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【セミナー告知あり】Zscaler Zenith Live Day0 現地速報!

ゼロトラスト
2025.06.04

本投稿で紹介される内容は、発表当時のものであり将来のアップデート内容をお約束するものではありません。

この記事では現在アメリカのラスベガスで開催されているZscaler社の年次イベント「Zenith Live'25」で発表された内容について、当社エンジニアの視点で要約して速報ブログ形式でお伝えします。

目次

    Zenith Live'25 イベント概要

    Zenith Live'25は、6月2日から6月5日の4日間にわたって開催されているZscaler社の年次イベントですが、今回は開催前日の6月2日にZscalerのパートナーだけを集めた「Partnerブリーフィング」が実施されましたので、そこからも速報でお送りしたいと思います!

    実質的なイベントは6月3日と4日の2日間であり、KeyNoteセッションの他、Zscalerの様々な機能や分野における個別セッションが開催され、最新情報やDeepな情報が各会場で開催されます。

    ※6月2日と6月6日はZscalerの資格なども取得できるようなトレーニングセッションも開催されていました。

    SB C&Sの参加メンバーは、日本(羽田空港)からロサンゼルス国際空港経由でラスベガス(ハリー・リード空港)へ移動となりました。時差は日本から16時間遅れとなります。

    日本時間の6月1日の夕方に出発したのですが、ラスベガスに到着したのは現地時間では6月1日の18時頃という不思議な感覚です。

    到着したラスベガス空港で早くも、Zscalerのサイネージがあり「ZeroTrust + AI」という言葉があり、AIを強く意識した内容になると感じました。

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    イベント会場は、「Fontainebleau Las Vegas」という2023年にできたばかりのとても新しいビルで行われます。

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    ホテルの他、カジノはもちろんシアタープール、多くのカンファレンスができるようなミーティングルームなどすべてがこのホテルで完結できるほど、整った施設です。

    パートナーブリーフィング

    6/2はZscalerのパートナーだけを招待した前夜祭的なイベントが実施されました。

    会場横のテラスには大きなZscalerロゴのモニュメントもありました。

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    まず初めに、Zscaler社 社長のJay Chaudhryより市場動向として

    グローバルマーケティングとして、ベンダーの責任として顧客の需要を創出していくことが最優先課題事項であり、そこにZscalerの様々な機能や価値を提供することで顧客満足度を上げることが大事だということを語りました。

    現在の市況やZscalerの成長機会として下記の2点を述べられているのが印象的でした。

    1. ファイアウォールのリプレースとSASEへの移行

    • 現在は「大規模なファイアウォール更新サイクル」の真っ只中。
    • 昨今のセキュリティインシデントなどからCxOがセキュリティとネットワークの両方を統括したり、注視するようになっており、Zscalerにとって有利な市場環境。

    2. ゼロトラストブランチとデータ保護

    • Branch ConnectorなどのSD-WAN機器である「Zero Trust Branch」と「データ保護」は、今後の成長を牽引する2大領域。
    • 特にデータ保護はすでに大きな成果を上げており、今後も拡大が見込まれる。

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    また、先日発表された「Red Canary」の買収の話にも触れ、1年前に買収した「Avalor」によりAIを用いてリアルタイムのセキュリティインサイトなどのログが生成されるが、それにもっと価値を提供することはできないか?というのが発端ということでした。

    参考:https://redcanary.com/blog/news-events/redcanary-joining-zscaler/

    「シンプル」・「簡単」・「革新的」な方法を見つけ出すことに力を注いでるZscalerは、様々な検討を重ねて、プラットフォームの戦略的成長及びMDRを提供し優れたセキュリティ運用を構築すること目的としてをRed Canaryを買収されたということでした。

    セキュリティ運用を変革し、自動化、脅威インテリジェンス、人間の専門知識をAI主導のワークフローを通じて組み合わせ、セキュリティチームとITチームが脅威によってビジネスが混乱する前に阻止できることを目指しているということです。

    Red CanaryはManaged Detection and Response(MDR)サービスとして、さまざまなセキュリティ製品やプラットフォームと連携し、アラートやテレメトリデータを統合的に分析・対応する仕組みを提供しています。

    AWSやMicrosoft、CrowdStrikeなどのEDR製品、CiscoやForti、Paloaltoなどのセキュリティ機器など200以上の製品と連携もできるため、Zscalerの買収により様々なログが統合され、AIにより膨大なデータ量を効率よく処理し、セキュリティ運用を最適化するためのツールになるのではないかと私自身は感じました。

    FY26に向けた重点事項

    FY26に向けていくつかのメッセージが端々で発せられており、まとめると以下のような形を重点事項として実施していくということを言われていました。

    • マーケットプレイスへの投資強化:
      • クラウド移行サービスなどを拡大し、マーケットプレイスでの競争力を強化。
    • 予測可能で収益性の高いプログラムの構築:
      • 一貫性のあるパートナープログラムを提供し、顧客ライフサイクル全体での価値提供を目指す。
    • トランスフォーメーションの推進:
      • トランザクション型からトランスフォーメーション型への移行を目指し、顧客との関係を深化。

    Zscalerの認定資格や新しい資格について

    Zscalerの認定資格についても発表があり、「Sales Professional」「Sales Enginner」「Delivery Specialist」「Support Specialist」などの資格基盤をFY24に構築したが新しいラーニングジャーニーも追加されることが発表されました。

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    Zscalerとしてもプラットフォームの拡張はもちろんだが、パートナーサービスの成長にも力を入れていくこと、パートナーとの戦略的連携を深めて、顧客のライフサイクル全体で価値を創造しサービス拡大をしていくということでした。

    Zero Trust Cellulerの発表

    Zscaler社が自動販売機、センサー、EV充電器、物流スキャナー、鉄道センサーなど、多様なIoT/OTデバイスに対応したSIMを発表

    ※パソコンはあくまでZCCで実施

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    SIMから直接Zscalerのクラウド基盤である「Zero Trust Exchange」に接続されZIA/ZPAにて制御ができるようになるとのことです。

    1. 製品概要と提供モデル

    • 2025年7月に「Zscaler Cellular」の一般提供を開始予定。

    • モバイルネットワーク上でゼロトラストポリシーを適用し、SIM単位での制御と可視化を実現。

    • 2つの提供モデル:

      • Zscalerがエンドツーエンドで提供(グローバル対応、フェイルオーバー機能あり)

      • 通信事業者との連携による既存SIMの活用(現場に埋設されたSIMなど)

    2. ユースケースと実例

    • 自動販売機、橋梁センサー、EV充電器、物流スキャナー、鉄道センサーなど、多様なIoTデバイスに対応。

    • 例:サンノゼの本社に設置された自動販売機が全く必要のない国と通信していたことを可視化するなど

    3. セキュリティと可視性の強化

    • SIMの盗難や不正利用に対して、ロック・ブロック・欺瞞などの制御が可能。

    • OEMパートナーとの連携により、数千台規模のデバイスへの組み込みも進行中。

    ZCC、BranchConnector、CloudConnector、ZeroTrust Cellulerにより、ありとあらゆるデバイスがZscalerにつながり脅威保護やログからの分析など様々な制御が可能になっていくということです。

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    Japan Session Dinner

    今回のZenith Live'25では、日本からおよそ100名の参加者(パートナー、エンドユーザー含む)が参加しておりました。

    国別だと、アメリカの次に参加者が多い国ということでしたので、Zscaler社としても日本への投資や成長性を高く見込んでいるものと思います。

    その日本のメンバーだけを集めてのディナーが開催されました。

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    我々としても、様々なパートナー様やエンドユーザーの方々と関われる良い機会でもありました。

    最後は、出席者全員で「Zポーズ」で写真撮影

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    SB C&Sメンバーとしても日本の金田社長とともに熱い握手と交わし、今後のZscalerの拡販に全力で寄与していきます!

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    今回は、Zenith Live'25の前夜祭としての速報を現地からお伝えさせていただきました。

    明日からは、本番のZenith Live'25が始まりますのでまた、速報としてお伝えする予定です。

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    著者紹介

    SB C&S株式会社
    ICT事業本部 技術本部 ソリューション技術統括部 ソリューション技術部 2課
    大東 智裕 - Tomohiro Daito -

    SIer、エンドユーザー情シス/マーケなどを経て、2022年より現職。
    九州・中国地区でネットワーク/セキュリティ/ゼロトラストを中心としたプリセールスエンジニアを担当。
    #Zscaler Top Engineer Award'24