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Nutanix Global .NEXT 2020 Digital Experience Day1の最新情報をお届け

ストレージ / HCI
2020.09.09

※本投稿で紹介される内容は、発表当時のものであり将来の機能実装をお約束するものではありません。

こんにちは。SB C&Sで九州/中国/中部地区で技術支援を担当しています、萩原です。

今年も年に一度のNutanix最大のイベント「Nutanix .NEXT」がはじまりました。
今回のNutanix Global .NEXT 2020 Digital Experiencは、本来アメリカ・シカゴで6月末に開催される予定でしたが、COVID-19の影響でヨーロッパの.NEXTイベントや日本で例年開催される.NEXT JapanやX Tourも統合されたデジタルイベントとなりました。

昨年までの.NEXTには、私も会場現地に向い会場の雰囲気や交通事情などを初日にお伝えするのですが、今回はオンラインのため周辺情報など提供する情報が何もありません。雰囲気を感じにくいというか味気ない感がありますがこれもオンラインならではだと思います。また、イベントの内容は全て録画で事前に編集された物が公開される関係からライブデモなどがあるわけでは無いため、デモに失敗するなどのアクシデントもなく淡々と進んでしまうことは、いささか寂しい気もします。

Day1のダイジェスト

まずは、CEOである「Dheeraj Pandey」から、今までのITの歴史とこれからのITインフラストラクチャーについての話がありました。
1995~2005年の間に、コンピューターは小型化しUnixからLinuxへ、そしてIntel x86CPUが多くのビジネスシーンで利用されるようになりました。

2005年から2015年にかけては、コンピューターの仮想化が一般化してきました。
またリモートオフィスやブランチオフィスでの環境が増え、IT管理は複雑化してきました。

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そして、2020年を迎え、世の中はクレジットカードを通してあらゆる物を通信販売で手に入れる時代に。そして、そのサービスの裏には複数のパブリッククラウドの利用による複雑さが生じてきています。
Nutanixは、プライベートクラウドとパブリッククラウドの間に位置するソフトウェアであり、その形を過去10年にわたり作ってきました。
Nutanixにおける統合という意味は、3つのパワー「ストレージ」「ネットワーク」「セキュリティ」を統合する純粋なソフトウェアであります。
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オンプレミスのクラウド環境とパブリッククラウドを1つのプラットフォームで管理・実現するNutanixは、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)という枠を超え、ハイブリッドクラウドインフラストラクチャーと呼ぶことができます。 hci.png

ハイパーコンバージドインフラを超えて次のHCIを作っていく1つとして、ここで発表されたのが、Microsoft Azureとの連携です。
昨年は、Nutanix Clusters on AWSの発表がありましたが、今年はMicrosoftとの連携が大きなポイントになる模様です。

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実際に、MicrosoftのExecutive Vice Presidentである「Scott Guthrie」氏と「Dheeraj Pandey」氏との対談もあり、Micorosoft社との密な連携を伺うことができます。

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今回発表されたMicrosoftとの連携については、Nutanix ClustersでAzureのプラットフォームが選択できるようになるというのが、その連携の第1段になるようです。
PrismでオンプレミスのNutanixもAzureに展開したNutanixクラスターもまとめてPrismCentralで管理ができるというスタイルは、昨年のNutanix Clusters on AWSと同じコンセプトであり、Azureが仲間入りした感じと捉えられます。言い換えるとPrismCentral1つで、各クラウドプロバイダーの管理画面を操作することなく、Prismの統一されたUIと操作性で、複数のクラウド環境を操作することが可能となります。
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実際に、Azure上でNutanixクラスターの展開についてデモが行われていましたが、Nutanix Clusters on AWSの時と同じポータル画面からの操作であるため、Clustersで展開する先を用途に合わせてAWSかAzureかを選択できるようになるのだと思われます。 azure05.png

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Azure上に展開されたNutanixクラスターのPrism画面には、ハードウェアプラットフォームがAzureである旨の表記がされています azure07.png
ネットワーク周りも、Nutanix Clusters on AWSと同様に専用のVNET等を作成することなく、Azure上で展開したNutanixの上の仮想マシンには、既存のAzure環境で利用しているVENT上に属することができるようです。 azure08.png
そしてもう一つの発表は、Azure Arcを使いNutanixクラスターを管理しNutanix Karbon経由で、コンテナ展開を行うことができるという発表がありました。
Azureの画面上では、名称がKarbonAzureとなっていますが、まだPreview段階のようですので最終的にどのような名前でリリースされるかは、今後注視しておく必要があるでしょう。

なお、プレスリリースには「Kubernetes Platform-as-a-Service」の発表がでていますが、KarbonAzureとの連携がどうなるのかなどは、今日のタイミングでは特に話題に出てきませんでした。明日の発表で何か詳細情報が出てくる可能性があります。
https://www.nutanix.com/press-releases/2020/nutanix-launches-kubernetes-platform-as-a-service
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まとめ

今日の発表は、Microsoftとの連携の話が中心で、その他新機能等の話は特に出てきませんでした。おそらくDay2にまとめて技術的なアップデートが出てくる物と思われます。
ただ、Microsoftとの連携は昨年のAWSとの連携よりもさらに深く多くのサービス面での連携が期待できる様に感じる内容でした。
明日のKeynoteも目が離せないです。

セミナーのご案内

SB C&Sでは、今回行われている「Nutanix Global .NEXT 2020 Digital Experience」の内容をディストリビューターのSE視点で凝縮したフィードバックセミナーを「9月25日 15時」からオンラインで開催いたします。
.NEXTのイベントを全て見るのはかなりの時間を要しますので、まとめてダイジェストな話が聞きたい方やNutanix Technology Championの視点での.NEXTのまとめに興味がある方など、多くの方に参加頂ければと思います。

Nutanix.NEXT 2020フィードバックセミナー(オンラインセミナー)
開催日 : 2020年9月25日 15:00 ~ 16:30
申し込みはこちらから : https://sbb.smktg.jp/public/seminar/view/3632

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第3技術部 2課
萩原 隆博 - Takahiro Hagiwara - (Nutanix NTC)

HCIを中心とした仮想化とMicrosoft 365のプリセールスエンジニアを担当しています。
Nutanix Technology Champion 2018-2024