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【Okta】Google WorkspaceとのSAML連携

ゼロトラスト
2024.08.28

はじめに

OktaとGoogle Workspaceのシングルサインオン(SSO)についてSAMLを使って連携する方法についてご紹介します。SSOの設定をすることで、ユーザーがOktaで認証されると、Google Workspaceや連携済みの各アプリケーションへID/Passwordを入力することなくログインできるようになります。

連携をする際は、Google Workspace側の組織管理者アカウントが必要になりますが、本記事では検証のため、検証用のドメインを取得した上でGoogleのCloud Identity-Free版を使って検証を実施しています。

▼Cloud Identityについての詳細や具体的な設定手順は以下をご参照ください。
Google Cloud 管理者向け設定手順

設定手順

▷1. Okta:Google Workspaceのアプリケーション追加

▷2. Okta:SSO設定

▷3. Google:SSO設定

▷4. Okta:ユーザーの割り当て

1.Okta:Google Workspaceのアプリケーション追加

Oktaの管理コンソールにアクセスし、管理者アカウントでログインします。

アプリケーション」>「アプリケーション」を選択します。
アプリカタログを参照」をクリックします。

Google1.png

"Google Workspace"を検索します。
Google Workspace」アプリを選択します。

Google2.png

Google WorkspaceではSAMLの他、SCIMやワークフロー機能との連携もサポートされています。

統合を追加」をクリックします。

Google3.png

 

2.Okta:SSO設定

①一般設定

GoogleApps社の会社のドメイン
組織のドメイン情報を入力します。

次のリンクを表示
連携するGoogleのサービスにチェックがついていることを確認して「次へ」をクリックします。

Google4.png

②サインインオプション

SAML2.0」を選択します。

Google5.png

画面下方に表示される「設定手順を表示」をクリックします。

別ウィンドウにて動的にパラメータが埋め込まれたGoogle Workspaceとの連携手順が表示されるので
表示された手順に従って、SAMLの設定を進めていきます。

▼設定手順サイトから以下の値を控えます。

Sign-in page URLSign-out page URLをコピーし保存します。

Verification certificate 証明書ファイルをダウンロードします。

Google6.png

 

3.Google:SSO設定

Googleの管理コンソールにログインします。

セキュリティ」>「認証」「サードパーティのIdPによるSSO」を選択します。

SSOプロファイルを追加」をクリックします。

Google7.png

▼以下で設定を行ないます。

サードパーティのIDプロバイダでSSOを設定するにチェックを入れます。

ログインページのURL、ログアウトページのURL :Okta側でコピーし保存した値を入力します。

確認用の証明書:先ほどダウンロードした証明書ファイルをアップロードします。

ドメイン固有の発行元を使用にチェックを入れます。

google8.png

保存」を押して完了です。

 

4.Okta:ユーザーの割り当て

Oktaの管理画面に戻り「完了」をクリックします。

SAMLの設定が完了し、続いてユーザーの割り当てを行ないます。

Google9.png

「割り当て」タブを選択し、新たに「割り当て」をクリックします。

各アプリケーションに対して、ユーザー、もしくはグループ単位で指定をして割り当てることができます。

google11.png

ユーザー(or グループ)を選択して"割り当て"を押すと
次のような確認画面が出るので「保存して戻る」をクリックします。

google12.png

割り当て済みのユーザーが表示されます。

Google13.png

設定は以上です。
続いてユーザー側の挙動を確認します。

SSO動作確認

割り当てたユーザーアカウントを使ってOktaのダッシュボードへアクセスします。

Google14.png

認証が成功すると、ダッシュボードに入れます。

先ほど連携したGoogle Workspaceの各サービスが表示されています。

Google15.png

Google Workspace Driveのアイコンをクリックすると
自動でサインインが行われます。

Google16.png

シングルサインオンでGoogle Driveにログインできました。

Google17.png

 

終わりに

本記事では、OktaとGoogle Workspaceのシングルサインオン(SSO)の設定について、SAML認証を用いた具体的な設定手順について記載しました。

Oktaでは「アプリカタログ」というものが7,000以上(※)用意されており、アプリケーションとの連携をスムーズに行えます。今回のように、アプリカタログ内のSSOやSAML用の設定手順を用いると、連携の際に必要となるパラメータを動的に生成してくれるため、より容易な導入や設定ミスを防ぐ助けになります。

SSOの導入を検討される際には、ぜひOktaを検討してみてください。


※本ブログの内容は投稿時点での情報となります。
 今後アップデートが重なるにつれ正確性、最新性、完全性は保証できませんのでご了承ください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
技術統括部 第2技術部 2課
小野 詩織