みなさんこんにちは。
社内 PC やデバイスの Windows 新規導入時の展開にお困りではないですか？
そのようなお客様へ向けて本記事では、ユーザーがログオンするだけでセットアップを完了することができる Windows Autopilot についてご紹介したいと思います。

Windows Autopilot とは

Windows Autopilot は、デバイスの初期セットアップ時の手順を自動化することができるツールです。
通常 Windows を手動でセットアップする際は、様々な設定を利用者が選択する必要がありますが、
Windows Autopilot では利用者が自身のアカウントで Windows にログオンするだけで、企業デバイスとしてのセットアップがクラウドから自動で適用されます。

Windows Autopilot では、デバイスの初回起動時に Microsoft Entra ID と Microsoft Intune へデバイスを自動的に登録させることができます。
Microsoft Intune によってクラウドから管理されているため、デバイスの設定やアプリの展開などをインターネット経由で適用することができます。

まず、Windows Autopilot を利用するにあたり、重要となる Microsoft のサービスである
「Microsoft Entra ID」と「Microsoft Intune」についてご紹介いたします。

Microsoft Entra ID

Microsoft Entra ID は、Microsoft が提供するID管理サービスです。
Microsoft の様々なサービスの認証・認可機能を担い、企業のデバイスとして登録された Windows にログインする際の ID も Microsoft Entra ID によって管理することができます。

Microsoft Intune

Microsoft Intune は、Microsoft が提供するモバイルデバイス管理（MDM）およびモバイルアプリケーション管理（MAM）サービスです。
このサービスを使用することで、企業は従業員のスマートフォン、タブレット、およびラップトップなどのデバイスを管理し、企業データの保護を強化することができます。
また、Microsoft Intune は、Windows 10/11、iOS、macOS、Android など、さまざまなプラットフォームをサポートしています。

Windows Autopilot を用いた展開方法

Windows Autopilot を理解するにあたり、従来のデバイス展開方法を把握する必要があります。
従来の展開方法と比較すると、 Windows Autopilot では、 IT 管理者がイメージを作成するなどのデバイスを手動でセットアップする必要がなく、ユーザー自身が簡単にデバイスをセットアップできるようになります。
これにより、IT 管理者は、デバイスの展開にかかる時間と労力を大幅に削減することができます。

● イメージ展開

これまでの主流な展開方法であったイメージ展開では、事前にイメージの作成が必要でした。
また、新しい Windows のバージョンのリリースや、PC のハードウェアの追加・変更、アプリのバージョンアップなど、様々なタイミングでイメージのアップデートを行わなければいけないため、増えていくイメージの管理などで IT 管理者の負担は大きくなっていました。

● Windows Autopilot

Windows Autopilot を利用した展開ではイメージの作成は必要ありません。
事前にハードウェア ID を登録し、企業用のデバイスとして自動的に登録されます。
ユーザーが Windows にログオンするタイミングで自動的に企業用デバイスとしてセットアップされます。

Windows Autopilot の注意点

ここまでご紹介したように、IT 管理者の工数削減につながり便利な Windows Autopilot ですが、利用時の注意点もございます。
よくご相談を頂く代表的な注意点をご紹介します。

• Windows Autopilot を利用するには Microsoft Entra ID が必須です。オンプレミスの Active Directory のみでの利用はできません。
• アプリの展開を行うことはできないため、Microsoft Intune を使用する必要があります。
• Windows Autopilot による展開を行う際には、インターネットへの接続が必要になります。

まとめ

本記事では Windows Autopilot の概要についてお伝えしました。
ユーザーが Windows にログオンするだけで、デバイスを自動的にセットアップすることができ、IT 管理者視点では導入時の工数削減に大きく貢献します。
Windows Autopilot について、これから他の解説記事も投稿していきますので、ぜひご一読頂けますと幸いです。

お読みいただきありがとうございました。