バックアップ運用を手作業でするのは終わりにしよう!
こんにちは、SB C&Sの中原です。
新しいシステムを導入するときにはほとんどのケースで「バックアップをどうするか?」という課題が出てきます。 バックアップの世界は数年前までは大きな変革がなく、旧環境の「型」を踏襲されるお客様も多かったのではないかと思います。 しかしながらここ数年になって「バックアップを効率化し、浮いた費用・工数で新しい価値を創造する」という考え方が台頭してくるようになりました。
構築経験がある方の中には、エンタープライズ環境においてバックアップ製品の導入から実際にバックアップを行うまでの道のりに対し「長い」「面倒」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
今回はそのようなお客様へ向けて「Cohesity」と「Ansible Tower」を併用したバックアップ運用の自動化をご紹介したいと思います。
Cohesityって?
ここではバックアップシステムとして「Cohesity」を利用していますが、Cohesityは日本国内で展開されるようになってから数年の製品ですので、もしかするとご存知でない方もいらっしゃるかもしれません。Cohesityという製品がどのようなものかここで少し触れておきたいと思います。
Cohesityは"One Platform.One UI.Multiple Apps."というコンセプトに基づいてつくられた「データ」のプラットフォームで、アプライアンスとして提供されています。 「スマートフォンがひとつのプラットフォーム/UIで様々なアプリを利用できる利便性を、エンタープライズ環境でも実現できないか?」という考え方が背景にあり、単一製品でNASやバックアップサーバーといった様々な役割を担うことができます。
ひとつの製品で様々な役割を担えるため、環境を統合しシンプルにすることが期待できます。 例えばCohesityをバックアップサーバーとして使うことを考えた場合、以下のようにターゲットストレージやCloud Gatewayといったバックアップシステムの構成要素をCohesityに統合することができます。
環境をシンプルにすることで、導入作業や運用が簡易になることはもちろんのこと、Ansibleで自動化する場合にターゲットストレージやバックアップサーバーなど個々のコンポーネントに合わせてモジュールを探すといった手間も省けます。
自動化を成功させるためには、「自動化を始める前にまず環境を整理する」ことが鍵になるのではないでしょうか。
CohesityとAnsibleを組み合わせると...
AnsibleではPlaybookと呼ばれるYAMLファイルの記述内容に基づいて複数のクライアントを一括して管理・操作することができます。サーバーやストレージに対し一台ずつ管理・運用を行おうとすると属人化や操作ミスによる手戻りなどが発生しがちですが、Ansibleを利用することで処理内容を一定品質に保つ効果が期待できます。
このAnsibleをCohesityの世界で利用するとどうなるでしょうか。例えばAnsibleを使わずにCohesityで物理マシンのバックアップを取得しようとすると、通常は以下のような作業が必要です。
・物理マシン側のファイアウォール設定を変更する
・(Linuxの場合)パッケージをインストールする
・Cohesity Agentをインストールする
・Cohesityに物理マシンをバックアップ対象として登録する
・バックアップジョブを作成する
物理マシンの台数が増えるほど必要な工数が雪だるま式に増えてしまいますし、作業ミスも発生しやすくなります。
一方でAnsible(Ansible Tower)を利用してこれらのタスクを実行する場合、操作自体はAnsible Tower上でボタンをクリックするのみになります。ちなみに弊社の環境で上記タスク全てが完了するまでに要した時間は約1分でした。
作業時間短縮、手順書作成からの解放、属人化/作業ミスの防止といった点を考えるとAnsibleを利用するメリットは大きいですね。
おわりに
この度、弊社でCohesityのバックアップ運用をAnsible Towerを使用して自動化するための手順をホワイトペーパー化いたしました。
資料:「Ansible TowerによるCohesityバックアップ運用の自動化」
ぜひご一読頂き、バックアップ運用の自動化をご検討ください。
関連リンク
資料ダウンロードはこちら
フォームに必要事項を記入いただくことで、資料がダウンロードできます。
この記事の著者:中原佳澄
ICT事業本部 ICT事業戦略・技術本部
技術統括部 第1技術部 2課
メーカー系企業でのテクニカルサポート職を経て2018年にSB C&Sへ入社。プリセールスエンジニアとしてお客様へCohesityの利便性をお伝えするために活動中。
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