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【実践!FlashArray】PhoneHomeとその設定

ストレージ / HCI
2019.11.22

みなさまこんにちは。SB C&Sでプリセールスを担当している中田です。
今回は"PhoneHome"機能についてご説明いたします。
PhoneHomeはFlashBladeでも利用可能ですが、今回はFlashArrayを前提として書かせていただきます。
 

PhoneHomeについて

PhoneHomeの仕組み

PhoneHomeは、障害監視、ログ分析、サポート(ケース作成やサポートとのやりとり)などを提供するクラウドサービス "Pure1" へ、FlashArrayからログ情報を送信する機能の名称です。
サポートエンジニアは継続的に送られてくるログ情報を元に各種対応を行います。
「ケース作成→サポートとのやり取り→ログを取得→サポートにログを送信→対応」といった一連のフローにおける工数を大きく削減することで、障害発生時でも素早い対応が可能となります。
※上記の図はPurity OS 4.9以降に基づいた内容となります。
 

データ送信量と頻度

PhoneHomeによるデータ送信量と頻度は下記の表の通りです。
またネットワーク障害時は、FlashArray内にログを保管し、ネットワーク復旧後に送信を行います。
 

送信されるデータについて

PhoneHomeにより送信されるデータは下記の通りです。
  • FlashArray以外に関する情報 (FlashArrayへ設定された下記の情報が送信されます。)
    • Host List (ホスト名、WWN、IQN)
    • Host Connections (ホスト名とLUN / Volumeの紐付け情報)
    • Active Directory Server (URL / Domain名など)
    • SNMP Server設定
    • Network Time Protocol (NTP) Server 設定
    • Relay Host Server for Email 設定
    • Domain of Email Sender設定
 
  • FlashArray の情報
    • Network設定 (IPアドレス、Gateway、MTU設定)
    • Volume設定 (Volume名、サイズ、LUN、接続ホスト名)
    • Snapshot設定 (Snapshot名、ソースVolume名、作成日時)
    • SCSI Initiator (WWN、IQN)
    • Drive Information (SSDの状態、容量、統計情報)
    • Hardware Devices (その他H/Wの状態、温度などの環境情報)
    • Space Usage (FlashArray容量、圧縮率、Snapshot使用量など)
 

PhoneHomeの設定方法について

有効化にあたっての要件

Pure Storage社へデータを送信するため、下記の要件が必須となります。
  • ポート443の外部方向の通信の許可
  • 下記接続先の接続許可
    • IP block : 52.40.255.224/27
    • Hostnames : *.cloud-support.purestorage.com
※Purity OS 4.9以降での要件となります。
 

PhoneHome有効化の手順

有効化はGUI/CLIの両方から行うことが可能です。
今回はGUIでの操作方法を記載いたします。 (スクリーンショットはPurity OS 5.3.0でのものとなります。バージョンにより若干の差異がある場合があります。)
  1. ブラウザからFlashArrayの管理IPにアクセスし、有効なアカウントでログインを行います。
  2. 下記画像のインベントリから、[Settings]をクリックします。
  1. GUI上部のタブにて、[System]が選択されていることを確認します。
  1. 下記画像のように、トグルをクリックしてPhoneHomeを有効化します。
 
以上で設定は完了です。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 2課
中田 浩嗣

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア