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Visual Studio CodeのPostgreSQL拡張機能でAzure Database for PostgreSQLを操作

パブリッククラウド
2025.06.23

みなさんこんにちは。

先日Microsoft Buildが開催されましたが、この会期中にVisual Studio Code (VS Code)の「PostgreSQL拡張機能」がパブリックプレビューとなったことがアナウンスされました。

Azure Data Studio2026年に廃止されることもありますので、このアップデートを心待ちにされていたユーザー様もいらっしゃるかもしれません。

今回はAzure Database for PostgreSQLに対してVisual Studio CodePostgreSQL拡張機能を使って簡単な操作を行う様子をご紹介します。

なお、今回は以下のAzure Database for PostgreSQLリソースを利用します。
azpsql-fs.png
 

Visual Studio CodePostgreSQL拡張機能をインストール

まずはVisual Studio CodePostgreSQL拡張機能をインストールします。
azpsql-ext-install_1.png

インストールが完了するとVisual Studio Code上にPostgreSQLのバッジが表示されますので、こちらをクリックすると「POSTGRESQL」が表示されます。
azpsql-ext-install_2.png

 

Azure Database for PostgreSQLに接続

次にAzure Database for PostgreSQLへ接続してみます。 本拡張機能はMicrosoft Entra IDによる接続がサポートされていますので、今回はMicrosoft Entra IDのアカウントを利用します。

POSTGRESQL」の「接続」で「接続の追加」をクリックして以下を入力します。

  • SERVER NAME: Azure Database for PostgreSQLのエンドポイント
  • AUTHENTICATION TYPE: Entra Auth
  • AZURE アカウント
  • DATABASE NAME: アクセス対象のデータベース (今回は動作確認用に作成しておいた「books_db」データベースを指定しています。)
  • CONNECTION NAME: 接続設定を保存する際の任意の名前
  • SERVER GROUP: 接続設定を格納するグループ (既定で「Servers」がありますので今回はこちらを指定しています。)

azpsql-ext-conn_1.png

Save & Connect」をクリックすると、接続設定が保存されAzure Database for PostgreSQLへ接続されます。 グリーンのアイコンが接続されていることを示しています。
azpsql-ext-conn_2.png 

スキーマをグラフィカルに確認する

動作確認のため予めAzure Database for PostgreSQLにごく簡単なデータを格納しておきました。 架空の本のタイトルや概要と、本に対するレビューをそれぞれ別のテーブルに格納しています。

※ データベースに格納されているデータは検証のために作成した簡易的なものであり、内容は全て架空のものです。実在の団体や人物などとは一切関係ありません。

本拡張機能にはスキーマをグラフィカルに確認できる機能も含まれていますので、まずはこちらを試してみます。

データベースを右クリックして「Visualize Schema」を選択します。
azpsql-ext-schema_1.png
以下がその結果です。 テーブル「books」(本のタイトルや概要など)、「book_reviews」(本に対するレビュー)のリレーションやカラムとその型など確認できるようになっています。(本データベースではAzure AI拡張機能を有効化しているため、「azure_ai」のスキーマも表示されています。)
azpsql-ext-schema_2.png 

簡単なクエリを試す

本拡張機能ではもちろんクエリの実行も可能です。 例えばテーブルを右クリックして「Select Top 1000」を選択すると、1000レコード表示されます。
azpsql-ext-select_1.png

データベースを右クリックして「New Query」を選択すれば自由にクエリを書くことも可能です。
azpsql-ext-query_1.png

azpsql-ext-select_2.png

なお、本拡張機能にはIntelliSenseが備わっています。 IntelliSenseは対象のデータベースのコンテキスト(文脈)を認識できるようになっており、以下のように固有の情報もサジェストしてくれます。
azpsql-ext-query_2.png 

GitHub Copilotも利用可能

Visual Studio Codeを利用するということは、GitHub Copilotを使うことができるということでもあります。(GitHub Copilot にはGitHubアカウントが必要です。 また、適宜プランをご選択ください。)

ここでは動作確認のため簡単なストアドプロシージャ作成の指示を記述してみます。 新しいレビューのデータをテーブル「book_reviews」に追加するプロシージャに対し、GitHub Copilotの力を借りて例外処理を追加してみます。 book_reviewsテーブルには評価の値を整数(INTEGER)で格納できるようになっていますが、こちらの値が1~5の範囲外である場合に例外を発生させる機能を追加するようリクエストしたものが以下です。
azpsql-ext-procedure_1.pngazpsql-ext-procedure_2.png

操作のご説明のためごく簡単な例をご紹介しましたが、ここからさらに処理を追加することも可能です。

 

まとめ

Visual Studio CodePostgreSQL拡張機能によるAzure Database for PostgreSQLの操作の様子を簡単にご紹介しました。

Azure Database for PostgreSQLAzure AI拡張機能やApache AGE拡張機能など昨今のAIアプリケーション開発への寄与が期待される機能を有していることもあり、改めて注目されるデータベースと言えるのではないでしょうか。

Azure Database for PostgreSQLのデプロイ自体は簡単に行えますので、Visual Studio CodeGitHub Copilotを活用して一度触れてみていただければと思います。

 


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https://licensecounter.jp/azure/


※ 本ブログ記事では以下の環境における操作をご紹介しました。
 Visual Studio Codeバージョン: 1.100.3
 PostgreSQL拡張機能バージョン: 1.4.2
 Azure Database for PostgreSQLフレキシブルサーバー (PostgreSQLバージョン: 16.8)

※ 本ブログ記事は弊社にて把握、確認された内容を基に作成したものであり、サービス・製品の動作や仕様について担保・保証するものではありません。サービス・製品の動作、仕様等に関しては、予告なく変更される場合があります。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第2技術部 2課
中原 佳澄