2026.01.27

【遂にGA!】GitLab Duo Agent Platform!!

佐藤梨花
SB C&S株式会社 ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第2技術部 2課
このエントリーをはてなブックマークに追加

GitLab Duo Agent Platformがもたらす変化

近年、ソフトウェア開発の現場ではAI活用が急速に進んでいます。コード補完やチャットによる質問応答は、すでに多くの開発者にとって日常的な存在になりました。
一方で、「個人の作業効率は上がったが、チーム全体の開発プロセスはあまり変わっていない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そうした課題に対し、GitLabが新たに打ち出したのがGitLab Duo Agent Platformです。ディストリビューターの視点から、このプラットフォームがどのような価値を提供するのかを、具体的なユースケースや従来開発との違いを交えながらご紹介します!

Duo.png

GitLab Duo Agent Platformとは

GitLab Duo Agent Platform(略称:DAP)は、GitLab上で複数のAIエージェントを連携させ、開発ライフサイクル全体を支援するための基盤です。
これまでのAIツールは、主に「開発者一人とAIが対話する」形が中心でしたが、GitLab Duo Agent Platformでは、AIがチームの一員のように振る舞い、複数の作業を横断的に支援します。
コードだけでなく、CI/CDパイプライン、Issue、セキュリティ情報など、GitLabに集約された情報を前提に動作するため、「プロジェクト全体を理解したうえで支援できるAI」である点が特徴です。

また2月中旬には公式から日本語でのGitLab Duo Agent Platform紹介動画も公開予定です。楽しみにお待ちください!
動画公開後にこちらのサイトで紹介及び要約ブログの掲載も予定しておりますので、こちらも是非併せてご覧ください。

具体的なユースケース

実際の開発現場では、次のような使い方が想定されるのではないでしょうか。

1:CI/CDパイプラインのトラブル対応
パイプラインが失敗した際、エージェントがログや設定内容を確認し、原因の候補や修正案を提示します。単なるエラーメッセージの要約ではなく、過去の変更履歴や関連Issueも踏まえた提案が期待できます。

2:Issueからマージリクエスト作成
Issueの内容をもとに、必要な修正方針を整理し、コード変更案やテストの雛形を生成することで、実装までの初動を大きく短縮できます。

3:セキュリティ対応
脆弱性検出結果を整理し、影響範囲の説明や優先度付け、修正方針の検討をAIが支援することで、セキュリティ対応が属人化しにくくなります。

このほかにも、オンボーディング時の開発ルール説明、既存コードの理解支援、コードレビューの補助など、日常的且つ負荷の高い作業を幅広くカバーします。是非公式ドキュメントを確認してみてください!

既存の開発スタイルと比較したメリット

従来のAI活用と比べた場合、GitLab Duo Agent Platformにはいくつかの明確な違いがありますのでご紹介します。

1:個人最適からチーム最適への転換
これまでのAIは、開発者個人の生産性向上に寄与する一方、チーム全体のプロセス改善には直接つながりにくい面がありました。GitLab Duo Agent Platformでは、複数のエージェントが連携し、計画から実装、運用までを一貫して支援するため、チーム全体の作業の流れそのものを改善できます。

2:コンテキスト理解の深さ
GitLabに集約された情報を前提に動作するため、コード単体ではなく様々なコンテキストから情報を集約し、パイプラインを俯瞰した生成や支援が可能になります。

3:運用面での柔軟性
クラウド環境だけでなく、オンプレミスや専有環境でも利用できる選択肢があり、利用するAIモデルについても要件に応じた選択が可能です。これはセキュリティやコンプライアンスを重視する企業にとって重要なポイントです。

利用時に考慮すべき点

一方で、導入・利用にあたっては注意すべき点もあります。GitLab Duo Agent Platformを効果的に利用するためにも、是非注意していただきたいポイントです。

1:利用量ベースの課金モデル
GitLab Duo Agent Platformは、従来の「ユーザー数固定」の考え方ではなく、AIをどれだけ利用したかに応じた課金体系を採用しています。そのため、導入初期は「どの業務に、どの程度AIを使うのか」を整理し、想定利用量を把握しておくことが重要です。

2:業務プロセスの見直し
AIエージェントを十分に活かすには、闇雲に既存の開発フローをそのまま置き換えるのではなく、「どの作業をAIに任せるのか」「人が判断すべきポイントはどこか」を明確にする必要があります。
そのためにもまずは「プロセスの見直し」が必須となります。

3:段階的な導入
最初からすべての工程をAIに任せるのではなく、CI/CDのトラブル対応やコード理解支援など、効果が見えやすい領域から試すことで、社内での理解や定着が進みやすくなります。
チーム単位での導入や新規プロジェクトでの導入といった段階化もおすすめです。

技術者の視点で見る GitLab Duo Agent Platform の特徴

ここからは、実際に手を動かす立場の技術者に向けて、GitLab Duo Agent Platformをもう少し踏み込んで見ていきます。
ポイントは、「何ができるか」よりも 「どういう構造で、なぜ従来のAI活用と違うのか」 です。

単一エージェントではなく「役割を持った複数エージェント」

従来のAIアシスタントは、多くの場合ひとつのエージェントが質問に答えたり、コードを生成したりする形でした。
一方、GitLab Duo Agent Platformでは、役割ごとに分かれた複数のエージェントが存在し、それらを組み合わせて使える点が大きな違いです。
たとえば、

  • リポジトリ全体のコード構成

  • 過去のコミットやマージリクエスト

  • CI/CDの設定ファイルと実行結果

  • Issueやセキュリティ検出結果

といったように、関心領域の異なるエージェントがそれぞれの得意分野を担当します。
これにより、「ログ解析 → 原因推定 → 修正案提示」といった一連の流れを、単発の回答ではなく工程として実行できるようになります。

フローという考え方と自動化の粒度

GitLab Duo Agent Platformではエージェント単体だけでなく、複数のエージェントを順序立てて実行するための仕組である「フロー」という概念が用意されています。
たとえば、

  1. Issue内容を読み取る

  2. 影響範囲をコードベースから推定する

  3. 修正方針を整理する

  4. マージリクエストの雛形を作成する

といった流れを、一つのフローとして定義できます。
これにより、「毎回同じような判断や作業をしている部分」を自動化しやすくなります。

そしてここで重要なのは、すべてを自動化する必要はないという点です。
最終判断や設計の是非は人が行い、準備や下調べ、定型作業をAIに任せる、という役割分担が現実且つおすすめです。

既存ツールチェーンとの関係

新しい仕組みを導入する際、「既存の開発環境を壊さないか」は多くの技術者が気にするポイントです。
GitLab Duo Agent Platformは、GitLabを中心に据えつつ、外部ツールとの連携も考慮されています。IDEからの利用や、標準的なプロトコルを通じた呼び出しが可能なため、

  • 既存のエディタや開発フローを大きく変えずに導入

  • GitLabに集約した情報をAI活用の起点にする

といった形が取りやすくなっています。
「新しいAIツールを覚える」というより、「GitLabの延長としてAIを使う」感覚に近いといえます。これはとても嬉しいポイントですし、AI活用のスピード感を高める上で重要なポイントです。

まとめ

GitLab Duo Agent Platformの登場から考えるに、AI活用がこれまでとは明らかに違う段階に入ってきていることが分かります。
かつてのAI活用は、「一部の開発者が試験的に使う」「特定のツールを個別に導入する」といった形が主流でした。しかし現在は、開発基盤やワークフローそのものにAIが組み込まれ、特別な準備をしなくてもチーム単位で使い始められる環境が整いつつあるとい言えます。

GitLab Duo Agent Platformのように、既存の開発基盤に自然に溶け込み、コード・CI/CD・Issueといった日常的な情報を前提に動作する仕組みの登場は、「AIを使うかどうか」を議論する段階を超え、「どう使うか」「どこまで任せるか」を考える段階に入ったと考えています。
AI活用を始めるタイミングとして、今は決して早すぎる時期ではなく、むしろ理想的な選択肢が揃い始めたタイミングなのではないでしょうか。

また、2026年以降のソフトウェア開発を考えるうえで、AIの存在はさらに前提条件になっていくと考えられます。
コードを書くこと自体は引き続き重要ですが、それ以上に、

  • どの作業を自動化し、どの判断を人が行うのか

  • チーム全体の生産性をどう設計するか

  • 開発プロセスそのものをどう最適化するか

といった点が、開発力の差として現れてくる可能性があります。

その中で、AIは「便利な道具」ではなく、チームの一員としてプロセスに組み込まれる存在になっていくと考えています。
GitLab Duo Agent Platformは、個々の開発者の作業を速くするだけでなく、チーム全体の流れや判断の質を底上げする方向性で開発されています。既存業務への全体的且つシームレスなAI組み込みは、前述したような存在を実現させてくれるのではないでしょうか。

そして最も重要なのは、最初から完璧な形を目指す必要はないという点です。
CI/CDのトラブル対応やコード理解支援など、効果が見えやすい領域からAIを取り入れ、徐々に適用範囲を広げていくことで無理なくAIを開発プロセスに組み込むことができます。
是非AI活用の一歩としてGitLab Duo Agent Platformの利用をご検討ください!

関連リンク

GitLabの特設サイトはこちら

フォームに必要GitLab特設サイトでは、GitLabの製品情報や トライアル(無償試用版)をお申込みいただけます。 ぜひ、特設サイトをご確認ください。事項を記入いただくことで、資料がダウンロードできます。

この記事の著者:佐藤梨花

SB C&S株式会社 ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第2技術部 2課

勤怠管理システムの開発(使用言語:Java)に約8年間従事。
現在はエンジニア時の経験を活かしたDevOpsやDX推進のプリセールスとして業務に精励しています。


DevOps Hubのアカウントをフォローして
更新情報を受け取る

  • Like on Feedly
    follow us in feedly

関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせ

DevOpsに関することなら
お気軽にご相談ください。

Facebook、TwitterでDevOpsに関する
情報配信を行っています。