GW×RGA×SB C&S 対談インタビューその2 -エンジニアが語るDevOpsの実情-
はじめに
みなさんこんにちは。SB C&Sで事業開発を担当している佐藤です。
前回の記事では、株式会社グローバルウェイ(以下GW)、株式会社リアルグローブ・オートメーティッド(以下RGA)、そしてSB C&Sが、どのような体制で協業していくのかについてビジネスの観点からインタビューさせていただきました。
今回は、DevOpsにおける課題や現状についてエンジニアの観点からお話を伺うべく、GWよりアプリケーション開発を担当している小野俊樹(おのとしき)氏、アプリケーション保守運用を担当している庄村純(しょうむらじゅん)氏、RGAよりシステム開発を担当している青島秀治(あおしましゅうじ)氏に参加していただきました。
SB C&Sからは、エンジニア兼、新規事業開発をおこなっている三ツ木恒幸(みつぎつねゆき)がインタビュアーを務めさせていただきました。
エンジニアの方々より現場の生の声を聞くこができますのでぜひ最後までご覧ください。
(前回同様、Zoomによるリモートインタビューで行いました。)
自己紹介
SB C&S三ツ木恒幸:
-早速ではありますが、みなさまの会社での担当業務について教えてください。
(GW 小野俊樹氏)
GW小野氏:「私は、アプリケーションの構築を行っています。もともとアプリケーション開発エンジニアとしてキャリアを始め、昔はCOBOLやJava、PHPを使用していました。最近はPythonを使用して開発を行っています。」
GW庄村氏:「カスタマーサクセスチームとして、小野のチームが構築したアプリケーションのシステムの保守や、弊社が提供しているAWSのサービスまわりのインフラの運用を担当しています。」
-ありがとうございます。GW様はアプケーションの開発から、保守運用まで一貫して行っていらっしゃるんですね。それでは、RGA青島様いかがでしょうか?
RGA青島氏:「AnsibleやOpenShift、を用いて顧客のインフラ自動化を業務のメインとしています。具体的には、AnsibleのPlaybook作成、OpenShiftのインフラ基盤構築を行っています。」
-RGA様はインフラの自動化ということで、Red Hat製品まわりの構築支援に取り組んでいらっしゃることが分かりました。
国内のDevOpsの実践状況について
-つぎに、日々エンジニアとして仕事をしている中で、DevOps実現の課題や実情について感じていることを教えてください。
GW小野氏:「私の現場では、DevOpsという言葉自体にはあまり馴染みがなく、ここ1,2年くらいで言葉が浸透してきたという印象があります。一部分では、Jenkinsを使ったテストの自動化をやってはいたのですが、DevOps開発をできているかというと、まだまだこれからかなというのが印象です。」
(RGA 青島秀治氏)
RGA青島氏:「DevOpsを実践しようとしてはいるけれど、思い通りには出来ていない現場が多いように思います。例えば、アプリケーションの単体テストに関しては、CIツールを使用して自動化は出来ているものの、CDツールを使用しての自動化までは手が回っていないように感じます。DevOpsというと、エンジニア側もツールに注目してしまいがちで、本来の目的を忘れているように感じます。」
GW小野氏:「私も同じように感じます。顧客によっては、AnsibleやOpenShiftを導入することが目的となってしまって、本来の開発ライフサイクルの高速化が目的であるということを忘れてしまっているパターンもあります。」
-ビジネスの最大化が本来の目的であるのに、AnsibleやOpenShiftを導入すればいいとツールありきになってしまいがちですよね。ちなみに、DevOpsをすすめるうえで取り組みやすいテーマがあったら教えてください。
RGA青島氏:「顧客目線だと、開発を高速化するためにテスト等のクリティカルでない部分の自動化からだと取り組みやすいのではないかと思います。」
GW庄村氏:「私もそう思います。顧客に提案する際に、運用設計の初期投資を下げたいという要望をよく聞きます。テストの自動化は、工数そのものを削減できるので顧客も納得していただきやすく、提案しやすいテーマです。」
-DevOpsをすすめるための第一歩としてテストの自動化に取り組んでいき、テストするための基盤としてコンテナが使用され、そのコンテナオーケストレーションツールとしてOpenShiftやKubernetesが必要となってくるという流れが生まれるんですね。
-その他、DevOpsを実践していくうえで欠かせないツールがあったら教えてください。
GW小野氏:「やはりチーム開発をするうえで、GitLabやGitHubといったGitを使ったバージョン管理システムは必須になってくると思います。個人的には、Gitがない開発は考えられないといっていいほど必須だと感じています。」
RGA青島氏:「私もGitはまず初めに取り組むべきツールだと思います。例えば、Ansibleを使うとしても、Playbookの管理はGitなどのバージョン管理システムで行うのが基本形です。さらに欲を言えば、コンテナ化出来る部分をコンテナ化していくと、CI/CDがやりやすくなってくると思います。」
- ありがとうございます。Gitを活用することの重要性が理解できました。話は変わりますが、DevOpsの現場となると、開発者と運用者の仲が悪いというような話を聞くこと多いですが、開発と運用のどちらも行っているGW様の現場の雰囲気はどのようなものでしょうか。
GW庄村氏:「私自身、開発と運用どちらも行っていた経験があるので相手のことを理解出来ているため、仲良く出来ていると思います。(笑)」
GW小野氏:「私も仲良く仕事を出来ていると思います。(笑) DevOpsを進めていく上で、お互いの役割の境目が抽象化されてきているように感じています。DevOpsを実現するために、相手の役割について理解するのが大事なのかなと思います。」
-てっきり、開発者と運用者は仲が悪いという印象を持っていたのですが、現場は相手の状況を理解しようとする姿勢があるんですね。
両者の協業について
-最後に、両社の技術的な強みにいて教えてください。
RGA青島氏:「弊社は、インフラの自動化とコンテナ基盤の構築に関しての経験が豊富であるため、安定した構築支援サービスを提供できるという強みがあります。」
-ありがとうございます。GW小野様、庄村様いかがでしょうか。
GW小野氏:「アプリケーションエンジニアとしてDevOpsに携わり、まだまだ日本の開発現場ではDevOpsに取り組んでいないほうが多いと実感しています。このような現場において、DevOpsを取り入れた開発への移行のお手伝いができるのではないかと思います。」
GW庄村氏:「先ほどの話と重複してしまいますが、弊社の強みとしては、開発チームと運用チームが一つの会社の中で存在していることではないかと思います。お互いを理解したうえでプロジェクトを遂行できるのが大きな強みなのかと思います。」
(GW 庄村純氏)
-開発者、運用者のお互いを理解することがDevOpsを実現するための秘訣ということが分かりました。貴重なお話をいただきありがとうございました。
みなさま、本日はお時間をいただきありがとうございました!今後GW様、RGA様そしてSB C&Sが協業することで、インフラ部分の構築支援やアプリケーション開発の支援、コンサルティングやデジタルマーケティング戦略の支援をさせていただきたいと思います。
SB C&Sとしても、DevOps製品のツールのご提供という観点から支援させていただきたいと思います。
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