的改善のための IT 運営プラクティス」だと定義しております。そのため、テクノロジーだけでなく、プロセス改善だけでもないと思っています。DevOpsを実施する上で「文化/人」「テクノロジー」「プロセス」の3つが重要であり、それぞれに重要な要素があります。特に難しいのは「文化/人」の部分です。違う部門に所属しているため、ミッションや目標・方針などが違います。例えば、Devは要望されたサービスを良いものを作る。Opsはシステムを安定して運用するなど。しかし、会社に所属している以上最終ゴールとしては、売り上げを上げる、または利益を上げるなどになるはずです。そのため、Red Hatとしては、DevOpsとは言え、アイディアが創出されサービス提供し、修正・改善を繰り返すまでの部門のBiz/Dev/Opsの三位一体が必要と考えております。


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そこで、DevOpsディスカバリーワークショップでは、Biz/Dev/Opsの方々にDevOpsの目的や主要成功要因を知っていただきます。続いてテクノロジー部分に関しては、Dev/Opsの方々に7つの主要成功要因の解説をさせていただきます。

7つの主要成功要因とは「Agile/Lean の実践」「テスト戦略」「Infrastructure as Codeの実践」「Container 基盤の確立」「CI/CD の実践」「アーキテクチャ戦略」「メトリクス戦略」であり、解説と併せて想定しているシステムの現状を参加者と共に議論し課題整理します。また、ワークショップでは、アイディア創出からリリースまでのValue Stream Mapの作成を実施し、「ムリ」「ムラ」「ムダ」の洗い出しを実施して、それらの課題や改善策をまとめてレポートしてご提示させていただきます。全行程を2日弱の内容を複数日に分けて実施します。


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ワークショップを実施したお客さまの感想として、

  • 「Ops側の方からのコメントとして、テスト工程がこんなに長いと知らなかった。また、もう少し前にサービス情報が貰えればリリースの準備がしやすいので改善したい」
  • 「システム企画からのサービス要件に関して、背景を知らずに見積もり・アプリ作成をしてしまっていた。IT側としてもっと良いものをシステム企画に提示するという、気持ちがそもそも薄れていた。より良いものがあれば部門間でのコミュニケーション強めて今後は改善する必要があると感じた」
  • 「すぐには、全てを変更することは無理だが、コンテナなど新しいテクノロジーを取り入れて、すぐに改善できる体制を整える必要がある。是非ともエンジニアとしてチャレンジしていきたい。まずはテストの自動化の実施からが効果的と感じた」

など、今まで当たり前に行っていた作業を再度見つめ直すことにより、多くの部分に気づきを得られ、次のアプリケーションから導入など考えられる方が多い状況です。

ITのチャレンジ精神としては海外が進んでおり、OpenShiftを活用したDevOpsの事例が日々社内で配信されてきております。先進的な海外事例などの経験・知識を得ることはとても有意義ですが、逆に日本発としてのDevOps事例を発信できるように、我々も日々改善しチャレンジ精神を持ちたいと思います。

この記事の著者:中澤陽彦

レッドハット株式会社
ISVビジネス推進室 室長

2009年 レッドハット株式会社に移籍後、ディストリビューター営業部とシステムインテグレータービジネスの立ち上げに従事、その後、ミドルウェアとRed Hat OpenShift ビジネスデベロップメントを担当。現在ISVビジネス推進に従事中。


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