アジャイル開発 - DevOps用語集 2023年版
はじめに
本記事では日本仮想化技術がDevOpsに関連する用語解説をわかりやすくお伝えいたします。今回は「アジャイル開発」について解説していきたいと思います。
本論1
アジャイル開発とDevOpsは密接な関係にあり、時として混同される概念です。しかし、相互補完をする関係にあるものの、アジャイル開発はDevOpsとは異なる概念になります。
アジャイル開発は、ソフトウェアに対するニーズの変化に対応することを主な目的とした開発の手法です。アジャイルは主にプロジェクトの進め方や開発モデルに関する考え方となっており、チームメンバーの振る舞いやチームの文化の作り方が重視されています。
アジャイル開発もDevOpsと同様に「これをやったらアジャイル開発だ」という定義はありません。しかし、アジャイル開発を実践するにあたって重視すべき4つの価値と、従うべき12の原則が「アジャイルソフトウェア開発宣言」という形で定義しています。これらの定義に従いつつ、不確実性に立ち向かいながら動くソフトウェアを提供していくのがアジャイル開発となります。
ただしアジャイルソフトウェア開発宣言には、ソフトウェア開発の具体的な進め方は定義されていません。これを実際の開発プロセスに落とし込んだものが、スクラムやXPといった開発手法になります。
特にスクラムは、現在アジャイル開発の主流となっている開発手法です。スクラムではプロダクトオーナー、開発者、スクラムマスターといった役割の人たちがスクラムチームを組み、スプリント、スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブといったイベントを実施しながらソフトウェア開発を行なっていきます。
各役割やプラクティスに関する詳しい解説は、スクラムガイドを参照してください。しかしスクラムガイドにも、具体的なスクラムの実施手順が記載されているわけではありません。そのため実際にスクラムを実施するにあたっては、経験者のノウハウを活用する必要があるでしょう。
DevOpsとアジャイル開発は、概念としては異なる二つの開発手法です。しかしアジャイルの「ニーズの変化に対応する」と、DevOpsの「継続的かつ効率的に価値を顧客に届ける」という概念は、非常に親和性が高いと言えます。DevOpsを採用していなければアジャイルとは言えない訳でもなく、アジャイルでなければDevOpsではない訳ではありません。しかし、この二つの開発手法を併用することは顧客のニーズに迅速に対応し続けるという観点で非常に有効な手法と言えます。
関連リンク(任意)
かんたんDevOps | 日本仮想化技術株式会社
https://virtualtech.jp/devops/
とことんDevOps | DevOpsに取り組みたい皆さんのための技術情報メディア
https://devops-blog.virtualtech.jp/
この記事の著者:日本仮想化技術株式会社
日本仮想化技術はベンダーニュートラルな独立系仮想化技術のエキスパート集団です。日本仮想化技術ではこれからDevOpsを始めたいと考えるプロジェクトに対して、DevOpsの導入、実践を支援する「DevOpsサポートサービス」というサービスを提供しています。
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