SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

OCI Architect Associate試験を受けてみた

パブリッククラウド
2024.03.26

AIが生成した画像です

 

 

みなさま、ごきげんよう。永瀬です。

今回は、202312月と少し前になりますが、Oracle Cloud Infrastructure 2023 Certified Architect Associate(以下 OCI Architect Associate)に合格したので、受験勉強法などを遺しておきます。

 

目次

・OCI Architect Associateの概要
・受験準備
・いざ受験!
・おススメの受験勉強法
・さいごに

 

OCI Architect Associateの概要

OCI Architect Associateは、OCIの再販パートナー要件(Cloud Sell Track Expertise)の一部となっている、有償で受験する資格です。OCIサービスを使用してインフラストラクチャを設計する専門知識を証明します。

Oracle Cloud Platform

Oracle Cloud Infrastructure 2023 Certified Architect Associate 認定資格の概要

対象の試験は「Oracle Cloud Infrastructure 2023 アーキテクト・アソシエイト (1Z0-1072-23-JPN)」です。試験範囲には、分散型クラウドのアーキテクチャ、Identity and Access Management (IAM)、ネットワーク、コンピュート、ストレージ、データベース、セキュリティ、ガバナンスと管理などのトピックが含まれます。

Oracle Cloud Infrastructure 2023 Architect Associate

OCI01-02.png

受験料(税抜)は34,300円、試験時間は90分で、出題数は55問の選択問題、合格ラインは65%です。オンラインでのみ受験でき、受験する際はカメラ付きのPCに「Secure Browser」という試験監視用ツールをインストール(管理者権限が必要)しておいて、試験中の様子をツール内のZoom経由でリモートから監督官が監視する仕組みになっています。事前に受験環境が整っているか確認することもできます。

Pre-Exam System Check

OCI01-03.png

受験に関する詳細は、Oracle公式のドキュメントを参照ください。

オラクル配信試験の予約と受験方法

 

受験準備

Oracle Universityで提供されているラーニング パス「Become a OCI Architect Associate」を進めていきます。Oracle Universityでは認定資格ごとに「Become資格名」の試験対策ラーニング パスが用意されており、無償のものと有償のものがあります。OCI Architect Associateは、学習コース部分は無償で受講できますが、試験は有償でチケットを購入する必要があります。

Japanese: Become a OCI Architect Associate (2023) 日本語

ラーニング パスの内容は以下のようになっています。すべてを修了するには35時間以上が見込まれています。

OCI01-06.png

 

・Learn OCI & Try Hands-on Labs

31h 34m 

 Oracle Cloud Infrastructure Architect Associate (JP)

 

 ラーニング パスのメインコンテンツです。出題範囲の各分野について動画で学習できます。各章末にはスキルチェック問題が用意されています。

・Oracle University Lab

12h 11m 

 Oracle Cloud Infrastructure Architect Associate (Oracle University Lab) -JPN

 

 ラボ演習のガイドです。記載されている手順に従ってOCI環境を実際に設定していき、動作を確認することができます。

・試験対策

2h 41m 

 Prepare for OCI 2023 Architect Associate Certification (JP)

 

 試験対策セッションの録画です。模擬問題を見ながら、問題の解説をしてくれます。

・試験対策

30m 

 模擬問題集 Oracle Cloud Infrastructure 2023 Architect Associate (JP)

 

 模擬問題と解説が30問あります。PDF で提供されますので、オフラインでも学習することができます。

・練習問題

  

 Practice Exam : Oracle Cloud Infrastructure Architect Associate Certification (JP)

 

 模擬試験形式で44問提供されます。試験を終了すると正答と簡単な解説を教えてくれます。

・受験手続き

17m 

 認定試験受験ガイド(オラクル配信試験 - 監督付き) - 認定試験の予約や、受験の流れを説明します。

 

 記載の通り、認定試験の予約や、受験の流れを動画で説明してくれます。

・Online Certification Exam

1h 31m 

 Oracle Cloud Infrastructure 2023 Architect Associate / Oracle Cloud Infrastructure 2023 アーキテクト・アソシエイト (1Z0-1072-23-JPN)

 

 試験ページです。ここから、試験日の予約や、試験日当日のオンライン受験を行います。

 

いざ受験!

試験は、あらかじめ試験日を予約しておき、オンラインで受験します。

試験 1Z0-1072-23: Oracle Cloud Infrastructure 2023 Architect Associate / Oracle Cloud Infrastructure 2023 アーキテクト・アソシエイト (1Z0-1072-23-JPN)

OCI01-04.png

前述のように、受験する際はカメラ付きのPCに「Secure Browser」という試験監視用ツールをインストールしておき、試験中はツール内のZoom経由でリモートからの監督を受けながら回答していきます。「Secure Browser」はインストール時と試験中の実行時にPCの管理者権限が必要になりますので、会社のPCで受験する場合はご注意ください。

結果は...。ギリギリでしたが、合格しました。

 

おススメの受験勉強法

受験勉強には上記の「Become a OCI Architect Associate」が有用ですが、いきなりOCI Architect Associateに挑戦するのではなく、まずは「OCI Foundations Associate」に挑戦することをお勧めします。修了に10時間程度が見込まれています。

Japanese: Become an OCI Foundations Associate (2023) 日本語

OCIのアーキテクト認定資格の難易度レベルは、Foundations - Associate - Professional3段階になっており、Foundationsは初級編の位置付けです。ラーニング パス「Become an OCI Foundations Associate」は、学習コース部分に加え試験も無償で、オンラインでいつでも受験できます。1回で合格できなくても、繰り返し15回まで受験できます。

また、先輩クラウドであるAzureAWSをすでに習得している方は、Azure/AWSOCIの比較でOCIのサービスを説明してくれる以下のコースをまず受講することをおすすめします。両コースとも修了に5時間程度が見込まれています。

OCI for Azure Architects (JP)

OCI for AWS Architects (JP)

わたしは、ラーニング パス「Become a OCI Architect Associate」の学習コースをひととおり修了した後、動画の各章末のスキルチェック問題と、練習問題のPractice Examの問題は100%正答できるように繰り返し勉強しました。また、問題の正解にならなかった選択肢が正解になる場合の問題も想定して、選択肢の中に説明できない用語がなくなるように勉強しました。例えば、「ネットワークロードバランサ」が正解になる問題で、別の選択肢に「ロードバランサ」があれば、できれば説明するときの図も思い浮かべながら、これらの違いをそらで説明できるようになる、というかんじです。

試験では、スキルチェックやPractice Examで見たことのある問題が6割くらい、見たことのなかった問題が4割くらいの印象です。わたしは上述の勉強法のおかげで見たことのある6割の問題は(おそらく)確実に取れたので、初見の問題で正答を積み上げてなんとか合格できたというところです。

また、ラーニング パス「Become a OCI Architect Associate」の中でも紹介されますが、OCIではトライアルとして「OCI Cloud Free Tier」が利用できます。期間の制限なくずっと無償で使用できる「Always Free」のリソースと、30日間の300米ドル分のクレジットが提供される「30日間無料トライアル」の両方を利用できますので、ラボ演習で実際の環境を操作して学習することができます。

OCI Cloud Free Tier

OCI01-05.png

 

さいごに

私の場合はITインフラの基礎知識がある前提でしたが、OCI Architect Associateを受験すると決めてから他の業務の間に勉強をして、トータルの期間としては1か月程度で合格できました。ぜひ皆様もOCI Architect Associate資格を取得して、マルチクラウドエンジニアとしてゆくゆくはご一緒にお仕事をさせていただければありがたいと思います。

今回はここまで。

また次回まで、みなさまごきげんよう。

 

著者紹介

先端技術推進統括部
DXコンサルティング部
永瀬 晋作

みなさま、ごきげんよう。