はじめに
この連載ではSymantec Ghost Solution Suite の「Ghost Standard Tools」を使用して、ツールの入手から一般的なマスター作成、キャプチャと展開までを解説いたします。
注意事項
この連載では「エージェント」を用いた展開についての解説はございません。
以下にこの連載の各記事が御座いますので必要に応じてご参照いただければ幸いです。
・Ghostクローニング手順【連載#1】Ghost Standard Toolsの導入と起動ディスク作成
・Ghostクローニング手順【連載#2】Windows11のマスター作成:この記事
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設定方法
こちらの記事でも引用を用いて操作方法はご理解いただけるように記載しておりますが、
長くなりすぎてしまう為、詳細は手順書としてドキュメントに纏める予定となっております。
連載終了後に公開いたしますので、その際はダウンロードしてご活用ください。
0. はじめの注意点
- OEM版(プリインストール)のOSクローニングはソフトウェア規約違反となります。
- OEM版Win11のOSが組み込まれたPCを使ったクローニングをする際はProエディションである点をご確認の上、Software in CSPにて Win11 Pro Upgradeライセンスを1本ご購入が必要となります。
- VLSC、もしくはSoftware in CSP経由で入手したISOを用いてマスターPCへOSインストールからご実施ください。
- 最近はISOファイルが4.7GBを超えているため、光学メディアを使用する際は片面2層のDVDが必要となりますのでご注意ください。
- USBストレージを使用してインストールする方法もございますが、こちらのブログでの解説は割愛します。
- 必ずマスターPCはインターネットへの接続をせず、手順「3.」までご実施ください。
- 後のSysprep(一般化)に失敗する一因となります。
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1. Windows11のインストール
エディションをお間違いないように選択ください。
その他パーティション設定などは任意でご設定ください。
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2. インストール後ミニセットアップ
インストール後の再起動が終わりましたら、ミニセットアップが立ち上がってきますが
インターネットへ接続せず、ローカルユーザー名を指定して進めてください。
パスワードを入力すると秘密の質問設定など手順が増加しますので、パスワードを入力せず次へ進むのがおススメです。
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3. ローカルユーザーをAdministratorのみに設定
デスクトップが表示されましたらスタートボタンを右クリックし、設定を進めてください。
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Administratorアカウントへ任意のパスワードを設定します。
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Administratorを有効化しましたら、サインアウトします。
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サインイン画面にAdministratorが表示されていませんでしたら、先ほどの設定を再度ご確認ください。
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デスクトップが表示されましたらコントロールパネルを開きます。
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ローカルユーザーがAdministratorだけが残っている状態であることを確認してください。
※以降はローカルユーザーを追加しないようにしてください。
既定のローカルユーザーが必要な場合は次回解説いたしますSysprepで設定致します。
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4. ネットワークへの接続
以降は適宜必要な設定を変更いただければと思います。
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5. アプリケーション組み込みについての注意点
- インストール予定のアプリケーションがクローニングに対応しているかどうかを「メーカー問い合わせ」もしくは「検証」にて確認する必要がございますのでご注意ください。
- 特に自己登録をするようなアンチウイルスソフトや資産管理ソフト、SaaS型サービスのソフトはレジストリの削除などマスター完成の直前に最終処理が必要な場合が多くみられます。
- 例としてSymantec Endpoint Securityのエージェントのクローン用設定方法のナレッジを記載します。
- https://knowledge.broadcom.com/external/article/229569/.html
終わりに
できるだけ簡潔に記載しようと心がけてはいるのですが、Microsoftライセンスの「再イメージングの権利」だったり
様々気を付けることが多いマスター作成・・・
大変お疲れ様でございました。最後まで御覧いただきありがとうございます。
次回はやっと折り返し、Sysprepとキャプチャについて触れていきます。
お楽しみにお待ちいただければ幸いです。
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著者紹介
SB C&S株式会社
技術統括部 第2技術部 2課
宇都宮 修平