SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

【3分で分かるFortinet】【第8回】大量のリストからFortiGateへコンフィグの投入

Fortinet
2019.09.05

皆さんこんにちは!SB C&Sで Fortinet 製品のプリセールスを担当している長谷川です。

お客様から、大量のURLリストをいただき、WEBフィルタとして、FortiGateへ投入しなければならないときや、FortiGateのアドレスオブジェクトは、最大何個作成できるか検証しなければならない、といったとき、どのように対応していますか?

今回は、FortiGateに大量のリスト(例としてアドレスオブジェクト)を投入する方法を紹介いたします。

必要な環境

FortiGate側での用意

CLI画面を操作できるように、SSH/TELNET などの管理アクセスの許可
※コンソール接続でも実施可能ですが、転送速度(9600bps)の関係で、大量の表示には向いていません。
コンフィグファイル

クライアント環境での用意

ターミナルソフト(TeraTermなど)
※CLIでの操作でコンフィグを投入したい場合

TeraPad(テキストエディタ)
※¥n (改行)や、¥t (タブ) といった特殊文字列を変換します
※本ページに記載されている ¥(円マーク) は、すべて全角になっているため、実際の作業では半角で操作してください。

Microsoft Office Excel
※csvファイルの操作を行います。


コンフィグファイルの準備

FortiGateに、アドレスオブジェクトを1つ追加します。

(オブジェクト名は、hasegawa1, hasegawa2)

Hasegawa-config (1).png

Hasegawa-config (2).png

Hasegawa-config (3).png

Hasegawa-config (4).png

コンフィグファイルをダウンロードします。

Hasegawa-config (5).png

Hasegawa-config (6).png

Hasegawa-config (7).png

Hasegawa-config (8).png

投入するコンフィグパターンの確認

コンフィグファイルを、TeraPadで開き、作成したオブジェクト名(hasegawa)を検索します。

Hasegawa-config (9).png

アドレスオブジェクトの構文は、

config firewall address

end

という大きな項目がアドレスオブジェクト全体となり、

edit xxx

next

が、1つのオブジェクトと推測できそうです。

※UUIDは、自動生成かつランダムな値なため、無視します。

投入コンフィグの作成

次に、エクセルを使用し、大量のアドレスオブジェクトの元を作成します。

エクセル上には、下記の列を作成します。

edit, xxx, set subnet, yyy, , zzz, next
※xxx はオブジェクト名、yyy/zzz は、アドレスとサブネットマスク
※yyyとzzzの間に、1列空白列を追加しておきます。

Hasegawa-config (10).png

今回は、xxxと、yyyを連番で大量(10個ほど)に作成します。

Hasegawa-config (11).png

作成したデータを、csv で保存します。

Hasegawa-config (12).png

Hasegawa-config (13).png

保存したcsvデータを、TeraPadで開きます。

Hasegawa-config (14).png

TeraPadで、置換を行います。

Hasegawa-config (15).png

今回は、FortiGateに流し込める形に変換するために、','(カンマ) を、¥n (改行) に置換します。

この際に、¥n (改行)や、¥t (タブ) を認識できるように、チェックボックスにチェクを入れてから実行します。

Hasegawa-config (16).png

すると、改行すべきでない箇所まで改行してしまいましたが、このまま継続します。

Hasegawa-config (17).png

続いて、

edit xxx

set subnet yyy zzz

next

という形にするため、"edit¥n" を、"edit " に置換します。
※この作業は、改行部を消しています。
※"edit " ←こちらにスペースを忘れずに!!!

Hasegawa-config (18).png

Hasegawa-config (19).png

更に、"¥n¥n" を、' '(スペース) に置換します。

Hasegawa-config (20).png

Hasegawa-config (21).png

最後に、"subnet¥n" を 'subnet '(スペース)に置換します。

Hasegawa-config (22).png

Hasegawa-config (23).png

これで、 目的の形である、

edit xxx

set subnet yyy zzz

next

になりました。

このあとは、最初の行に、

config firewall address

を追加し、最後の行に

end

を追加し、保存します。

Hasegawa-config (24).png

これで、CLI操作で投入できる形になっているため、SSH/TELNET/コンソールにて投入できますが、1回に約30行ほどしか導入できないため、WebUI画面より、一気にファイルを取り込ませます。

システム >> 高度 >> 設定スクリプト

より、"新しいスクリプトをアップロードして実行" を押下し、ファイルを選択します。

Hasegawa-config (25).png

Hasegawa-config (26).png

これで、無事に大量のコンフィグを投入することができました。

Hasegawa-config (27).png

以上、ご拝読ありがとうございました。

著者紹介

SB C&S株式会社
技術統括部 第2技術部 1課
長谷川 聡