BLOGAzureブログ
AI(人工知能)についてざっくりと前提を押さえよう
Azure相談センターSB C&Sは、Microsoft Azureを推奨します。
AI(人工知能)についてざっくりと前提を押さえよう
皆さまこんにちは、SB C&Sの八釼です。
ChatGPTなどの生成AI大規模言語モデルは、様々なサービスに組み込まれ一般の人が日常で利用する状況になりましたし、ビジネスシーンにおいても当たり前に活用される時代になりました。つまり現代人にとってビジネスパーソンにとって非常に人工知能が身近になったのです。そしてこれからさらに便利なサービスが登場してくることは確実ですし、ビジネスパーソンにはそれを生み出していくことが求められます。
そうなってくると、そもそものAI(人工知能)について知ることから逃れることはできません。生成AIというのは当然ながら人工知能の一種だからです。もちろん一般のビジネスパーソンが機械学習エンジニアや研究者などのAIを専門的に扱う職種の方のレベルまで深入りする必要はありません。事前学習済みのモデルを扱うことになるわけですし。
ということで、今回の記事では深みにはまりすぎない程度に(前提知識としての)AIとは何か?について紹介するので、Azure OpenAI Service(AOAIS)をはじめとするAzure AIの活用にお役立てください。
最も端的に表現すると人間の能力を模倣するソフトウェアです。
Microsoft Learnラーニング パスAI エンジニアリングへの準備 > モジュール人工知能を定義するにて詳細をご確認いただければと思いますが、例えば視覚的な入力を解釈することであったりセンサー測定値の異常を認識して意思決定を行ったりできます。自然言語処理 (NLP) やボットはChatGPTに大いに関係ありますね。
人間の脳の神経細胞(ニューロン)を、もっと言うとそのネットワーク(ニューラルネットワーク)を模倣してその性質を数式で単純化して表したものが(現代の)AIと言えます。なお、あくまで模倣ですので人間の脳とはやはり違います。現時点では、あくまで何かの入力に対して何かを出力するという機能(能力)となります。ChatGPTについてもプロンプト(入力)を与えると、それに対してコンプレッション(出力)が返されるかと思います。逆に何も入力しなければ、何も出力されません。この機能を数式で表すわけですので、つまり関数ということです。関数は、変数に入力値を与えたので出力を返すことができます。与えない限り機能しないのです。非常に似ているというか、同じです。
このように考えてみると関数(f)が人工知能であるとも言えるわけです。
以前にChatGPTに関する記事を掲載しましたが、ここでChatGPTはプログラム(ソフトウェア)と捉えられることもお伝えしました。もちろんAIも然りです。つまり人工知能は数式(関数)をプログラムで実装したものと表現することもできるのです。(神経)細胞はタンパク質などの物質で構成され存在しますが、AIの場合はプログラムとして存在することになります。人間の脳は人体の生命システムに組み込まれることで動作(機能)しますが、AIについてもコンピュータシステムに組み込まれることで動作するのです。インフラやプラットフォームも含めた実行環境が必要なのです。
ChatGPTも含めてAIに関わっているとかなりの高確率でモデルという言葉に(しばしば)出くわすと思います。この記事でも冒頭で(大規模言語)モデル(Large Language Model)と記載しましたし、AOAIS絡みでも「モデルの選択」とか「モデルのデプロイ」とか普通に会話で用いますしそもそも活用を考える上では避けては通れないです。一般的には模型や模範を意味しており、数学では対象となる事象の本質や仕組みを簡潔に表現する数式や理論を意味するのですが、機械学習(AIの分野)では、学習後の具体的な計算式や計算方法を指します。つまりここまでの話を考慮すると、具体的な関数もしくはプログラムと表現できます。
なお、念のため補足しておくとLLM(大規模言語モデル)は分類を示す単語なので「代表的なLLMであるGPT」のような使い方になり、何か特定のモデルを表すものではありません。
モデルに関しては「具体的」が重要なことでした。ではAIは・・・?そう「抽象的」ということです。より広い意味であったり概念のような表現でも良いかもしれません。例えばChatGPTはAIであると言えますが、AIはChatGPTであるとは言えません。
関数という見方で両者を考えてみると、人工知能は関数(f)という抽象的な表現になりますが、モデルの場合には例えば皆様も学生時代習ったであろうy = 3xのような具体的な数式で表されるわけです。
プログラムという見方では、人工知能は漠然としたプログラムやソフトウェアを示しますが、モデルについては実際に機能する実物として落とし込まれた具体的なプログラムとなります。
ただし、「人工知能」という単語は包括性があるためモデルをAIと置き換えて使用しても基本的に意味は通ります。若干抽象度が上がるくらいです。
LLMは生成AIに分類されます。つまり生成AIは人工知能の一種であり、さらに生成AIの一種としてLLMがあるということになります。なお大規模かどうかはさておき、言語モデルとは単語や⽂章が⽣成される確率をモデル化したものであり、簡単に言うと入力として与えたテキストの続きを予測してくれるプログラムです。
ではそもそも生成AIとはどのような人工知能かというと、ディープラーニング(深層学習)により学習したモデルが入力として与えた情報をもとに出力として新しくテキストや画像、プログラムソースコードなどを生成します。LLMはこれの一種なのでありNLPを前提にします。つまり入力は自然言語で行うわけです。
ちなみに元々はテキストを生成するモデル、コードを生成するモデル、のように出力するコンテンツによって分かれていましたが最近では必ずしもそうではなくなってきました、ChatGPTについても然りですね。
これは参考情報なので読み飛ばして頂いて問題ありませんが、生成AIとLLMはディープラーニング(機械学習の一種)を前提としています。機械学習とはデータ内の関係性を検索して予測モデルを作成することであり、大きく四種類(教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習、強化学習)に分類されます。ここでしばしば目にする重要ないくつかの用語についても簡単に紹介しておきます。
一つ一つのデータに対して与えられている正解を示す情報(数値や分類)のことです。教師あり学習で使用されます。
分析対象データの中の、予測の手掛かりとなる変数のことであり、物事や事象などの特徴が表現されたデータです。数値である場合もあればそうでない場合もあります。さらにその一部(もしくは全部)に、目的変数(予測したい変数)と説明変数(目的変数を説明することができる変数)があります。ちなみに、説明変数と目的変数どちらも学習に使用するのが、教師あり学習であり、説明変数のみを学習に使用するのが教師なし学習です。
最近の生成AI/LLMブーム以前では、企業や会社のような組織が事業に人工知能を活用するのであれば独自にモデルを開発しアプリケーションに組み込むのが一般的でした。つまり機械学習により精度の高い出力を行う有用なモデルを独自に構築する必要があったということです。そのための専門的な人材や大量の学習用データも必要です。しかし昨今ではそのハードルは下がりさまざまな組織がざっくりとAIを活用しやすくなりました。ただしまた新たなスキルや知見が必要になった面があるにはあります。
なお、AzureにおけるAIサービスはAOAISに限定されず、そもそも独自に機械学習モデルを構築・運用できるプラットフォームや言語モデル以外のものもあります。AIをビジネス活用したい場合には多くのお困りごとが出てくるかもしれませんが、その際にはぜひとも法人でのAzure導入前の相談窓口であるAzure相談センターまでお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。Azureに精通したスタッフが丁寧にご回答させていただき、みなさまのAzure上でのAIサービス開発の一助となるべく尽力いたします。
Azureの導入や運用に関するお悩みは SoftBankグループのSB C&Sにご相談ください
SoftBankグループのSB C&Sは、さまざまな分野のエキスパート企業との協力なパートナーシップによって、多岐にわたるAzure関連ソリューションをご提供しています。
「Azureのサービスを提供している企業が多すぎて、どの企業が自社にベストか分からない」
「Azure導入のメリット・デメリットを知りたい」
「Azureがどういう課題を解決してくれるのか知りたい」
など、Azureに関するお悩みならお気軽にお問い合わせください。
中立的な立場で、貴社に最適なソリューションをご提案いたします。
クラウドサーバーご検討中の方必見
お役立ち資料一覧
そのようなお悩みはありませんか?
Azure相談センターでは、上記のようなお悩みを解決する
ダウンロード資料を豊富にご用意しています。
是非、ご覧ください。
オンプレミスからクラウドへの移行を検討している方のために、安心・スムーズな移行を実現する方法を解説し、
運用コストの削減に有効な「リザーブドインスタンス」もご紹介するホワイトペーパーです。
導入から活用まで専門スタッフが回答いたします。
お気軽にお問い合わせください。