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【Ansys Discovery】Ansys Discoveryは構造解析だけじゃない(前編) ~伝熱解析もできるの?~【伝熱解析編】

CAE
2022.08.10

これまでこの構造解析編では、静的構造解析や固有値解析のモデルを利用してAnsys Discoveryの機能をご紹介してきましたが、Ansys Discoveryには他に「伝熱解析」というモードもあります。
今回は、その「伝熱解析」についてご紹介します。

Discoveryの伝熱解析では、固体の熱の移動を解くことができます。発熱や熱伝達境界などの境界条件を与えることで、温度分布や熱移動の様子をご覧いただくことができます。

今回用意した事例は、ICチップをヒートシンクによって冷却するモデルです。
モデルデータはDiscoveryを起動した際に選択できる「サンプル」から「HEAT_SINK_THERMAL.DSCO」を使用しました。
ad_013_01.pngでは早速見てみましょう。
このモデルでは定常状態の伝熱解析を行います。
ad_013_02.png

ヒートシンクはアルミ製で、ICチップに接着されています。また、ICチップはモールド樹脂の物性を与えています。
チップの熱量は10Wとし、モデル表面全体に放熱条件として熱伝達境界(10W/m2℃,22℃)を設定しています。

解析してみると・・・

ad_013_03.png伝熱解析では、温度と熱流束の結果を見ることができます。
ICチップからヒートシンクに熱が伝わっている様子が確認でき、ICチップの温度も確認できました。
右下のメニューで表示をコンター ad_013_04.pngからベクトル ad_013_05.pngに切り替えることができます。
解析の様子がこちらです

No.1-1.gif

伝熱解析で設定できる境界条件の種類は、温度・熱伝達(対流)・熱流束・発熱(吸熱)・断熱などです。複雑なオプション設定もないため手間がかからず、容易にセットアップできます。
解析時間も静的構造解析と同様に短時間で解析できるため、待つ時間が少ないのも嬉しいポイントです。

後編では、このサンプルモデルを利用して作成した基板モデルを用いて、モデルや解析条件の変更方法をご紹介します。



※使用したモデルのダウンロードはこちらから


・IT-EXchange Ansys Discovery特設サイトは次のリンクから
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・Ansys Discoveryを使って効率化を実現した3つ事例をご紹介

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