Dynatrace機能のご紹介
みなさんこんにちは。SB C&Sの佐藤です。
本記事では、第3世代のAPM(Application Performance Management)と呼ばれている「Dynatrace」についてご紹介させていただきます。
前回の記事では第3世代のAPMの概要について解説させていただきました。
そこで今回は「Dynatrace」の特徴的な機能を3つご紹介させていただきます。
■One Agent機能によるインストールの簡易性
Dynatraceは「1つのホストOS(Linux、Windows等)につき、1つのエージェントをインストールするだけで初期設定が完了する」One Agentという機能が備わっています。1度インストールすれば、自動でアプリケーション、サービス、プロセス、ホスト、データセンターの依存関係を認識し、ホスト上でフロントエンドからバックエンドまでフルスタックの監視を行います。私自身、このOne Agent機能のおかげでDynatraceのインストールを簡単に行うことができました。
他のAPM製品では、
・エージェントが、アプリケーションやインフラストラクチャー等の機能ごと複数存在する。
・監視対象の開発言語ごと(Ruby、Python、Java等)にエージェントをインストールする必要がある。
といった場合があったので、インストールする工程を繰り返す必要があり負担に感じました。
管理者にとって導入までの負担が小さいというのはDynatraceの特徴の一つです。
■AI機能「Davis」によるモニタリング
(Davisによって各レイヤ層の依存関係をマッピング化しています。)
Dynatraceは、「Davis」という依存関係を追求する原因追求型のAI機能が活躍します。主な機能は、
・システムトラブルを解決するための根本原因や影響範囲といった情報を検出
・システムパフォーマンスを最適化
になります。
ホストのプロセス、サービス、アプリケーションをリアルタイムでモニタリングし、なにかトラブルが発生した際は根本原因を解決するための適切な方法を提示します。Davisは他のAPM製品のAI機能でみられるような、「時間軸にそって相関関係を分析するだけではなく、システムの依存関係をマッピング化し問題を検出する」という特徴があります。
さらに、Davisは全てのログを洗い出しコードレベルで原因分析、特定するため、手作業で膨大なログを一つ一つ確認し原因を特定する作業から解放してくれるというのは管理者にとって嬉しいことではないでしょうか。
■Dashboard機能の利便性
DynatraceのDashboardは標準で搭載されています。ひと目でシステム全体の状況を俯瞰することができ、GUIが分かりやすく、操作しやすい親切なつくりになっています。具体的には、
・問題発生件数
・システム稼働状況
・接続ユーザー数
・アプリケーション別のユーザー行動
・地域別ユーザー行動
のように様々な観点からシステムをモニタリングし、トランザクションの流れを可視化することができます。
さらに、ダッシュボードはドラッグ&ドロップで柔軟にメトリクス(グラフやマップ等)を作成することができます。もちろんそれぞれのメトリクスが連携しているため、気になった項目をクリックすることでドリルダウンして詳細に調べることができます。
いくつかのAPM製品をインストールしてみましたが、Dashboardから気になった項目をドリルダウンすることができないAPM製品も存在し、DynatraceのDashboardはモダンで利便性が高いなと感じました。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。DynatraceはGartner社による2020年度APM部門のMagic Quadrantにおいて10回目となる「リーダー」に選出されているほどAPM製品の中で高い評価を得ています。
15日間のフリートライアルがありますので、よろしければぜひインストールしてDynatraceを導入するメリットを体感していただければと思います。
Dynatraceに関してもっと知りたい、Dynatraceのデモを紹介してほしい等のご希望がございましたら
ぜひお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先:sbcasgrp-devops@g.
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著者紹介
SB C&S株式会社
テクニカルマーケティングセンター
佐藤 和貴
2019年にSB C&S入社。DevOpsエンジニアになるべく、東奔西走中。