【Azure基礎用語解説】「Azure Redis Cache」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

指数関数的に増加する企業の保有データ

世はまさにビッグデータ時代。ビジネスを推進することは大量のデータを保有していくことと同義で、今や企業が保有するデータは指数関数的に増えています。

そのような昨今、注目を集めているのが、NoSQL(Not Only SQL)という言葉です。これまで企業が保有するデータの多くは、リレーショナルデータベース(RDB)で管理されてきましたが、そのデメリットを補完するのがNoSQLなのです。

RDBは、データが記録されたテーブルの集合体で、複数のテーブルを組み合わせる(関連づける)ことでデータを柔軟に扱うことができるので、データの一貫性が厳しく求められるケースではメリットを発揮する一方、大量のデータの書き込みというスケーラビリティの面でデメリットがあります。

そこで、大量のデータを保持しながら、リアルタイムに分析を行うなど、増加するデータ量や大量のアクセス要求に応えるために、従来のRDBを補完する形でNoSQLを利用する企業が増えているのです。

そしてこのNoSQLの1つが「Redis」です。Redis(Redis Cache)は、キーバリュー型と呼ばれるオープンソースのNoSQLで、非常に高速にデータの書き込み・読み込みを行うことができ、スケーラビリティが高いことが特徴です。

またキャッシュ用のデータベースとしてもすぐれ、TwitterをはじめとするSNSのタイムラインで利用されていることでも知られるほか、ニュース情報のリアルタイム更新やランキング表示など、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションに数多く実装されています。

Redis Cacheをマネージド環境で提供する「Azure Redis Cache」

このRedis CacheをAzureに組み込んだのが「Azure Redis Cache」です。セキュリティで保護された専用のRedis Cacheに、Azure内の任意のアプリケーションからアクセスすることが可能。Redisの特徴である高パフォーマンスはそのままに、マネージド環境で運用管理の手間は必要ありません。

また、キャッシュに保管されたデータを永続化できるほか、スナップショットを作成してデータをバックアップし、障害が発生した場合にそれを読み込むことができるため、可用性も高くなっています。

先ほども紹介したように、NoSQLの最大のメリットは、サーバー台数の追加で容易にスケールアウトが可能となる拡張性にありますが、データ量やトラフィックの増大に柔軟に対応するスケーラビリティという点で、クラウドサービスであるAzureは、Redis Cacheと非常に親和性が高いのです。

Azure Redis Cacheには「Basic」「Standard」「Premium」の3つのレベルがあり、BasicとStandardでは、最大53GBまでのキャッシュサイズを利用できます。なお、Basicには高可用性のSLA(サービス品質保証)はつきません。一方、Premiumでは、最大530GBまでのサイズを使用でき、要望に応じて増量が可能です。

始め方は簡単で、Azureポータルから、「新規」>「データ+ストレージ」>「Redis Cache」をクリックし、キャッシュの名前と、ロケーションを選択肢、「作成」をクリックするだけです。

Azure Redis Cacheの始め方

パフォーマンス向上のためのページ出力キャッシュや、リアルタイムランキング集計、リアルタイムのページ更新など、高負荷なWebアプリケーションやモバイルアプリケーションの開発、Redis Cacheの管理、運用の負荷低減など、NoSQLを活用したビジネスを展開する企業からは、今後ますます注目を集めるサービスとなるでしょう。

photo:Thinkstock / Getty Images