【パッケージリファレンス】では、
Automation Anywhere Automation 360 のパッケージで使用できるアクションと、
各アクションの設定パラメータについて、マニュアル形式でご紹介していきます。
今回は、エラーハンドラーパッケージのご紹介です。
エラーハンドラーパッケージ
本記事は「バージョン:2.10.0-20220929-040735」の情報です。(Build 16701)
最新情報を確認するには、公式ドキュメントも併せてご参照ください。
公式ドキュメント:エラーハンドラーパッケージ
概要
「試行」内のアクションでエラーが発生した際の対応を定義することができます。
エラー発生時のアクションを定義し、不測の停止を減らしましょう。
アクション一覧
アクション名 |
英語名:Try(日本語名:試行) |
英語名:Catch(日本語名:キャッチ) |
英語名:Finally(日本語名:最終) |
英語名:Throw(日本語名:スロー) |
アクションの説明
アクション:Try(試行)
エラー発生の可能性があるアクションの実行を行い、エラーが発生した際にCatch(キャッチ)内のプログラムを実行します。
使用方法
エラーが発生する可能性のあるアクションを試行内で作成します。
エラーハンドリングを導入した場合の実行の流れをまとめました。
試行内が正常実行された場合 | 試行内で異常が発生した場合 | |
試行 | 実行される | エラー箇所まで実行される |
キャッチ | ー | 実行される |
最終 | 実行される | 実行される |
キャッチはエラーが発生した際のみ実行されるため、スクリーンショットを補完したり、エラーメールを送信するアクションを入れることをお勧めします。
Excelで複数行を繰り返し処理するボットを作成した場合のアクション例をまとめます。
試行 | 行に対する処理 |
キャッチ |
エラーメールの送信 エラー用フラグON |
最終 | エラー用フラグによって、処理結果を記録する列への「エラー」もしくは「正常」を書き込み |
「試行」内の実行内容が決まりましたら試行内にドラッグアンドドロップすることでアクションを試行内に置くことが可能です。
アクション:Catch(キャッチ)
試行内でエラーが発生した際のアクションを定義することができます。
このアクションは「試行」と同階層にのみ配置することが可能です。
No.1
パラメータ名 |
Exception(例外)
|
概要 | 例外の種類を入力します。 |
省略可 | × |
使用方法
AllErrorsを選択します。※2023年3月時点で、選択できる種類はAllErrorsのみです。
今後選択肢が増えることでより柔軟な対応ができることが期待されます。
No.2
パラメータ名 |
On error, continue with next action
|
概要 |
Catch内でエラーが発生した場合に継続する場合はチェックを入れます。 Catch内でエラーが発生した時に処理を止める場合はチェックを入れません。 |
省略可 | × |
使用方法
Catch内でエラーが発生した場合に処理を続けるか・止めるかによってチェックを入れます。
No.3
パラメータ名 | Assign exception message to (optional)(次に例外メッセージを代入します: (任意)) |
概要 | 例外が発生した際のエラーメッセージを格納する変数を指定します。 |
省略可 | 〇 |
使用方法
エラー文言を格納する変数を指定します。エラーメールなどにエラー原因を記載する場合に利用できます。
No.4
パラメータ名 | Assign line number to (optional)(行番号を次に代入します: (任意)) |
概要 | 例外が発生した際の行番号を格納する変数を指定します。 |
省略可 | 〇 |
使用方法
エラー行番号を格納する変数を指定します。エラーメールなどにエラー原因箇所を記載する場合に利用できます。
アクション:Finally(最終)
「試行」もしくは「キャッチ」後に処理するアクションを記載します。
このアクションは「試行」と同階層にのみ配置することが可能です。
アクション:Throw(スロー)
エラーを発生させることのできるアクションです。
Bot上ではエラーにならないけれども、正常な処理ができない場合に利用できます。
「試行」内で利用することで「キャッチ」内でエラー処理が可能になります。
「試行」外では一般的には利用しません。利用するとBotがエラーを出して処理が止まってしまいます。
No.1
パラメータ名 | Please enter exception message (optional)(例外メッセージを入力してください (任意)) |
概要 | Catchで利用する例外メッセージを入力します。 |
省略可 | 〇 |
使用方法
キャッチ内で利用した際にわかりやすい文言を文字列で入力します。
No.2
パラメータ名 | Exception(例外) |
概要 | エラーの種類を指定します。 |
省略可 | × |
使用方法
AllErrorsを選択します。※2023年3月時点で、選択できる種類はAllErrorsのみです。
今後選択肢が増えることでより柔軟な対応ができることが期待されます。
エラーハンドラーパッケージを利用することで
エラーの発生しやすい処理や繰り返す処理への実装ができるようになります!
少し難しい内容ではありますが使いこなすと幅が広がるのでぜひ挑戦してみてください。
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著者紹介
先端技術推進統括部
RPAビジネス推進部
前田 由委